Hothotレビュー

NEC「LaVie Tab W TW708/T1S」

〜WUXGA液晶搭載の8型Windowsタブレット

「LaVie Tab W TW708/T1S」。幅が狭いので片手でも持ちやすい

 NECパーソナルコンピュータ(以下、NEC)から発売された「LaVie Tab W TW708/T1S」は、8型液晶を搭載したWindowsタブレットである。NECの製品ラインナップは、タブレットの「LaVie Tab」シリーズ、ノートPCの「LaVie」シリーズ、デスクトップPCの「VALUESTAR」シリーズに大別できるが、最近はタブレット製品のラインナップが充実してきており、Windows搭載の「LaVie Tab W」とAndroid搭載の「LaVie Tab S」および「LaVie Tab E」という3シリーズがある。

 LaVie Tab W TW708/T1S(以下、LaVie Tab TW708)は、2014年10月15日に開催された2014年秋冬モデルの発表会で、開発意向表明が行なわれた製品であり、年内の発売が予告されていたものだ。その予告通り2014年12月11日に販売が開始されているが、今回実機を試用する機会を得たのでレビューしていきたい。

片手でも持ちやすいコンパクトで軽いボディが魅力

 コンシューマ向けのWindowsタブレット市場は2013年急激に拡大し、すっかり市民権を得た。Windowsタブレットは、8型クラスと10型以上のクラスに大別でき、携帯性重視なら前者が、スペックや画面サイズ重視なら後者が有利だ。NECのLaVie Tab Wシリーズも、今回取り上げている8型モデルのほかに10.1型モデルが用意されている。

 LaVie Tab TW708は、8型Windowsタブレットの中でも本体がコンパクトで軽いことが魅力だ。サイズは126×215×9.9mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は約370gである。例えば、デルの8型Windowsタブレット「Venue 8 Pro 3000」のサイズは130×216.2×9mm(同)、重量は391gであり、東芝の8型Windowsタブレット「dynabook Tab S38」のサイズは132×210.7×9.5mm(同)で重量は約385gであり、LaVie Tab TW708の幅の小ささと重量の軽さがよく分かる。

 画面を縦にして持つ場合、横幅が狭い方が片手でも安定して持てるのだが、LaVie Tab TW708なら手の小さな女性でもしっかりと保持できる。富士通の2014年秋冬モデルとして登場した8型Windowsタブレット「ARROWS Tab QH33/S」は、女性が持った場合でも人間工学的に疲れにくいとされている幅127.2mm以下という条件を満たしていることをアピールしているが、その筐体の幅はLaVie Tab TW708と同じ126mmであり、重量はLaVie Tab TW708より約20g重い約390gなので、LaVie Tab TW708は、さらに持ちやすいことになる。携帯性に関しては、8型Windowsタブレットの中でもトップクラスと言えるだろう。

 本体色はシルバーで、液晶周りはブラックという、オーソドックスなカラーだ。筐体の質感も高く、細部の仕上げも丁寧であり、満足できる作りだ。

LaVie Tab W TW708/T1Sの前面。液晶左右の額縁部分が狭く、横幅が小さい
LaVie Tab W TW708/T1Sの背面。背面はつや消しのシルバーで、高級感がある
試用機の重量は、実測で356gであり、公称よりも軽かった

1,920×1,200ドットのWUXGA液晶を搭載

 次は、ハードウェア仕様について見ていこう。CPUは、IntelのAtom Z3735Fが搭載されている。Atom Z3735Fは、開発コードネーム「Bay Trail-T」と呼ばれていたCPUで、主にWindowsタブレット向けとして開発された製品である。Atom Z3735Fは、クアッドコアCPUであり、動作周波数は1.33GHzだが、負荷に応じて自動的に動作周波数を向上させるインテル・バースト・テクノロジーにより、最大1.83GHzまで動作周波数が向上する。メモリは2GB固定で、ストレージとしては64GBのフラッシュメモリ(eMMC)を搭載する。

 液晶は8型だが、解像度が1,920×1,200ドットと高いことが魅力だ。いわゆるWUXGA解像度であり、フルHD(1,920×1,080ドット)に比べて、縦(横画面にした状態)の解像度が120ドット分高い。8型Windowsタブレットでは、1,280×800ドット程度の液晶を搭載する製品も多いが、高解像度液晶を搭載したLaVie Tab TW708は、写真などをより精細に表示できるだけでなく、デスクトップアプリを使う場合も画面をより広く使えるので便利だ。IPS液晶とは謳われていないが、広視野角・高色純度・高輝度を実現したスーパーシャインビューLED液晶が採用されており、縦画面にしても横画面にしても、液晶の視認性は高かった。OSはWindows 8.1 with Bing(32bit)である。 ハードウェアの基本仕様についても、不満はない。

インターフェイスやセンサー類も充実

 インターフェイスとしては、Micro USBポートとMicro HDMI出力、ヘッドフォン出力/マイク入力端子のほか、microSDカードスロットが用意されている。内蔵カメラは、前面カメラが約92万画素、背面カメラが約500万画素である。ワイヤレス機能としては、IEEE 802.11b/g/n準拠の無線LAN機能とBluetooth 4.0に対応。センサーは、GPS、加速度センサー、地磁気センサー、ジャイロセンサーを搭載しており、インターフェイスやワイヤレス機能、センサー類についても、Windowsタブレットして十分なものを搭載していると言える。また、スピーカーは1W+1Wという仕様で、タブレットとしては音質、音圧ともに優秀だ。

