Windows 10カウントダウン

Windows 10は、みんなで作るWindows

〜プレビューのフィードバック方法を解説

 1月21日(米国時間)のWindowsイベントを控え、クリスマス、年末年始にTechnical Previewに関するアップデートは配信されなかった。つまり、12月のアップデートはスキップされたのだ。予告通りであるとはいえ、ちょっと寂しくもある。大規模アップデートが予想される次の配信までは、現行のTechnical Previewを使いながら、その開発チームとのコミュニケーションを楽しもう。

気づいたことはすぐにフィードバック

 Technical Previewの試用には、Windows Insider Programへの参加が推奨され、現時点で約150万人がこのプログラムに参加しているという。うち、45万人、すなわち3分の1近くは、きわめてアクティブなユーザーであるそうだ。

 これらのユーザーが毎日使いながら、Windows 10を完成させていくというプロセス。つまり、Windows 10は、ユーザーが育てて成長していくOSと言ってもいいだろう。実際、ユーザーから寄せられた意見として、例えば、ファイルエクスプローラーのデフォルトフォルダーを設定するオプションの追加や、スタートメニューを開く際のアニメーションなど、ユーザーのリクエストに応えて実装されたことが明らかになっている。ただし、それがどのような実装になるのかは、次のビルドをお楽しみにというわけだ。

 実際に、Technical Previewを使っていて気がついたことや、遭遇したバグ、こうしたら使い勝手が高まるというアイディアなどについては、積極的に開発チームにフィードバックすることで、将来登場するWindows 10に、それが採用される可能性もあるということだ。完成度という点では、Windows 8.xとどこが違うのかというくらいのWindowsで、目新しい機能は数えるほどではあるからこそ、これから機能がどんどん追加される可能性は高い。背後で検討中の機能実装の是非について背中を押すくらいのことはできるかもしれない。

Insider HubでWindows最新情報にアクセス

 Technical Previewを中心に、最新のWindows情報を収集するのに便利なアプリが、Insider Hubだ。デフォルトで「すべてのプログラム」に登録されているので、簡単に起動できる。

スタートメニューのすべてのプログラムにInsider Hubアプリが登録されている。右側のペインにはWindows Feedbackアプリも見つかる

 プログラムを開くと、直近の発表の一覧が表示され、新しいWindows関連情報を得ることができる。また、ここには「So, what do you think of this build?」が用意されていて、今、使っているビルドについて、感想を投票できる。日本語でいうと「このビルドはいかが?」といったところだろうか。リンクをクリックすると、Windows Feedbackアプリが起動し、1〜5段階で投票できる。このアプリについては、このあと、もう少し詳しく紹介する。

 Insider Hubでは、Technical Previewのティップスなども紹介されていて、新たに実装された機能の使い方などが紹介されている。これらはウインドウ中段に画面イメージのサムネールと共に列挙されていて、任意のものを開くとその詳細を知ることができる。

Insider Hubアプリを使って、直近の最新情報を知ることができるほか、関連リンクを参照することができる
So, what do you think of this buildのリンクのクリックで、トーストメッセージが表示され、このビルドいかがですかのメッセージが表示される
中段の各リンクで、新機能のTipsなどを参照できる

 また、最下段には、Quick Linksが用意され、

・Forums
・Give us Feedback
・FAQ
・Blogging Windows
・Privacy Statement
・Term of Use

の各項目を開くことができる。

 それぞれウェブサイトへのリンクだが、このうち「Give us feedback」を開くと、別のアプリとして「Windows Feedback」アプリが開く。先にこのビルドの評価投票をするために開いたアプリだ。

 このアプリを使うことで、開発チームに要望を提案することができる。ザッと見ていくと、日本語で書かれた要望もたくさんある。要望というより文句もあるし、願望も目立つ。もちろんバグの報告も重要なレポートだ。英語も多いし中国語もある。OSそのものが、日本語化されていない段階なのに、かなり日本語の要望が目立つので、日本のユーザーもいかに次のWindowsに期待しているかが分かるというものだ。もしかしたら、日本エリアのユーザーがアクセスしたときには、自動的に日本語のメッセージが多くピックアップされるような仕様になっているのかもしれない。

