西川和久の不定期コラム

レノボ「IdeaPad Z570」
〜Sandy Bridge搭載15.6型2スピンドルノート



 レノボ・ジャパンは3月8日、少し前に掲載したAMD E-350搭載機「レノボ G475」と共に、Sandy Bridge搭載の15.6型ノートPC「IdeaPad Z570」を発表した。もともと3月18日発売予定だったが、4月8日に延期され、この記事が載る頃には市場に出回っていると思われる。今回、量産試作機が送られて来たので、試用レポートをお届けする。


●Blu-rayドライブ搭載15.6型ノートPC

 「Z570」シリーズは「Z560」シリーズの後継機種に相当するモデルだ。どちらも15.6型の液晶パネル、Blu-ray Discドライブ搭載など大まかな仕様はよく似ているが、「Z560」シリーズは第1世代Core iプロセッサ搭載機で1世代古いアーキテクチャとなる。

 それ対して今回ご紹介する「Z570」シリーズは、第2世代Core iプロセッサ、Sandy Bridge搭載機となり、アーキテクチャを一新している。主な仕様は以下の通り。

【表】レノボ「IdeaPad Z570」10242HJの仕様
CPU Core i5-2410M(2コア/4スレッド、
2.13GHz/Turbo Boost 2.9GHz、キャッシュ3MB)
チップセット Intel HM65 Express
メモリ 4GB(2GB×2) PC3-10600 DDR3-SDRAM (最大8GB)/2スロット空0
HDD 750GB(5,400rpm)
OS Windows 7 Home Premium(64bit)
ディスプレイ 15.6型液晶ディスプレイ(光沢)、1,366×768ドット
グラフィックス 内蔵Intel HD Graphics 3000、HDMI出力、ミニD-Sub15ピン
ネットワーク Ethernet、IEEE 802.11b/g/n、Bluetooth v2.1+EDR
光学ドライブ Blu-ray Discドライブ
そのほか USB 2.0×3、eSATA/USBコンボ×1、5in1メディアスロット、
マイク入力、ヘッドフォン出力、Webカメラ
サイズ/重量 376×250×32.3〜34.5mm(幅×奥行き×高さ)/約2.6kg
バッテリ駆動時間 約5.7時間(6セル)
店頭予想価格 12万円前後

 プロセッサはCore i5-2410M。2コア/4スレッド、クロック2.13GHzでTurbo Boost時2.9GHzまで上昇する。キャッシュは3MB。チップセットは、Intel HM65 Express。メモリは標準2GB×2の計4GB。最大8GBまで搭載可能だ。グラフィックスはプロセッサ内蔵のIntel HD Graphics 3000。ストレージは、HDDに5,400rpmの750GB、そして光学ドライブはBlu-ray Discドライブを搭載する。OSは、64bit版Windows 7 Home Premium。

 液晶ディスプレイは1,366×768ドット解像度の15.6型。外部出力として、HDMIとミニD-Sub15ピン。それぞれ最大解像度は、1,920×1,080 ドットと2,048×1,536 ドットになる。

 ネットワークは、有線LANが100BASE-TX、無線LANがIEEE 802.11b/g/n、そしてBluetooth 2.1+EDRも搭載している。Core iプロセッサ搭載機にも関わらず、Gigabit Ethernet非対応なのは惜しいところだ。

 その他のインターフェイスとしては、USB 2.0×3、eSATA/USBコンボ×1、5in1メディアスロット、マイク入力、ヘッドフォン出力、Webカメラ。外部に大容量ストレージを接続できるeSATAがあるのはポイントが高い。

 カラーバリエーションは「メタルレッド」と「スモーキーグレー」。今回届いたのは後者だ。サイズは376×250×32.3〜34.5mm(幅×奥行き×高さ)、重量約2.6kg。6セルのバッテリで最大約5.7時間駆動できる。

 店頭予想価格は12万円前後。また、CPUがCore i3-2310M(2.10GHz)搭載(他のスペックは同じ)の下位モデルも用意され店頭予想価格は11万円前後となっている。

