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エプソン、高画質と高生産性&低コストを実現した大判インクジェットプリンタ
(2016/5/10 18:07)
「SC-Sx0650」シリーズ
「SC-Sx0650」シリーズは、サイン&ディスプレイ業界向け64インチ対応大判インクジェットプリンタ。
本製品は、高画質モデルの「SC-S80650」、ハイスピードモデルの「SC-S60650」、スタンダードモデルの「SC-S40650」の3機種が用意される。発売日は5月24日で、税別価格はそれぞれ220万円、220万円、170万円。
屋内外装飾や壁紙、ウィンドウディスプレイ、屋外バナー、カーラッピングなどの商業用途を想定したプリンタで、インク濃度と乾燥性を向上させた新開発の「UltraChrome GS3インク」を搭載。SC-S60650/SC-S40650では、4色インクながら、広色域と鮮やかな色彩表現を謳う。また、9色または10色インクでの印刷に対応したSC-S80650では、前モデルから新たに赤インクを追加し、前モデルより赤領域の色域を10%拡張したという。
そのほか、「PrecisionCoreTFPプリントヘッド」2基の搭載による高速印刷や、メンテナンス作業の回数を削減する「布ワイパー」、フレーム構造見直しや、送り用ローラーの大径化/設置数増による正確な紙送りなどを実現したことで、高画質印刷と高い生産性、低コストを両立したとする。
インク色数以外の主な仕様は共通で、解像度が1,440×1,440dpi、対応用紙は幅300~1,626mm、長さ500mm以上、厚さ1mm以下。
インターフェイスはUSB 2.0、Gigabit Ethernet。本体サイズはSC-S80650とSC-S40650が2,620×880×1,338mm(幅×奥行き×高さ)で、SC-S60650が2,620×972×1,338mm(同)。重量はSC-S80650が約284kg、SC-S60650が約291kg、SC-S40650が約279kg。
「SC-Px0050」シリーズ
「SC-Px0050」シリーズは、水性顔料大判インクジェットプリンタで、サイン、ディスプレイからPOP、ポスター、写真プリントといった用途を想定した製品。
64インチ対応のONIX RIPバンドルモデル「SC-P20050X」、PostScript対応モデル「SC-P2005PS」と、44インチ対応の通常モデル「SC-P10050」、PostScript対応モデル「SC-P1005PS」の2機種4モデルが用意される。発売は6月で、税別価格はそれぞれ162万円、159万円、798,000円、948,000円。
新開発のプリントヘッド搭載による高速印刷と、9色インクの「UltraChrome Proインク」を採用するのが特徴。
新搭載の「PrecisionCoreマイクロTFPプリントヘッド」は、従来機「PX-20000」搭載の1インチヘッドから2.64インチに大型化し、総ノズル数が3,240から8,000へと増加したことで、約3.8倍の高速印刷を実現した。
「UltraChrome Proインク」は、黒インクの顔料粒子量を従来機比約1.5倍に増量し、黒濃度を向上。また、ブラック、グレー、ライトグレー、ダークグレーの4つのブラック系統のインクを搭載することで、より滑らかな階調を表現可能になったとする。
主な仕様はほぼ共通で、解像度が2,400×1,200dpi、対応用紙はA4~B0プラスおよび、幅254~1,118mm(SC-P20050は1,626mm)。
インターフェイスはUSB 2.0、Gigabit Ethernet。本体サイズ/重量は、SC-P20050が2,415×760×1,145mm(同)/約171kg、SC-P10050が1,879×760×1,145mm(同)/約126kg。
都内で行なわれた記者発表会では、セイコーエプソン株式会社 業務執行役員プロフェッショナルプリンティング事業部長の村田すなお氏が登壇。挨拶を行なった。
村田氏は、エプソンが発表した2025年までの長期ビジョン「Epson 25」における、プリンティング領域での展開について言及し、特に産業、オフィス分野での成長を見込み、プロフェッショナルプリンティングにフォーカスすると述べた。中でもサイネージやテキスタイル、ラベルなどの市場は順調に拡大しているとして、そのシェア拡大のチャンスを逃さぬようにしていくとアピールした。
製品の販売戦略については、エプソン販売株式会社特販営業本部長の細川雅弘氏が登壇し、解説を行なった。
今回発表された製品は、2016年初頭に欧州などで発売済みの製品のため、国内展開にあたり、国内の印刷業8社で事前評価を実施したことを明かし、信頼性やメンテナンス性、画質、生産性などほぼ全ての評価項目で高い評価を得られたという。
特に従来から評価の高かった画質だけでなく、顧客からの要望が高かった信頼性やメンテナンス性の項目でも高い評価を得られたと述べ、事前評価を行なった8社中6社が、発売後直ぐに購入を検討していると製品価値の高さをアピールした。
2016年度の販売台数目標は、エコソルベントインク搭載モデルが200台、水性高画質モデルが500台を想定しているという。
本製品では実機デモや展示会への参加だけでなく、実使用環境での使い勝手や信頼性を確認できる、1カ月間実機を貸し出す「お試しキャンペーン」を実施する。対象機種はSC-60650/SC-80650/SC-P20050シリーズ。