底面には、Micro USBポートが用意されている
上面には、Micro HDMI出力、マイク、ヘッドフォン出力/マイク入力端子が用意されている
左側面には、microSDカードスロットが用意されている
右側面には、音量ボタンと電源スイッチが用意されている
右側面の音量ボタンと電源スイッチ部分のアップ
背面の下部には、ステレオスピーカーが搭載されている。出力も1W+1Wとタブレットとしては大きい
液晶の下部には、Windowsボタンが用意されている
前面カメラは約92万画素である
背面カメラは約500万画素である

バッテリ駆動時間も合格点を付けられる

 バッテリとしてはリチウムイオンバッテリを採用しており、無線LAN接続時の公称バッテリ駆動時間は約8時間とされている。

 そこでBBenchを利用して、無線LAN常時オン、液晶輝度「中」、電源プラン「バランス」に設定し、10秒ごとにキー入力のエミュレーション、1分ごとにWeb巡回を行なう条件でバッテリ駆動時間を計測したところ、7時間3分の駆動が可能であった。無線LAN常時オンで7時間以上持てば、合格点を付けられるだろう。

 なお、12月15日付けで、NECからLaVie Tab W用のLANドライバとセンサーハブファームウェアのアップデートモジュールが公開されている。このアップデートモジュールを適用することによって、待機時の消費電力が低減され、バッテリ駆動時間が改善されるとのことだ。今回は、このモジュールが適用された状態で試用を行なっている。LaVie Tab Wを購入された方は、すぐにこのモジュールを適用することをお勧めする。ACアダプタもコンパクトで軽く、気軽に持ち歩ける。

ACアダプタもコンパクトだ
ACアダプタの出力はUSBポートとなっている
USB-Micro USBケーブル経由で充電を行なう
ACアダプタ(ケーブル込み)の重量は、実測で83gであった

パフォーマンスは十分でWindowsも快適

 参考のためにベンチマークテストを行なってみた。利用したベンチマークは、「PCMark 7」、「PCMark 8 Ver.2」、「3DMark」、「FINAL FANTASY XIV 新生エオルゼア ベンチマーク キャラクター編」、「CrystalDiskMark 3.0.3b」である。結果は下に示した通りで、比較用にレノボ・ジャパンの「YOGA Tablet 2 with Windows」の結果も掲載している。

【表】LaVie Tab Wベンチマーク結果

LaVie Tab W TW708/T1S YOGA Tablet 2 with Windows
CPU Atom Z3735F Atom Z3745
メモリ 2GB 2GB
PCMark 7
PCMark score 2285 2408
Lightweight score 1309 1417
Productivity score 935 1018
Entertainment score 1530 1616
Creativity score 4362 4585
Computation score 5639 5513
System storage score 3663 3944
Raw system storage score 1161 1639
PCMark 8
Home conventional 1018 1071
Home accelerated 1024 1075
Creative conventional 834 898
Creative accelerated 910 990
Work conventional 1308 1381
Work accelerated 1041 1102
3DMark
Ice Storm 11988 13487
Cloud Gate 1086 1138
Sky Diver 413 460
Fire Strike 計測不可 計測不可
FINAL FANTASY XIV 新生エオルゼア ベンチマーク キャラクター編
1,280×720ドット 最高品質 398 416
1,280×720ドット 高品質(デスクトップPC) 399 418
1,280×720ドット 高品質(ノートPC) 746 734
1,280×720ドット 標準品質(デスクトップPC) 1085 1078
1,280×720ドット 標準品質(ノートPC) 1080 1076
CrystalDiskMark 3.0.3b
シーケンシャルリード 123.6MB/sec 161.8MB/sec
シーケンシャルライト 35.83MB/sec 72.83MB/sec
512Kランダムリード 106.8MB/sec 157.4MB/sec
512Kランダムライト 20.79MB/sec 52.00MB/sec
4Kランダムリード 14.34MB/sec 12.64MB/sec
4Kランダムライト 5.478MB/sec 12.47MB/sec
4K QD32ランダムリード 30.94MB/sec 26.32MB/sec
4K QD32ランダムライト 5.538MB/sec 15.18MB/sec

 YOGA Tablet 2 with Windowsは、CPUとしてワンランク上のAtom Z3745を搭載しているため、全体的にスコアが高いが、LaVie Tab WもWindowsタブレットとしては十分な性能であり、Windows 8.1を快適に利用できる。

 また、Office Home and Business 2013がプリインストールされていることも魅力だ。WordやExcelだけでなく、PowerPointやOneNoteも利用できるので、プレゼン資料をちょっと修正したいといった場合や、議事録のメモをとりたいといった用途にも最適だ。

Windowsタブレットとしての完成度は高い

 LaVie Tab TW708は、8型Windowsタブレットの中でもトップクラスのコンパクトな筐体と重量の軽さを実現しながら、高解像度のWUXGA液晶を搭載するなど、基本スペックが充実していることが魅力だ。

 Windowsタブレットとしての完成度は高く、価格も直販価格で49,800円(税別)と、コストパフォーマンスも優秀だ。仕事から遊びまで、さまざまな用途に対応できる8型Windowsタブレットが欲しいのなら、本製品は有力な選択肢となるだろう。

(石井 英男)