スモーキーグレーのトップカバー。ヘアライン仕上げて美しい 正面中央にステータスLED、その右が無線ON/OFFスイッチ、5in1メディアスロットと並ぶ 底面のネジ7本外すとパネルが開きHDDやメモリにアクセスできる。メモリは2GB×2が装着済み
左側面ロックポート、電源コネクタ、ミニD-Sub15ピン、HDMI出力、eSATA/USB 2.0コンボポート、USB 2.0 キーボードはアイソレーションタイプでテンキー付だ。キーボードの上にスピーカー、音量調整ボタンなどが配置されている。「Lenovo Enhanced Experience 2.0」のロゴが見える 右側面。Ethernet、USB 2.0、Blu-ray Discドライブ、USB 2.0、マイク入力、ヘッドフォン出力。この写真がパネルが倒れる最大角度となる
キーピッチは実測で約19mm ACアダプタとバッテリ。バッテリは6セル。ACアダプタは長細く結構小型。コネクタはミッキータイプだ

 今回届いたスモーキーグレーは、少し紫ががった感じで派手過ぎず地味過ぎず。キーボードの隙間やパームレスト、タッチパッドなども同じ配色となっている。ソリッドだがあまり好き嫌いの無さそうなデザインだ。

 サイズ376×250×32.3〜34.5mm(幅×奥行き×高さ)、重量約2.6kgはさすがに持ち歩くには大きく重い。2スピンドルと言うこともあり、どちらかと言えばデスクトップPCの置き換えに近い用途となるだろう。

 液晶パネルはグレア(光沢)タイプの15.6型だ。最大輝度はかなり明るい。発色は少し色温度が高く青っぽい表示になるものの許容範囲だ。視野角は左右より上下が狭い。キーボードの上にある[OneKey Theater]ボタン(映写機のアイコン)を押すと、画質がノーマル/ムービー/自動選択を選ぶことができる。ムービーにすると全体的にコントラストが高くなり、はっきりとした色となる。ムービーに限らず、写真もこちらの方が良さそうだ。

 キーボードはテンキー付のアイソレーションタイプ。かなり強く押すと全体的にたわむものの、通常の操作ではまずたわむことは無い。15.6型の幅のある分、ゆったり入力することができる。個人的には主キーとテンキーがそのまま間を開けることなく並んでいたり、[Enter]キーが小さ目など、若干気になる部分はあるが、慣れの問題もあるだろう。

 タッチパッドはパームレストと段差があり、同じカラーリングだが、素材がザラザラしているため、若干発色が異なっている。ボタンは1本バータイプで左右に傾くタイプだ。ボディが大きい分、パームレストもタッチパッドも余裕があり操作しやすい。

 スリープから復帰する時、Blu-ray Discドライブのシーク音がするものの、通常使用においては、振動やノイズ、熱に関して全く気にならないレベルに抑えられている。ここのところ、試用している他のPCを含め、昔ほど気にならなくなっているのは、CPUも含め省エネ化の技術などが進み、冷却ファンの回るケースが少なくなっているのだろう。

 キーボードの上に配置しているスピーカーは、見かけ以上に低音が出て、更に最大出力時の音量は結構大きい。また「SRS Premium Sound」を通常/音楽/映画と、切替視聴したところ、“通常”でもなかなか良く鳴る。十分コンテンツを楽しめるサウンドだ。

●効果的な「Lenovo Enhanced Experience 2.0」

 OSは64bit版Windows 7 Home Premium。メモリを4GB搭載しているので余裕を持って運用できる。ただし、ビデオメモリを共有するため最大1.7GBのメモリがIntel HD Graphics 3000に割当てられることになる。

 HDDは750GB/5,400rpm/キャッシュ8MB「WD7500BPVT」を搭載。光学ドライブは「BD-MLT UJ240AF」が使われている。HDDのパーテーションはC:ドライブとD:ドライブ2つあるが、D:ドライブはリカバリ用のため、実質はC:ドライブの約654GBのみユーザーが使用できる。初期起動時の空きは629GBだった。

 その他のデバイスとしては「Broadcom Bluetooth 2.1 USB」がある程度で、Sandy Bridgeを採用したノートPCとしては一般的な構成だ。