Windows Feedbackアプリが起動して、5段階評価のうちどのくらいかをたずねてくる

 フィードバックはカテゴリとして、

・最近使ったアプリ
・アプリ一般
・ファイルエクスプローラ
・ハードウェアとデバイス
・インストールとセットアップ
・インターネットエクスプローラー
・ネットワーク
・個人設定と簡単操作
・電源のオンとオフ
・検索
・アップデートとリカバリー
・スタート
・デスクトップ

というものが用意され、それぞれのカテゴリごとにエリアが用意されている。自分が要望したい内容がどのエリアにあてはまるのかを指定すると、過去に投稿された要望を一覧することができる。例えば、ネットワークカテゴリには、モバイルブロードバンド、ワイヤレスネットワーク、VPN、ダイレクトアクセス、セッティングUI、共有UI、リモートデスクトップといった項目が用意されていて、それぞれに過去の要望がリストアップされる。

フィードバックは、カテゴリと細分化されたエリアを指定して最適なところに書き込むようにする

 並び順は「トレンド」がデフォルトで、参照頻度や「Me Toos」の数で並び替えて探せるようになっている。また検索もできるので、キーワードを入れて過去に似た要望がすでに出ていないかどうかチェックしてみよう。

 もし、同様の要望があれば、それを開く。その要望に追加要望を加えたり、スクリーンショットを添えたりすることができる。「Me Too!」ボタンは、「いいね!」ならぬ、「そうだね!」ボタンといったところだろうか。ざっくり探してみて、類似の要望が見つからない場合には、新たな要望としてNew feedbackを書き込めばいい。

 UI的に、既存の要望を全部見るというのが難しいのだが、「そうだよ、それそれ」的な要望から、「なるほど」と思わせるものまで種々雑多だ。本当は英語で書くのが礼儀かもしれないが、日本語でも書かないより書いた方がずっといい。日本語を理解できる人も開発チームの中には必ずいると信じたい。なお、ここで書き込んだものについては、匿名での投稿となるが、誰でも見ることができるパブリックなものになる。

日本語のメッセージもたくさん見つかる。並び替えも可能だ

 フィードバックは過去の全てのものが見れるものではなさそうだ。45万人ものアクティブユーザーがいるにしては整理されすぎているし、書き込み後、その要望をすぐに参照できるようになるわけではないので、ここに出てくるものは、ある程度、人力でフィルタリング処理され、リライトなどが行なわれたあとのものではないかと推察される。Microsoftとしては、要望の中にパーソナルデータを含めないようにと注意を促している。

 Feedbackアプリが要望を提出したり、バグなどを報告したりするものであるのに対して、ForumsはWindows Insiderのコミュニティへのリンクだ。Microsoft Comumunityの一環としてWindows 10 Technical Previewバージョンについての質疑応答が開発チームのメンバー、ユーザーが混在して議論やトラブルシューティングが繰り広げられている。こちらは以前からあったものにバージョンとしてのTechnical Previewが用意されただけのものだ。

フィードバックする際には、提案か問題報告かに分類する。スクリーンショットも添えられる

1月21日のイベントをお楽しみに

 Technical Previewは、新しいOSを使っているというワクワク感はまだないが、常用しても十分に実用になる程度には完成度が高い。現時点では、Windows 8.xの後継というよりは、言ってみれば、Windows 7のアップデート版程度に思って使ってみれば、違和感なく使えるかもしれない。手元の環境で使っているLet'snoteは、もともとWindows 7がプリインストールされていたものだが、いわゆるサクサク感についても申し分ない。2年前のPCでも十分快適に使えるのだ。次のビルドがどうなるかについては1月21日のイベントを待つしかないが、今からリリースが楽しみだ。

 ちなみに、Windows 7は、米国時間の1月13日にメインストリームサポートが終了した。この記事が掲載される時点で、メインストリームサポートはすでに終了し、延長サポート期間に入っている。だから、もう新たな仕様変更等は行なわれない。延長サポート期間は最低5年間で、さらなる延長が行なわれない場合、2020年の1月にサポートが終了する。つまり、このままでいくと東京オリンピックの年にはWindows 7のサポートは終了していることになる。

 そんなわけで、東京オリンピックのITを支援するために、あらゆるところで使われるPCは、Windows 10 PCになる可能性が高いことを考えると、これから出てくるビルドは実に興味深いものとなりそうだ。

(山田 祥平)