西川和久の不定期コラム
マウスコンピューター「LuvBook L/LB-L471S」
~タッチ対応14型HD+でCore i7とSSDを搭載して10万円を切るUltrabook
(2014/3/18 06:00)
マウスコンピューターは2月25日、Core i7、SSD、IEEE 802.11acなど全部入りに加え、タッチ対応14型HD+解像度の液晶パネルを搭載したUltabookを発表した。編集部から実機が送られて来たので、試用レポートをお届けする。
タッチ対応14型HD+で全部入りのUltrabook
同社のサイトによるとこのLuvBook Lは仕様によって、「LB-L471S」、「LB-L471X」、「LB-L471X2」、「LB-L471X3」と4モデルある。1番の違いは搭載しているSSDの容量で、順に128/256/500GB/1TBとなる。価格は99,800円から179,800円。別途Office Personal 2013プリインストールモデルも用意されている。
本来メモリは「LB-L471S」だけが4GB、ほかは全て8GBだが、現在、期間限定で8GB(8GB×1)に無償アップグレード中のため実質同じだ。今回届いたのは最下位モデルの「LB-L471S」。主な仕様は以下の通り。
マウスコンピューター「LuvBook L/LB-L471S」の仕様 | |
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プロセッサ | Core i7-4500U(2コア/4スレッド、クロック 1.8GHz/Turbo Boost 3.0GHz、キャッシュ4MB、TDP 15W) |
メモリ | 4GB/DDR3L SO-DIMM PC3-12800×1(最大8GB) |
ストレージ | SSD 128GB(mSATA) |
OS | Windows 8.1 (64bit) |
ディスプレイ | 14型HD+(光沢)、1,600×900ドット、10点タッチ対応 |
グラフィックス | プロセッサ内蔵Intel HD Graphics 4400、HDMI×1 |
ネットワーク | Gigabit Ethernet、IEEE 802.11a/b/g/n/ac、Bluetooth 4.0+LE |
その他 | USB 3.0×2、USB 2.0×1、SDカードリーダ、Webカメラ、音声入出力 |
バッテリ駆動時間 | 最大11.5時間 |
サイズ/重量 | 338×233×21.5mm(幅×奥行き×高さ)/約1.81kg |
価格 | 99,800円 |
プロセッサはCore i7-4500U。2コア4スレッドで、クロックは1.8GHz。Turbo Boost時3.0GHzまで上昇する。キャッシュは4MBでTDPは15W。
メモリはDDR3L SO-DIMM PC3-12800の4GB。スロットは1つで最大8GBとなる。先に書いたように8GBになっている。OSは64bit版Windows 8.1。ストレージはmSATAタイプの128GB SSDを搭載している。
グラフィックスはプロセッサ内蔵Intel HD Graphics 4400。液晶パネルは、10点タッチ14型HD+(1,600×900ドット)を採用。外部出力用としてHDMI出力も装備している。
ネットワークは、有線LANがGigabit Ethernet、無線LANがIEEE 802.11a/b/g/n/ac。Bluetooth 4.0+LEも搭載。Gigabit Ethernetに加えIEEE 802.11ac対応はポイントが高い。
そのほかのインターフェイスは、USB 3.0×2、USB 2.0×1、SDカードリーダ、Webカメラ、音声入出力。ネットワークに加え、必要なものは全部揃っており使いやすそうだ。
サイズは338×233×21.5mm(幅×奥行き×高さ)、重量約1.81kg。パネルが14型と言うこともあり、少し大きく重いものの、バッテリ駆動時間が最大11.5時間なので、屋外で使われるケースもあるだろう。価格は99,800円。スペックを考慮すると結構安価だ。
カスタマイズは主にOSなどソフトウェア中心で、ハードウェアは、SSDの128GB SSD 東芝「HG5d」シリーズ/256GB SSD 東芝「HG5d」シリーズ/500GB SSD Samsung「840 EVO」シリーズ/1TB SSD Samsung「840 EVO」シリーズと、マウスなど周辺機器を選べるようになっている。
筐体はホワイトが基調になっており明るい感じだ。Ultrabookに多いアルミ削り出しではないため、質感はそれなりとは言え、特別チープな感じも無い。仕様上は約1.81kgだが、薄いこともあり、持ち上げた時は軽く感じる。
左側面には、電源入力、SDカードリーダ、USB 2.0×1、音声入出力。電源入力の横にLEDがあり、赤と青のLEDが点等し、充電などの状態が分かるようになっている。右側面は、ロックポート、Gigabit Ethernet、USB 3.0×2、HDMI。液晶パネル正面上にWebカメラがある。
