Brule「Viliv X70」
~7型ワイド液晶搭載のGPS内蔵UMPC




 Bruleが予約を開始した「Viliv X70」(出荷開始は9月7日の予定)は、韓国Vilivが開発したUMPCであり、以前紹介した「Viliv S5」の兄貴分にあたる製品だ。

 小型で軽いViliv S5は、完成度の高いUMPCとして人気を集めたが、新たに登場したViliv X70も、サイズは大きくなったものの、Viliv S5では非搭載のWebカメラを搭載し、SDメモリーカードスロットも備えるなど、魅力的な製品である。今回、このViliv X70を試用する機会を得たので、早速レビューしていきたい。ただし、試用したのは試作機であり、製品版とは細部や性能が異なる可能性がある。

●ストレージとしてSSDを搭載

 Viliv X70は、CPUや搭載ストレージの違いによって、X70-P-64、X70-P-32、X70-Eの3モデルが用意されており、販売価格はそれぞれ82,800円、69,800円、59,800円である。今回は、中位モデルのX70-P-32を試用した。

 本体のサイズは210×117×22.5mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は約660gである。Viliv S5に比べれば大きいが、ソニーのVAIO type Pのサイズは245×120×19.8mm、重さ約634g(店頭モデルの場合)なので、VAIO type Pよりも幅は35mmほど小さい。ボディカラーは、濃いめのブラウンとシルバーのツートンカラーとなっており、ボディカラーがブラックのViliv S5に比べて指紋などが目立ちにくい。底面中央には、本体をケースや車載用ホルダーに固定するために使われる穴が開いている。Viliv S5のサイズは154×84×24.4mm(同)、重さは約410g(SSDモデルの場合)であり、サイズは二回りほど大きくなっているが、厚さは4.6mm薄くなっているので、かなりスリムになった印象を受ける。

 Viliv X70の基本スペックは、Viliv S5とよく似ている。CPUとしてAtom Z520(1.33GHz)またはAtom Z515(1.2GHz)を搭載し、チップセットとしてグラフィックス機能統合型のIntel US15Wを搭載する。メモリは1GB固定で、増設はできない。なお、CPUは、X70-P-64とX70-P-32がAtom Z520、X70-EがAtom Z515だが、現在発売記念キャンペーンが行われており(9月14日まで)、X70-E購入者に対して、1.33GHzのAtom Z520への無料アップグレードが行なわれる(さらにカーキットとレザーケースもプレゼントされる)。また、発売記念キャンペーン中にX70-P-64とX70-P-32を購入した場合は、標準バッテリとカーキット、レザーケースの3点がプレゼントされる。

 ストレージとしてはSSDが採用されている。容量は最上位のX70-P-64が64GB、X70-P-32が32GB、X70-Eが16GBとなっている。なおOSは、X70-P-64のみWindows Vista Home Premium(Windows 7 Home Premiumへの無料アップグレード権付き)、X70-P-32とX70-EはWindows XP Home Editionとなっている。

Viliv X70の上面。いわゆる額縁部分がかなり狭く、画面が広く見える「DOS/V POWER REPORT」誌とのサイズ比較。Viliv X70の横幅と、本の横幅(短辺)の長さがほぼ同じだ
上がViliv S5。下がViliv X70。本体のサイズはかなり違うが、液晶の表示解像度は同じだ底面の中央には、ケースや車載用ホルダーに固定するための穴が空いている

●液晶サイズが7型ワイドに大型化

 Viliv X70は、タッチパネル液晶を搭載している。サイズは7型ワイドで、Viliv S5の4.8型ワイドに比べると、かなり大型化されている。解像度は1,024×600ドットで、Viliv S5や一般的なネットブックと同じだ。Viliv S5は、液晶のドットピッチがかなり狭いので、文字が小さく表示され、視力が弱い人にはやや厳しかった。しかし、Viliv X70では、ドットピッチがViliv S5の約1.45倍になり、視認性が大きく向上した。タッチパネルは、感圧式で、付属のスタイラスペンや指先などで操作が可能だ。ボディが小さなViliv S5では、スタイラスペンをボディに収納することはできず、スタイラス代わりに使えるハンドストラップが付属していたが、Viliv X70ではボディの上部にスタイラスペンが収納できるようになっている。スタイラスペンは2段伸縮式で、長さも適当で使いやすい。なお、サイズが大きくなったこともあり、Viliv S5で用意されていたストラップホールは省略されている。

