レノボ・ジャパン「ThinkPad X1 Carbon」
〜ThinkPadシリーズ最薄、初のUltrabook



レノボ・ジャパン
「ThinkPad X1 Carbon」

発売中

価格:オープンプライス(直販119,910円〜、9月13日現在)



 レノボ・ジャパンは、同社のノートPC「ThinkPad」シリーズとして初となるUltrabook準拠モデル「ThinkPad X1 Carbon」を発表した。ボディにカーボン素材を採用することなどによって、ThinkPadシリーズとして必要とされる堅牢性を維持しつつ、薄型軽量化を実現している。今回、CPUとしてCore i7-3667U vProを搭載する上位モデルを試用する機会を得たので、ハード面を中心に見ていきたいと思う。

●ThinkPad史上最薄ボディ

 「ThinkPad X1 Carbon」(以下、X1 Carbon)は、2011年に登場した「ThinkPad X1」(以下、X1)をベースに、さらなる薄型・軽量化を突き詰めたモデルだ。また、ThinkPadシリーズとして初のUltrabook準拠モデルでもある。もちろん、ThinkPadブランドが冠されていることからもわかるように、Ultrabook準拠の薄型・軽量ボディを実現しつつ、ThinkPadとして必要となる堅牢性などの条件も同時に満たしており、ThinkPadブランドでUltrabookを作るとこうなる、を具現化したモデルというわけだ。

 X1 Carbonのボディサイズは、331×226×8〜18.8mm(幅×奥行き×高さ)となっている。従来モデルのX1は、高さが16.5〜21.3mmと、登場当時はThinkPad史上最薄ボディとなっていたが、X1 CarbonはX1より最厚部で2.5mmの薄型化を実現。本体下部の斜めの切り落としがX1よりも広範囲になったことで、数値以上に薄くなったという印象を受ける。また、また、横幅が6mm、奥行きが4.9mm短くなり、フットプリントもX1よりコンパクトとなっている。

 重量は、約1.36kgと、X1の約1.69kgから約330g軽くなっている。X1では、ThinkPad史上最薄ボディと言われつつ、1.7kg近い重量に不満を感じるユーザーが多かったのも事実だが、X1 Carbonなら十分に満足できるレベルと言える。他社のUltrabookには1kgを切る重量の製品もあるが、X1 Carbonは14型と、一般的なUltrabookよりひと回り大きな液晶パネルを搭載していることを考えると十分に軽く、実際に手にしても、X1のように重いと感じることはなかった。ちなみに、実測での重量は1,358gだった。

 この薄型・軽量ボディを実現するために、X1 Carbonでは天板部分にカーボン素材を採用している。ThinkPadシリーズでは1992年と古くからカーボン素材を採用しているが、X1 Carbonで採用しているカーボン素材は、ヤング率(縦弾性率、数値が高いほど応力に対する歪みが小さくなる)が500GPa以上と、人工衛星や釣り竿などに採用される高純度のカーボン素材を採用。そのカーボン素材2枚を、繊維の方向が縦横になるように、発泡樹脂層を挟んで貼り合わせることで、強度と軽量さを両立させている。実際にX1 Carbonの液晶部分をひねってみると、若干のたわみはあるが、強度的に不安を感じることはない。

 X1では、マグネシウム合金の天板と、液晶表面に強度の強いゴリラガラスを採用することで薄型化と強度を両立していたが、X1 Carbonでは液晶表面のゴリラガラスを省いても同等以上の強度を確保でき、液晶部分だけで実に181gも軽くなっているという。他にも、キーボードや空冷ファンなど、さまざまな部分での軽量化によって、X1から332gの軽量化を実現している(軽量化の取り組みなどはこちらの記事が詳しい)。

 もちろん、堅牢性も申し分なく、“トーチャーテスト”と呼ばれるThinkPadシリーズでおなじみの圧縮や落下などの堅牢性検証テストも全てクリアしている。Ultrabookに準拠する薄型・軽量ボディを実現する上でも、ThinkPadシリーズ伝統の堅牢性が一切失われていない点は、X1 Carbonの最大の魅力と言える。

