■最新液晶ディスプレイ ピックアップ■
ProLite X2377HDS-B | |
液晶サイズ | 23型 |
パネル方式 | IPS方式 |
表示解像度 | 1,920×1,080ドット |
アスペクト比 | 16:9 |
画素ピッチ | 0.265mm×0.265mm |
表面処理 | ノングレア |
バックライト方式 | 白色LED |
応答速度 | 5ms(GTG) |
コントラスト比 | 1,000:1(ダイナミックコントラスト有効時 5,000,000:1) |
視野角 | 水平178度/垂直178度 |
輝度 | 250cd/平方m |
表示色 | 約1,670万色 |
走査周波数 | 水平:30kHz~80kHz 垂直:55~75Hz |
チルト角度 | 下5度、上15度 |
高さ調節 | なし |
スイベル | なし |
ピボット機能 | なし |
入力端子 | DVI-D(HDCP対応)×1 HDMI×1 ミニD-Sub 15ピン×1 音声入力(スレレオミニジャック)×1 |
出力端子 | なし |
スピーカー | 1.5W+1.5W |
VESAマウント | 対応(100mm×100mm) |
電源 | 内蔵 |
消費電力 | 標準32W/最大40W |
付属品 | DVI-Dケーブル HDMIケーブル ミニD-Sub15ピンケーブル オーディオケーブル 電源ケーブル |
本体サイズ | 546×164×394.5mm(幅×奥行き×高さ) |
重量 | 3.4kg |
マウスコンピューターは、液晶ディスプレイ「iiyama」ブランドの最新モデルとなる「ProLite X2377HDS-B」を発売した。23型ワイドIPS液晶パネルを採用しながら、2万円台前半という非常に安価な価格を実現しているという点が大きな特徴となっている。直販価格は22,800円。
●本体デザインProLite X2377HDS-B(以下、X2377HDS-B)は、液晶ディスプレイとして比較的オーソドックスなデザインとなっている。本体カラーはブラックで統一されており、特に目立つ装飾などもなく落ち着いた印象だ。液晶パネル周囲のベゼル部は光沢処理が施されているのに対し、背面やスタンド部は非光沢で、素材のプラスチック感が強く感じられる。見た目の印象は価格相応といった感じで、高級感は感じられない。
液晶ベゼル部は十分に狭額で、バックライトに白色LEDを採用していることもあり、液晶パネル部の厚さもかなり薄い。本体サイズは、546×164×394.5mm(幅×奥行き×高さ)と、23型液晶ディスプレイとして十分コンパクトと言える。重量も3.4kgと軽量で、移動なども楽に行なえる。
スタンド部は、下5度、上15度のチルト角度調節が可能だが、高さ調節やスイベルなどの機構は用意されない。ただ、スタンドがはめ込み式となっていることも影響しているのか、ぐらつきがやや大きい。ちょっとした振動でもぐらついてしまうため、もう少し強度のあるスタンドを採用してもらいたかった。電源ボタンやOSD操作用のボタンは、液晶ベゼル下部右側に集められている。ボタンは全て物理ボタンとなっている。
●液晶パネル1,920×1,080ドット表示対応の23型液晶を採用。パネルの方式はIPS方式で、上下の視野角が広いため、多少視点が移動しても色合いや明るさが変化して見えることはない。また、パネル表面は非光沢処理が施され、外光の映り込みも全く気にならない。ただ、ベゼル部が光沢処理となっているため、そこが若干気になる場合があった。
応答速度は、中間色で5msと、IPSパネルとしては比較的高速。バックライト輝度は250cd/平方mと、標準的な明るさだ。
●接続端子映像入力端子は、DVI-D(HDCP対応)×1系統、HDMI×1系統、ミニD-Sub15ピン×1系統の計3系統を用意。必要十分な入力ポートが備わっており、入力端子数に不満はない。また、X2377HDS-Bにはステレオスピーカーが内蔵されており、ステレオミニジャックの音声入力端子も用意。音声入力端子から入力された音声に加え、HDMI経由で入力された音声も再生可能だ。
●OSDOSDメニューは、比較的シンプルな構成となっているが、輝度やコントラスト、色合いなど基本的な調節項目はすべて網羅されている。さすがに設定項目はプロ用途の製品に比べるとかなり限られるが、このクラスの液晶ディスプレイとしては十分に満足できる。
ただ、ボタンが液晶本体部の底面側に並んでいるのに加え、操作ガイドが表示されないこともあって、直感的に操作できず、やや操作しにくく感じた。ボタン部にガイドを表示させるだけで、かなり操作性が向上すると思われるので、この点は今後改善を期待したい。
●画質IPS方式の液晶パネルを採用していることもあり、TNパネルのような視野角の狭さを感じることは全くなく、色合いの変化もほとんどない。また、発色も非常に自然で、鮮やかな映像が表示される。ダイナミックコントラストを有効にすると、コントラスト比は5,000,000:1となり、かなりメリハリのある映像が表示される。この価格帯の液晶ディスプレイとしては、トップクラスの表示品質を誇ると言っていいだろう。
また、応答速度は中間色で5msと、IPSパネルとしては高速で、映像コンテンツで残像を感じることはなかった。また、入力遅延もほとんど感じられず、家庭用ゲーム機を接続してシビアな入力を要求されるゲームをプレイしてみたが、違和感を感じることなくプレイできた。ただし、内蔵スピーカーの再生音はそれほど優れないため、音質にこだわるなら、別途外部スピーカーを利用した方がいいように感じた。
X2377HDS-Bは、直販価格が22,800円と安価ながら、IPS方式の23型フルHD液晶パネルを採用し、この価格帯の製品としてはトップクラスの表示品質を備えている。本体の見た目や入力端子などは価格相応といった印象を受けるものの、表示品質を考えると十分に満足できるだろう。Webアクセスやビジネスソフトの利用が中心だったり、本格的な映像処理を行なわないのであれば、不満を感じる部分はほぼないと言える。価格から、サブディスプレイとしての利用を想定する人も少なくないかもしれないが、メインのディスプレイとしても十分に対応できる製品だ。低価格ながら表示品質に優れる液晶ディスプレイを探している人にオススメしたい。
(2011年 11月 25日)