バッテリは内蔵しており、その分、背面はスッキリしているものの着脱はできない。裏面はメモリなどにアクセスできる小さいパネルは無いが、既に最大のメモリ8GB、そしてSSDを搭載しているので特に開ける必要もないだろう。
ACアダプタは、サイズ約110×43×20mm、重量210g。大き過ぎず、小さ過ぎず、このクラスとしては一般的な大きさだ。
液晶パネルは光沢ありの14型HD+(1,600×900ドット)で10点タッチ対応。HD解像度ほど荒くなく、フルHDほど細かくなく、14型にはちょうど良い解像度で、タッチを使いスムーズに操作可能だ。やはりWindows 8.1はタッチ対応のパネルで使いたい。IPS式ではないため視野角は広くないが、正面から見る分には、明るさ・コントラスト、発色もクラス相応だと思われる。
キーボードはアイソレーションタイプの10キー無し。たわみも少なく入力しやすい。フットプリントが大きいため、レイアウトに余裕がある。キーピッチは実測で約19mmを確保している。タッチパッドはボタンが無く、1枚プレートタイプだ。パームレストも広く使いやすい。
発熱や振動、ノイズに関しては、試用した範囲では十分許容範囲内に収まっていた。サウンドはスピーカーが裏にあり、机などに反射して音が届くタイプだ。ナローレンジだが、最大出力も結構あり、音楽も動画もそれなりに楽しめる。
実際使った感じでは、特に欠点らしい欠点も無く、価格を考慮すると、うまくまとまっているUltabookと言えよう。
バッテリ駆動で12時間越えに加え全体的にバランスの良い一台
OSは64bit版のWindows 8.1。メモリが8GBに加えSSDなので、ブートやアプリの起動、パネルを開いた時の復帰も非常にスムーズだ。デスクトップは、同社製の壁紙に変わり、左側に若干のショートカットが並んでいる。
SSDは「ADATA XM14 128GB」を搭載。パーティションはC:ドライブのみ。約104GBが割り当てられ空きは80.1GB。
そのほかは、Gigabit EthernetがRealtek製、Wi-FiとBluetoothは、Intel製が使われている。Wi-FiはIEEE 802.11ac対応の「Intel Dual Band Wireless-AC 7260」。Haswell搭載のノートPCとしては標準的な構成だろう。
プリインストール済のソフトウェアは、Windowsストアアプリは、「Hulu」、「NAVITIME」、「R25 for Windows8」、「じゃらん」、「ホットペッパーグルメ」、「ムビチケ」、「楽天gateway」など。ポピュラーなものばかりだ。
デスクトップアプリは、「ファイナルパソコンデータ引越し9 plus」と「マカフィーインターネットセキュリティ」、Intelのツール系となる。タッチパッドのドライバには「Elan Smart-Pad」が使われていた。
Windowsストアアプリ、デスクトップアプリ共に、特に本機固有のソフトウェアはインストールされていない。
ベンチマークテストは「winsat formal」コマンドと、PCMark 8 バージョン2の結果を見たい。バッテリ駆動時間テストはBBench。またCrystalMarkの結果も掲載した(今回は2コア4スレッドと条件的には問題ない)。
winsat formalの結果は、総合 5.1。プロセッサ 7.4、メモリ 7.4、グラフィックス 5.1、ゲーム用グラフィックス 5.3、プライマリハードディスク 8.1。PCMark 8 バージョン2は2390。CrystalMarkは、ALU 43675、FPU 43352、MEM 29975、HDD 42859、GDI 15242、D2D 6343、OGL 12081。
グラフィックスがIntel HD Graphics 4400なので全体の足を引っ張っているものの、それ以外はなかなかバランスも良く、実際操作しても快適だ。
BBenchは、省電力、キーボードも含めバックライト最小、キーストローク出力/ON、Web巡回/ON、Wi-Fi/ON、Bluetooth/ONでの結果だ。バッテリの残5%で48,120秒/13.4時間。
何と12時間を軽く越えてしまった。ただバックライトの輝度を最小にすると見にくいこともあり、実際はもう少し短くなると思われるが、それでもこれだけ持てば屋外でもかなりの長時間運用できる。
以上のようにマウスコンピューター「LuvBook L/LB-L471S」は、Core i7、SSD、IEEE 802.11acなど基本部分を押さえた上で、10点タッチの14型HD+解像度液晶パネルを搭載したUltrabookだ。バッテリ駆動時間もBBenchで13.4時間と十分長い。
パネルのクオリティはIPS式でないため今一歩とは言え、特に気になる部分も無く、10万円を切る価格を考慮するとなかなかバランスが取れている。
安価で全部入りのUltrabookを探しているユーザーにお勧めの1台だ。