 ボディデザインは、ThinkPadシリーズ伝統の弁当箱スタイルから大きく変更されている。前方が薄く後方に向かって厚くなるくさび形ボディを採用するのは、従来モデルのX1と同様だが、先ほども紹介したように下部の斜めの切り落としが広範囲に増やされていることに加え、ボディの縁などに曲面を多用。これによって、ThinkPadシリーズ伝統の、ガッチリとしたイメージから、やわらかさを感じるイメージへと印象が変化している。とはいえ、マット調のブラックボディからは、ThinkPadらしさがしっかりと伝わってくる。

本体正面。前方は高さが8mmしかなく、後方に向かって厚くなっている。また、底面が大胆に斜めに切り取られていることもよくわかる 左側面。後方の最厚部でも18.8mmとなっており、従来モデルのX1より2.5mm薄くなった 背面。液晶パネル部のヒンジ構造が変わったため、背面にはコネクタ類が一切用意されない。中央部に見えるフタはSIMカード用だが、日本ではワイヤレスWAN搭載モデルは用意されない
右側面。側面だけでなく前方も下部が大きく斜めに切り取られており、いわゆる“弁当箱”スタイルの印象は薄い 天板部分。人工衛星や釣り竿などに使われる高純度のカーボン素材を採用しており、軽さと優れた強度を両立している フットプリントは、331×226mm(幅×奥行き)と、14型液晶搭載ノートとしてはかなりコンパクトだ
底面部分。バッテリやメモリスロットへのアクセスは不可能で、底面にはフタなどは一切ない。また、こちらからも、側面部の斜めの切り込みがよくわかる 重量は実測で1,358g。14型液晶搭載ノートとしては十分軽い部類だ

●X1よりもコンパクトなボディに14型液晶を搭載

 X1 Carbonでは、本体のフットプリントがX1よりも小さくなっているにもかかわらず、X1の13.3型よりひと回り大きい14型ワイド液晶を搭載している。X1では、液晶周囲のベゼルがかなり広く確保されていたこともあって、ボディサイズに比べやや液晶サイズが小さく感じたが、X1 Carbonでは左右ベゼル部が実測で約11mmと狭くなっており、ボディぎりぎりまで液晶が占めるような印象となった。

 しかも、表示解像度が1,600×900ドットと、高解像度表示にも対応。これによって、従来よりも広いデスクトップ領域が確保され、複数のソフトを同時に起動した作業も非常にやりやすくなっている。

 また、液晶表面は非光沢処理となっている。ThinkPadシリーズの液晶表面は標準的に非光沢となっているのに対し、X1では強度を確保するために表面にゴリラガラスを配置したことで、いわゆる光沢液晶となっていた。これもThinkPadユーザーから不評だった部分だが、X1 Carbonでは非光沢液晶となったことで、その不満も解消されている。

1,600×900ドット表示対応の14型液晶を搭載。従来モデルではパネル表面がゴリラガラスだったために光沢仕様だったが、X1 Carbonでは非光沢仕様となっている 13.1型液晶を搭載するVAIO Z(VPCZ11)との比較。液晶サイズを考えると、十分にコンパクトなことがわかる。 液晶上部には、720p対応のWebカメラを標準搭載する

●薄くなってもキーボードの使い勝手は維持

 X1では、ThinkPad伝統の7列キーボードではなく、アイソレーションタイプの6列キーボードが採用されたことでも話題となった。ただ、このアイソレーションキーボードは、見た目こそ変わったものの、伝統的なThinkPadキーボードと変わらない使い勝手が実現されていたこともあり、十分に満足できるものであった。そしてX1 Carbonでは、キーボードもさらに磨きがかかっている。

 基本的な仕様は、従来とほぼ同じ、バックライト搭載のアイソレーションタイプ6列キーボードだが、細かな部分を見ると、いろいろと変更点が見えてくる。まず、最上部のファンクションキーの列を見ると、ファンクションキー4個ごとに間隔が開けられていることがわかる。全て同じ間隔でキーが配置されていたX1のキーボードよりも、ファンクションキー部分の使い勝手が向上。また、カーソルキーは下に出っ張るように配置することでキーサイズが大きくなっている。