 ユーザーインターフェイスもViliv S5とよく似ている。液晶左側には、ジョグボタンとMENUボタン、FNボタン、バーチャルキーボードボタンが、液晶右側には、Aボタン(左クリック)、Bボタン(右クリック)、Cボタン(ショートカット)が用意されている。ジョグボタンは、上下左右のカーソルキーの役割とマウスの役割の両方を果たすようになっており、MENUボタンの長押しで、カーソルキーモードとマウスモードの切替が可能だ。また、カーソルキーモード時は、ジョグボタンを押し込むことで、決定となる。液晶の輝度は、MENUボタン+AボタンとMENUボタン+Bボタンで変更でき、音量は、FNボタン+AボタンとFNボタン+Bボタンで変更できる。また、液晶表示方向を回転させるピボット機能も搭載しており、Cボタン+ジョグボタンの上下左右(カーソルキーモード時)で、表示方向を回転させることができる。

 Viliv X70は、Viliv S5と同様に、QWERTYキーボードを搭載しておらず、文字の入力にはバーチャルキーボードを利用する。バーチャルキーボードは、液晶の左下にあるバーチャルキーボードボタンを押すことで呼び出せる(再びバーチャルキーボードボタンを押せば、バーチャルキーボードが無効になる)。バーチャルキーボードは、半透明表示で他のウィンドウの上に表示されるが、中央部分が空いており、左右に分割されていることが特徴だ。本体を両手で持って、両親指で操作しやすいようにデザインされている。タッチパネル自体にはストロークがないが、キーをタッチすると、本体が振動して、キーが押されたことをユーザーに伝える、ハプティクス機能を備えている。入力したことがわかるので、通常のバーチャルキーボードに比べて、タイプミスを減らせる。

液晶は7型ワイドで、解像度は1,024×600ドットだ。表面は光沢タイプだが、タッチパネルが装着されているので、ややコントラストが低くなっているスタイラスペンを本体上部に収納できるようになった付属のスタイラスペンは2段伸縮式で使いやすい
液晶の左側には、ジョグボタンとMENUボタン、FNボタン、バーチャルキーボードボタンが用意されている液晶の右側には、Aボタン(左クリック)、Bボタン(右クリック)、Cボタン(ショートカット)が用意されている
液晶表示方向を回転させるピボット機能を搭載した
バーチャルキーボードは半透明表示され、左右に分割されて配置されているModeボタンを押すと、ファンクション/テンキーモードに切り替わる
バーチャルキーボードで文字を入力しているところ

●WebカメラやSDHCカードスロットを新たに搭載

 インターフェイスとして、本体左側面にUSB 2.0ポートとminiUSB 2.0ポート、右側面にマルチI/O端子を備えている。マルチI/O端子にオプションのVGAケーブルやTV出力用ケーブルを接続することで、外部ディスプレイへの出力が可能になる。USB 2.0ポートには、USBキーボードやマウス、プリンタなどの機器を接続できる。

 ミニUSB 2.0ポートは、Viliv X70をPCの外部ストレージとして使うための端子だ。外部ストレージとしての使い勝手も、Viliv S5に比べて改善されており、付属のUSBケーブルでPCとViliv X70を接続するだけで、自動的に接続したPCとViliv X70の両方でユーティリティソフト「EasySuite」が起動し、ディレクトリツリーを見ながらドラッグ&ドロップでファイルの転送が可能になった(Viliv S5では、あらかじめ接続するPC側にインテルUSBクライアント・ホスト・ユーティリティをインストールする必要があった)。

