やじうまミニレビュー
中二病全開! デザインで選ぶマウス【第2回】
~どぎついピンクが特徴、1,980円の「LUOM G60」
2017年3月24日 06:00
前回から少し間が空いてしまったが、2回目はLUOMブランドを冠するゲーミングマウス「G60」を紹介しよう。Amazon.co.jpでの価格は1,980円だ。
マニュアルによれば、同社のゲーミングマウスは「G10」、「G20」、「G50」、「G60」の4モデルがある。機能差はほぼないことから、単純にデザインで差別化が図られているものと思われる。
G60には、ブラック、ブルー、レッドの3色が用意されているが、今回はレッドを購入した。が、届いた製品はどう見てもどぎついピンクである……。この辺りは、Amazonの販売ページでもおおよその検討がついていたので、許すとしよう。
形状はエルゴノミクスに準じており、ピッタリ手にフィットする。左右の側面はプラスチックだが、滑り止めになるハニカムパターンが掘られており、質感も悪くない。天面は光沢のある塗装だが、指紋が目立ちにくくなっており、この辺りもポイントが高い。
金属製に見えるホイールだが、傷がついても塗装が剥げないことから、おそらくはアルミ削り出しだ。それなりの重さがあり高級感がある。底面のプレートも明らかに金属製であり、剛性が非常に高い。ケーブルもファブリック製で、耐久性は高そうだ。質感だけで見れば、2,000円以上の価値はある。
オマケに近い機能だが、本体後部にオモリによる重量調節機構を備えている点が挙げられる。1個当たり約2.5gで、合計4個で約10g調節できる。とは言え本機は元々重いので、10g抜いたところで大した変化が感じられないのも確かではある。
本製品はホイールクリックや底面のスイッチを含めて9ボタンあり、付属の8cm CD-ROMからインストールできるユーティリティ上から、すべてのボタンがカスタマイズ可能となっている。ただしユーティリティはインターネット上でダウンロードで提供されておらず、CD-ROMからのインストールのみになる点はマイナスだ。デスクトップPCユーザーならまだしも、ノートPCユーザーは困るだろう。
ユーティリティ上からはDPIの設定やボタンの設定、ポーリングレートの変更、マクロの割り当て、マウスポインタの速度などが変更可能。ちなみに本製品は低価格ながらオンボードメモリを搭載しているので、ユーティリティでの設定はほかのPCに接続しても維持される。
また、ロゴのLED発光(光の一部は底面に漏れて淡く光る)もカスタマイズできる。基本的に現在のDPIと連動した色の発光か、RGBのサイクルのどちらかだが、2,000円未満のマウスでここまでできるとなるとなかなか感慨深い。
本製品のスペックだが、Avago(Pixart、今やBroadcomの傘下)製の光学式センサー「ADNS-3050」を搭載するとされている。これは以前紹介した「CW90 Gaming Mouse」(記事:中二病全開! デザインで選ぶマウス【第1回】)のADNS-5050とは異なり、れっきとしたゲーミング向け光学式センサーだ。最大解像度は2,000dpi、速度は60ips、加速度は20Gと、ADNS-5050の倍以上の追従性を誇る。安価に少ない部品でマウスを構成できるため、非常に多くのエントリー向けゲーミングマウスで採用実績がある。
さて、今回も分解して中身を見てみよう……と思ったのだが、残念ながら本機は底面パネルを側面パネルのツメで留めていて、その側面パネルが天面に接着されているようで、もし分解するとしたら本機を破壊する以外手段はないようで、分解できなかった。この辺りは回を改め、同ブランドの別のモデルで分解して解析することにしたい。
本製品の左右クリックは軽快であり、ポインタの動作もゲーミングマウスらしく俊敏なものとなっているため、その点不満はない。前後のサイドボタンは出っ張った形であり、多少操作しにくい印象を受けた。中央のサイドボタンはスイートスポットにあるため、頻繁に使う機能はこのボタンに割り当てた方が良いだろう。
本製品のカラーリングやデザインはやや奇抜だが、エントリー向けのゲーミングマウスとしては手堅い作りである。予備に1台保存しておいて損はないだろう。