 そして、なにより嬉しいのが、本体が薄くなったにもかかわらず、十分な深さのキーストロークが確保されている点だ。薄型を突き詰めたUltrabookでは、キーストロークが1mm程度と短く、キーボードの使い勝手が大きく損なわれている製品も多いのに対し、X1 Carbonのキーボードはキーストロークが約1.8mmと、薄さの割には十分な深さがある。約2mmだったX1に比べると若干浅くなってはいるが、打鍵感の違いほとんど感じられない。また、キーボード部分の剛性も高く、たわみも全くと言っていいほど感じない。この薄型ボディに、他のThinkPadシリーズとほぼ同等の感覚で利用できるキーボードを搭載している点は、非常に大きな魅力といえる。

 また、もう1つの変更点が防滴仕様で、従来の雨どい構造から、パッキンを利用したバスタブ構造に変更されている。実際に試したわけではないものの、バスタブ構造の採用によって、万が一キーボード面に水をこぼしても、本体内部への水の浸入が低減されている。

 ポインティングデバイスは、スティックタイプの「TrackPoint」とタッチパッドを組み合わせた「ウルトラナビ」を標準搭載する。このうちタッチパッドは、パッド面に摩擦係数が低くなる特殊な加工が施されており、滑らかな感触で操作できるようになっている。実際に触ってみても、多少汗ばんでも指が引っかかることなく操作でき、非常に快適だ。

従来同様、アイソレーションタイプの6列キーボードを採用するが、細かな部分の仕様が変更され、使い勝手が向上している ファンクションキー部分に4個ごとのすき間が設けられたことで、使い勝手が向上 カーソルキーが大きくなり使いやすくなった。右Altと右Ctrlの間にPtScキーが置かれている点は、配置的に少々気になる
従来同様、キーボードバックライトも内蔵する 本体が薄くなっても、ストロークは1.8mmと、薄型ボディを考えるとしっかりとした深さを確保。従来より0.2mm浅くなってはいるが、使い勝手の差はほとんど感じられない キーピッチは19mmとフルサイズだ
ポインティングデバイスは、ThinkPadシリーズおなじみの、スティックタイプのトラックポイントを搭載、クリックボタンは3ボタンだ クリックボタン一体型のタッチパッドも同時搭載。標準でトラックポイントとタッチパッドを組み合わせた「ウルトラナビ」を搭載している

●ポート類の少なさは少々残念

 ここで、試用機の基本スペックを確認しておこう。CPUはCore i7-3667U(2.0GHz/最大3.20GHz)、チップセットはInte QS77 Expressをそれぞれ採用。メインメモリは、低電圧駆動対応のPC3-10600 DDR3L SDRAMを4GB搭載しており、増設は不可能。ちなみに、CPUにCore i5-3427Uを搭載する下位モデルでは、カスタマイズで最大8GBのメインメモリを搭載可能となっているが、上位モデルにはメインメモリ増量のカスタマイズは用意されていない。この点はかなり残念なので、上位モデルでも早急にメインメモリ8GBのカスタマイズオプションを用意してもらいたい。

 グラフィックス機能は、CPU内蔵のIntel HD Graphics 4000を利用。ストレージデバイスは、256GBのSSDを標準搭載(下位モデルでは128GBのSSDを搭載)。無線機能は、IEEE 802.11a/b/g/n対応の無線LANとBluetooth 4.0を標準搭載しており、左側面に無線機能のON/OFFスイッチを備える。ただし、WiMAXおよび3Gへの対応はない。