 ポート類が装備されているのは側面だが、ポートは奥側(上側)に配置されており、その部分が中央に向かってへこんだ形になっているため、ケーブルを接続した状態で、本体を持っても、あまりケーブルが邪魔にならないようになっていることも嬉しい。

 また、SDHCカードスロットが本体左側面に用意されたことも特筆できる。Viliv S5では、ボディが小さくスペースに制限があるため、メモリカードスロットは一切装備していなかった。SDHCカードスロットがあれば、デジカメで撮影した画像データを気軽に転送できるので、Viliv X70をポータブルフォトストレージ的に使うにも便利だ。さらに、液晶右側に、新たに130万画素Webカメラを搭載。静止画や動画の撮影が可能で、ビデオチャットなどにも利用できる。マイクやステレオスピーカーも内蔵している。

 ワイヤレス機能も充実しており、IEEE 802.11b/g準拠の無線LAN機能とBluetooth 2.0+EDRをサポート。ワイヤレススイッチは用意されていないが、専用ユーティリティソフト「viliv Manager」によって、無線LAN機能やBluetooth機能、内蔵カメラのオンオフなどを行なえる。Viliv S5と同様に、キューブ型デザインを採用したランチャーソフト「Cube UI」もプリインストールされており、アプリケーションを素早く起動できる。

 Viliv S5は、高感度GPSモジュール「SiRF Star3」を標準搭載していることも人気の理由だったが、Viliv X70もViliv S5と同じく、SiRF Star3を内蔵している。GPS対応アプリケーションを利用することで、地図上に現在位置を表示させたり、ポータブルナビとして使うことも可能になる。

左側面には、miniUSB 2.0とUSB 2.0、SDHCカードスロットが用意されている右側面には、マルチI/O端子が用意されている上面には電源スイッチとヘッドホン端子が用意されている。電源スイッチを右にスライドさせると、操作ロックがかかり、ボタンや画面に触れても反応しなくなる
オプションのVGAケーブル。マルチI/O端子に接続することで、アナログRGB出力を利用できるオプションのTV出力用ケーブル。コンポジット出力(ビデオ出力)、S-Video出力、コンポーネント出力に対応する液晶右側に130万画素Webカメラを搭載。ビデオチャットなどに利用できる
カメラユーティリティの「vilivCam」を使って、静止画や動画を撮影可能PCと接続して、Viliv X70を外部ストレージとして使うためのミニUSB-USBケーブルが付属するPCとViliv X70をUSBケーブルで接続すると、PC側とViliv X70側の両方で、EasySuiteが起動し、どちらからでもファイル操作が可能になる
専用ユーティリティソフトの「viliv Manager」。無線LAN機能やBluetooth機能のON/OFF、バックライト輝度の変更などを行なえる独自ランチャーの「Cube UI」。キューブ型のデザインで、キューブは左右に回転でき、一つのキューブで36個、キューブは最大5個利用できるので、合計180個のアプリケーションを登録できる

●実測で5時間超のバッテリ駆動時間を実現

 この種の携帯性を重視した製品では、バッテリ駆動時間は非常に重要なスペックだ。Viliv X70では、バッテリとして薄型のリチウムポリマー電池を採用している。バッテリ容量は明らかにされていないが、電圧は7.4Vとなっており、2セル構成だ。

 公称バッテリ駆動時間は、ビデオ鑑賞時で最大5.5時間とされているが、実際にバッテリベンチマークソフトの「BBench」(海人氏作)を利用し、1分ごとにWebサイトへの無線LAN経由でのアクセス、10秒ごとにキー入力を行なう設定でバッテリ駆動時間を計測したところ、5時間3分の駆動が可能であった(電源設定は「ポータブル/ラップトップ」に設定し、バックライト輝度は中)。 同条件で計測したViliv S5の駆動時間は9時間25分と驚異的に長かったため、Viliv S5に比べると駆動時間は見劣りするが、Viliv X70もUMPCとしては長いほうだ。液晶サイズが大きくなり、バックライトの消費電力が増加していることを考えると、なかなか健闘しているといえるだろう。

