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キヤノン、グラフィックアート市場向け大判インクジェットプリンタ4機種

PRO-2000

 キヤノンマーケティングジャパン株式会社は、インクジェットプリンタ「imagePROGRAF PRO」シリーズより、大判プリンタ「PRO-2000」、「PRO-4000」、「PRO-4000S」、「PRO-6000S」の4機種を6月下旬より発売する。

 これらは印刷業界向けの「imagePROGRAF」シリーズの中でも、グラフィックアート市場向けとなる「imagePROGRAF PRO」シリーズの製品。PRO-2000はA1、PRO-4000/4000SはB0、PRO-6000Sは60インチまでの用紙に対応する。

 既存のimagePROGRAF PROシリーズ製品としては、2月25日発売のA2プリンタ「PRO-1000」があるが、これはPIXUSシリーズの上位モデルという位置付けだった。今回の大判プリンタは、印刷/サイン業やデザイン、プロフォト(写真館やブライダル、プロ写真家)などを想定したプロユース市場向け製品となる。

 製品ラインナップは、PRO-2000/PRO-4000の12色インクモデルと、PRO-4000S/PRO-6000Sの8色インクモデルの2つ。税別価格は、PRO-2000が378,000円、PRO-4000が728,000円、PRO-4000Sが628,000円、PRO-6000Sが1,598,000円。

 今回の大判プリンタでは、マイクロカプセル化された新顔料インク「LUCIA PRO」を採用。用紙に対して高密度に色材が配置されるため、発色が豊かになったという。また光沢紙や半光沢紙だけでなく、マット紙やファインアート紙といった色が滲みやすい用紙でも、マイクロカプセル化と顔料を用紙表面に留まらせる工夫を組み合わることで、発色性が向上しているとする。

 さらに12色モデルでは、「クロマオプティマイザー」と称する、用紙表面をクリアコートするインクを搭載することで、光反射の均一性が向上し、黒/暗部の表現の拡張やブロンズ現象抑制、擦過性向上などを実現したという(なお、クロマオプティマイザーを含め12色となる)。

 筐体設計も見直されており、本体幅をPRO-2000で前モデル比10%、PRO-6000Sで同比16%小型化し、フレームの剛性を高めることで、高精度なインクヘッド動作を実現。ヘッドは6色×2から12色一体型となり、ナノ精度のノズル配置を実現したとする。

 また写真印刷では、同社EOSシリーズで撮影した画像を、DLO(Digital Lens Optimizer)によるレンズ補正と、印刷時の画像劣化を補正するCRP(Contrast Reproduction Print)を組み合わせることで、立体感や透明感、質感を維持したまま鮮鋭感を再現するとしている。

 画質のほか、2段ロール給紙構成と巻き取りロール機構の切り替え、ロール紙の自動給紙機構、マルチポジションバスケットなどに全モデルで対応し、使いやすさが向上。ノズル目詰まり時に別ノズルで補完するノイズリカバリーシステムや、内蔵センサーによる自動キャリブレーション、複数台を一元管理可能なリモート監視システム「NetEye」に対応するなど、可用性・信頼性の強化が行なわれている。

 対応用紙サイズ以外の主な仕様は共通で、解像度が2,400×1,200dpi、3GBメモリ、320GB HDDを搭載。インターフェイスはUSB 2.0、IEEE 802.11b/g/n、Gigabit Ethernet。

 対応OSはWindows Vista/7/8/10、Mac OS 10.7.5~10.11.x。

 本体サイズは、PRO-2000が1,110×734×1,168mm(幅×奥行き×高さ、スタンド装着時)/約101kg(スタンド装着時)、PRO-4000/4000Sが1,593×766×1,168mm(同)/約123kg、PRO-6000Sが1,999×766×1,168mm(同)/約163kg。

PRO-4000
PRO-4000S
PRO-6000S
新プリントヘッドPF-10
imagePROGRAFの特徴紹介

 同社では、本製品と同時に、ラミネートフィルム加工不要で6カ月相当屋外掲示可能を謳う、耐水ポスター合成紙も発表しており、7月1日~9月30日の期間、PRO-2000/4000/4000S/6000S購入で「屋外ポスタースターターセット」または、新製品用紙いずれか1本をプレゼントするキャンペーンを開催する。

耐水ポスター合成紙
霧吹きで水を拭きかけても滲まない