 液晶パネル部のヒンジ構造が従来から変更され、液晶を開くと本体後方下部にせり出すようになったため、ポート類は左右側面にのみ配置されている。左側面には電源コネクタとUSB 2.0×1ポート、右側面にはSDカードスロットとヘッドフォン/マイク共用ジャック、mini DisplayPort、USB 3.0×1ポートをそれぞれ備える。本体が薄いということもあるが、ポート類がかなり少ない点は気になる。特に、USBポートの少なさと、有線LANポートのない点は残念。オプションでUSB接続のLANアダプタや、USB 3.0接続のドック(DVI出力、Gigabit Ethernet、USB 3.0×3ポートを備える)は利用可能だが、USB 3.0ポートはせめてもう1つ用意してもらいたかった。

 ちなみに、電源コネクタはNECパーソナルコンピュータの「LaVie Z」とほぼ同じ仕様の角形コネクタとなっている。これは、従来の丸形コネクタでは本体を薄くできないからだそう。また、このコネクタは今後の機種でも採用していく予定だそうで、今後ThinkPadシリーズの標準的な電源コネクタ形状になる可能性が高そうだ。

液晶ヒンジ部の構造が変更され、背面を開くと下部にせり出す構造となったため、背面には拡張ポートは用意されない。ちなみに液晶部は、180度にわずかに届かない程度まで大きく開く 左側面には、角形の電源コネクタとUSB 2.0ポートを用意。また、内蔵無線機能のON/OFFスイッチもある 電源コネクタは、本体の薄型化に合わせて従来モデルの丸形から角形へと変更された。今後の機種でもこのコネクタの採用を予定しているそうだ
左側面には、SDカードスロット、ヘッドフォン/マイク共用ジャック、Mini DisplayPort、USB 3.0ポートを用意。ポート類が少ない点は残念 パームレスト右側には、指紋認証センサーを標準搭載する
本体底面左右にステレオスピーカを搭載 DOLBY HOME THEATER v4を搭載しており、内蔵スピーカーでもなかなかの高音質サウンドが再生される

●優れた堅牢性や使い勝手を重視したUltrabookとしておすすめ

 では、ベンチマークテストの結果を見ていこう。利用したベンチマークソフトは、Futuremarkの「PCMark 7 v1.0.4」、「PCMark Vantage Build 1.0.1 1901」、「PCMark05 Build 1.2.0 1901」、「3DMark06 Build 1.1.0 1901」、カプコンの「モンスターハンターフロンティアベンチマーク【大討伐】」、セガの「ファンタシースターオンライン2キャラクタークリエイト体験版」の6種類。比較用として、NECの「LaVie Z PC-LZ750HS」と日本エイサーの「Aspire S5」の結果も加えてある。

 結果を見ると、最も高速なCPUを搭載していることもあって、比較機種よりも多くの項目で結果が優れている。PCMark 7の結果が他の結果に比べてやや低くなっているのは、SSDの速度が影響しているものと思われる。とはいえ、SSDは特別遅いということはないため、気にする必要はないだろう。

  ThinkPad X1 Carbon LaVie Z PC-LZ750HS Aspire S5
CPU Core i7-3667U (2.00/3.20GHz) Core i7-3517U (1.90/3.00GHz) Core i7-3517U (1.90/3.00GHz)
チップセット Inte QS77 Express Inte UM77 Express Inte HM77 Express
ビデオチップ Intel HD Graphics 4000 Intel HD Graphics 4000 Intel HD Graphics 4000
メモリ PC3-12800 DDR3 SDRAM 4GB PC3-12800 DDR3 SDRAM 4GB PC3-12800 DDR3 SDRAM 4GB
ストレージ 256GB SSD 256GB SSD 256GB SSD
OS Windows 7 Home Premium SP1 64bit Windows 7 Home Premium SP1 64bit Windows 7 Home Premium SP1 64bit
PCMark 7 v1.0.4
PCMark score 5240 5159 5977
Lightweight score 4451 4223 4569
Productivity score 3789 3503 3712
Creativity score 10685 10241 11708
Entertainment score 4130 4006 4723
Computation score 23505 20967 22825
System storage score 5087 5093 5415
PCMark Vantage x64 Build 1.0.1 0906a
PCMark Suite 13422 11702 12042
Memories Suite 7686 6876 8035
TV and Movies Suite 5328 4962 5466
Gaming Suite 10152 7694 9118
Music Suite 17116 15598 14892
Communications Suite 13793 12971 13483
Productivity Suite 17809 14868 15932
HDD Test Suite 39951 39029 43346
PCMark05 Build 1.2.0
PCMark Score N/A N/A N/A
CPU Score 9796 9113 8887
Memory Score 8212 7055 7803
Graphics Score 5741 4571 5492
HDD Score 51431 53427 67133
3DMark06 Build 1.1.0 0906a
3DMark Score 5491 4322 5060
SM2.0 Score 1783 1359 1836
HDR/SM3.0 Score 2320 1821 1967
CPU Score 3663 3426 3189
Windows エクスペリエンスインデックス
プロセッサ 7.1 7.1 7.1
メモリ 5.9 5.9 5.9
グラフィックス 5.9 4.9 5.8
ゲーム用グラフィックス 6.4 6.3 6.4
プライマリハードディスク 7.9 7.9 7.9
モンスターハンターフロンティアベンチマーク【大討伐】
1,280×720ドット 2320 1787 2140
ファンタシースターオンライン2キャラクタークリエイト体験版
横1,280ドットフルスクリーン 446 273 339