 なお、Windows上で表示されるバッテリ残量は、100%~95%までと、5%~0%までは1%刻みになっているが、95%~5%までは5%刻みになっていた。Viliv S5の場合、100%、90%、80%……というように、10%刻みになっていたので、それよりは細かく表示されるようになったが、多くのノートPCのように常に1%刻みで表示されるわけではないことに注意が必要だ。ACアダプタは小型で軽く、携帯性は優れているが、ACプラグ部分を折りたたむことはできない。また、ACプラグ部分はコンセントの形状にあわせて取り替えが可能な設計になっている。

Viliv X70のバッテリ。薄型のリチウムポリマー電池を採用電圧は7.4Vと書かれているが、容量についての記載はないCDケース(左)とバッテリのサイズ比較
付属のACアダプタ。ACプラグ部分が交換できるようになっている。日本のコンセントにあう形状のものが付属ACプラグ部分を装着したところ。ACプラグ部分を折りたたむことはできないCDケース(左)とACアダプタのサイズ比較

●オプションのアクセサリも豊富

 海外製PCを国内代理店がローカライズして販売する場合、その代理店が扱うのは本体とバッテリ程度で、海外で販売されているオプション類は日本では販売されないといったこともよくあるが、Brule扱いの海外製PCは、本体だけでなく純正のオプションやアクセサリもちゃんと日本で購入できる。

 Viliv X70の場合も、オプションとしてVGAケーブルやTV出力用ケーブルのほか、レザーケースやカーキット、液晶保護シートなどが用意されている。レザーケースやカーキットは、Viliv S5用にも用意されているが、Viliv S5の場合、ケースや車載用ホルダーへの固定は上下から爪で挟み込むだけなので、強い衝撃が加わると外れてしまう恐れがあった。しかし、ボディサイズの大きなViliv X70では、底面に固定用の穴が空いており、そこにケースや車載用ホルダーの出っ張り部分をはめ込んで、回して固定する仕組みになっているので、しっかりと固定され、より安心して利用できるようになった。

オプションの専用レザーケース。デザインはViliv S5のものとよく似ているレザーケースを開いたところ。内側は柔らかい布でできており、液晶などを傷つけないように配慮されている底面中央の穴とケース中央の出っ張りをあわせて、本体を回転させることで固定する
Viliv X70をレザーケースに装着したところ。ケースにはハンドストラップが付属しているケースのふたを閉じたところ。なかなかシックなデザインだオプションのカーキットに付属するシガージャックアダプタ。車のシガープラグから電源を供給できる
カーキットに付属する車載用ホルダー車載用ホルダーの出っ張りに、Viliv X70の底面の穴をはめ込み、レバーを倒して固定する車載用ホルダーの底面は吸盤になっており、固く滑らかな材質の上なら強力に吸着する
車載用ホルダーにViliv X70を固定したところ。角度も自由に変更できる

●Windows XPを動かすには十分なスペック

 参考のためにベンチマークを計測してみた。利用したベンチマークプログラムは「PCMark05」、「3DMark03」、「FINAL FANTASY XI Official Benchmark 3」、「ストリーム出力テスト for 地デジ」、「CrystalDiskMark」で、比較対照用にBrule「Viliv S5」、NEC「LaVie Light BL350/TA」、NEC「VersaPro UltraLite タイプVS」、日本HP「HP Mini 2140 Notebook PC」、デル「Inspiron Mini 10」の値も掲載した。

 Viliv X70は、Viliv S5と同様に、3Dベンチマークソフトではエラーが出て計測できなかったが、試作機だったのでドライバのバージョンが古い可能性もある(もとより、US15Wの3D描画性能はかなり低いのだが)。そのほかのスコアは、ほぼ予想通りの値であった。決してパワフルなマシンではないが、SSD搭載ということもり、Windows XPを動かすには不満のないパフォーマンスである。前述したように、BBenchによるバッテリ駆動時間計測結果は5時間3分であり、Viliv S5には及ばないものの、十分満足できる。