起動時のデスクトップ。OSは64bit版Windows 7 Home Premium。左にはさまざまなショートカットが並ぶ HDDは「WD7500BPVT」(750GB/5,400rpm/キャッシュ8MB)。光学ドライブは「BD-MLT UJ240AF」 C:ドライブとD:ドライブの2パーテーション構成だが、実質ユーザーはC:ドライブの約654GBのみ使用できる

 プリインストールされているアプリケーションは他社製として「Microsoft Office Home & Business 2010」、「CyberLink YouCam3.0」、「PowerDVD」、「Power2GO BD」、「McAfee Virus Scan Plus (60日間)」、「i-フィルター」。

 自社製として、接続管理ユーティリティ「Lenovo ReadyComm5.5」、顔認証ソフト「VeriFace 4.0」、バックアップ&リストア「OneKey Rescue System 7.0」、電源管理ツール「Lenovo Energy Management Software 6.0」、Windowsの起動を最適化する「Lenovo EE Boot Optimizer」などが入っている。

 今年1月に発表された「Lenovo Enhanced Experience 2.0 for Windows 7」の一部として搭載されている「Lenovo EE Boot Optimizer」を実際試したところ、再起動し最適化に数分かかり、2回Windowsが再起動して処理が終了となる。画面キャプチャは最適化前のもの。最適化後は53秒から43秒と10秒早くなった。10秒違うと体感的にもかなり違い、明らかに起動が早くなっているのがわかる。この効果はなかなかのものだ。またシャットダウンも同クラスのノートPCと比較して気持ち早いように思う。

Lenovo EE Boot Optimizer(最適化前) SRS Premium Sound OneKey Rescue System 7.0

 ベンチマークテストはWindows エクスペリエンス インデックスとCrystalMark、BBenchの結果を見たい。

 Windows エクスペリエンス インデックスは、総合5.7。プロセッサ6.9、メモリ5.9、グラフィックス5.7、ゲーム用グラフィックス6.2、プライマリハードディスク5.9。プロセッサ内蔵のIntel HD Graphics 3000とは言え、グラフィックス系のスコアはなかなかだ。トータルで見た時のバランスも良い。

 CrystalMarkは、ALU 40094、FPU 40242、MEM 34751、HDD 11428、GDI 14171、D2D 1368、OGL 2448。OGLに関しては外付けタイプのGPUに劣るものの、3Dゲームでもしない限り問題無いレベルと言えよう。

 BBenchは、「Lenovo Energy Management Software 6.0」の設定を「スーパー省エネルギー」、バックライトOFF、キーストローク出力/ON、Web巡回/ON、Wi-Fi/ON、Bluetooth/OFFでの結果だ。バッテリの残3%で16,496秒(4.6時間)。スペック上の約5.7時間までは行かなかったが、それでも4時間は越えた。ただしバックライトOFFだとかなり暗いので、輝度を上げて使った場合、実際はもう少し短くなると予想される。

Windows エクスペリエンス インデックスは総合5.7。プロセッサ6.9、メモリ5.9、グラフィックス5.7、ゲーム用グラフィックス6.2、プライマリハードディスク5.9 CrystalMarkは、ALU 40094、FPU 40242、MEM 34751、HDD 11428、GDI 14171、D2D 1368、OGL 2448 BBench。「Lenovo Energy Management Software 6.0」の設定を「スーパー省エネルギー」、バックライトOFF、キーストローク出力/ON、Web巡回/ON、Wi-Fi/ON、Bluetooth/OFFでのBBenchの結果。バッテリの残3%で16,496秒(4.6時間)

 以上のように「IdeaPad Z570」10242HJは、Blu-ray Discドライブを含む2スピンドルノートPCで、液晶パネルは1,366×768ドットの15.6型。そしてテンキーボード付の余裕のあるキーボードなど、ホビーでもビジネスでもオールマイティに使えるスペックとなっている。更に起動時間/シャットダウン時間が早くなる「Lenovo Enhanced Experience 2.0」も魅力的だ。

 プロセッサがCore i5なのに、有線LANは100BASE-TXまでと言う部分は少し残念であるが、Sandy Bridgeで15.6型のノートPCを探している人に候補となりえる1台だ。