 また、高負荷時の空冷ファンの動作音も十分に静かだった。従来の空冷ファンは、ファン内部で乱気流が発生し、騒音のもとになっていたそうだが、X1 Carbonのファンでは内部に乱気流を抑える整流板を備えることで動作音を低減。X1では、高負荷時にキーンという若干耳につく音が聞こえていたのに対し、X1 Carbonではそういった印象はほとんどなかった。

 次に、バッテリ駆動時間だ。X1 Carbonには、容量3.11Ahのリチウムポリマーバッテリを内蔵しており、公称で約7.8時間の駆動が可能とされている。そして、Windowsの省電力設定を「省電力」に設定し、バックライト輝度を40%、無線LANを有効にした状態で、BBenchでキー入力とWeb巡回にチェックを入れて計測してみたところ、約7時間15分を記録した。テスト条件から考えると、まずまずの結果と言えるだろう。

 ちなみに、X1 Carbonでは、ユーザーのフィードバックではバッテリ駆動時間よりも軽さを求める声が多かったことから、あえて大容量のバッテリを搭載しなかったそうだ。ただ、90Wの大出力ACアダプタが付属するとともに、バッテリ残量ゼロから約35分で容量の80%まで充電が可能な「RapidCharge」機能が実現されている。大出力ACアダプタはややサイズが大きく、重量も実測で405gと重いため、本体との同時携帯は少々かさばるものの、急速充電でバッテリ容量の少なさをカバーしている点は嬉しい。

付属のACアダプタ。約35分でバッテリ容量の80%まで充電できる急速充電機能に対応するため、90Wの大出力タイプを同梱 ACアダプタの重量は、電源ケーブル込みで実測405gだった。サイズが大きくやや重いため、本体との同時携帯は少々かさばりそうだ

 X1 Carbonは、ThinkPadシリーズ初のUltrabookだが、ThinkPadシリーズとして必須となる堅牢性や使い勝手などのさまざまな特徴をしっかりと受け継いでおり、他のUltrabookとは違う次元での完成度を誇っている。薄さや軽さといった部分だけを見ると、スペックを上回る製品が他に存在するし、拡張性の低さは気になるものの、使い勝手も含めたトータルでのバランスや細かな部分の作り込みは、X1 Carbonが頭ひとつ抜け出している。X1 Carbonは、Ultrabookではあるものの、薄さ軽さを突き詰めたThinkPadと考えた方がしっくりくるはず。そのため、キー入力など使い勝手に妥協することなく、常に持ち歩ける優れた携帯性を備えた、主にビジネスシーンで利用するノートPCを探している人に特におすすめしたい製品だ。もちろん、使い勝手重視でUltrabookを探している人にも、魅力的な製品と言える。

バックナンバー

(2012年 9月 13日)

[Text by 平澤 寿康]