□Viliv X70のベンチマーク結果

Viliv X70Viliv S5LaVie Light BL350/TAVersaPro UltraLite タイプVSHP Mini 2140 Notebook PC
(1366×768ドット液晶)
Inspiron Mini 10
CPUAtom Z520(1.33GHz)Atom Z520(1.33GHz)Atom N280(1.66GHz)Atom Z540(1.86GHz)Atom N270(1.6GHz)Atom Z530(1.6GHz)
ビデオチップUS15W内蔵コアUS15W内蔵コアIntel 945GSE内蔵コアUS15W内蔵コアIntel 945GSE内蔵コアUS15W内蔵コア
PCMark05
PCMarksN/AN/AN/A18501566N/A
CPU Score120712401521173914821469
Memory Score195720052453245623502233
Graphics ScoreN/AN/AN/A319546N/A
HDD Score2586320489391822657133819







3DMark03





1024×768ドット32ビットカラー(3Dmarks)計測不可計測不可N/A(1024×600ドットでは638)445718計測不可
CPU Score計測不可計測不可N/A(1024×600ドットでは240)200242N/A(1024×576ドットでは121)
FINAL FANTASY XI Official Benchmark 3
HIGH計測不可計測不可N/A3471010N/A
LOW計測不可計測不可14595501386N/A
ストリーム出力テスト for 地デジ
DP7.116.2731.978.236.96.23
HP7.336.988.231.275.9710.4
SP/LP99.4398.8799.3799.9399.9799.53
LLP99.799.8799.9399.9799.9799.93
DP(CPU負荷)465081506850
HP(CPU負荷)444580536847
SP/LP(CPU負荷)374064424237
LLP(CPU負荷)242638343226
CrystalDiskMark 2.2
シーケンシャルリード73.01MB/s71.55MB/s83.31MB/s(Cドライブ)、56.50MB/s(Dドライブ)107.4MB/s未計測未計測
シーケンシャルライト35.21MB/s34.11MB/s40.39MB/s(Cドライブ)、54.63MB/s(Dドライブ)112.4MB/s未計測未計測
512Kランダムリード72.45MB/s71.40MB/s79.24MB/s(Cドライブ)、31.25MB/s(Dドライブ)103.6MB/s未計測未計測
512Kランダムライト24.58MB/s23.45MB/s29.44MB/s(Cドライブ)、31.23MB/s(Dドライブ)102.8MB/s未計測未計測
4Kランダムリード8.402MB/s8.281MB/s12.43MB/s(Cドライブ)、0.560MB/s(Dドライブ)11.03MB/s未計測未計測
4Kランダムライト1.272MB/s1.181MB/s1.928MB/s(Cドライブ)、1.551MB/s(Dドライブ)10.36MB/s未計測未計測
BBench

5時間3分9時間25分7時間8分未計測未計測未計測

●携帯性よりも液晶の見やすさを重視する人に最適

 先にリリースされたViliv S5は、UMPCの中でもトップクラスの携帯性と実用的な性能を両立させた完成度の高い製品であったが、兄貴分となるViliv X70も、Viliv S5に負けず劣らず魅力的な製品である。Viliv X70のセールスポイントは、液晶サイズが大きくなり、文字などの視認性が向上したことと、SDHCカードスロットやWebカメラを搭載するなど、より機能が強化されたことだ。ファンレス設計でSSD搭載ということもあり、ほぼ無音で動作することも評価できる。32GB SSD搭載モデルの価格は69,800円であり、この種の製品としては価格的にも安い部類だ。前述したように、9月14日までは発売記念キャンペーンが行なわれており、32GBモデルや64GBモデルの購入者には、標準バッテリとレザーケース、カーキットがプレゼントされる。これらのオプションの価格は合計19,400円であり、買い得感が高い。

 両製品ともPCとしての基本性能はほぼ同じだが、携帯性とバッテリ駆動時間を重視するならViliv S5、液晶の見やすさやSDHCカードスロットの装備を重視するのなら、Viliv X70を選べばよいだろう。

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(2009年 9月 1日)

[Text by 石井 英男]