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かとうみさと映像監督も評価するMSIの34型QD-OLEDモニター

かとうみさと監督とPRO MAX 341QPXW14

 ビジネス向けのモニターでも、仕事に没入できて楽しいものにしたいという提案だ。エムエスアイコンピュータージャパンは10月29日、ビジネス/クリエイター向け「PRO MAX」シリーズの内覧会を同社オフィスで開催した。10月1日に発売した34型ウルトラワイドモニター「PRO MAX 341QPXW14G」や、同日発表したミニPC「PRO MAX EDGE AI+ 11M-008JP」を展示したほか、映像監督のかとうみさと氏が登壇し、実際の制作現場での使用感を語った。

 同社はこれまで、ビジネス向け製品のシリーズとして「PRO」を用意してきた。そして今回新たにビジネス向けでありながら作業に没入でき、楽しさ、作業の加速、体験を重視した「MAX」を展開。接続性を重視するだけでなく、これまでゲーミング向けで展開してきたQD-OLEDパネルをビジネス向けにも広げた。また、デザインは無骨な印象を抑え、ワークスペースに自然に調和するホワイトを基調とする。

 PRO MAX 341QPXW14Gは、5層タンデム構造とRGBストライプ構造を備えた第5世代QD-OLEDパネルを採用する。タンデム構造によって明るさを従来比30%向上させ、ピーク輝度1,300cd/平方mを長く維持できるという。従来のダイヤモンド配列のサブピクセルでは、白い背景に黒い文字を表示したときににじみが出ていたが、RGBストライプ構造でこれを解消した。

PRO MAXシリーズのコンセプトおよび位置づけ
ホワイトのデザインを採用
5層タンデムQD-OLEDを採用。RGBストライプによるにじみの少なさが特徴

 表面には「ダークアーマー・フィルム」を採用し、従来のQD-OLEDで赤みが強く見えていた黒レベルを改善したほか、傷も付きにくくした。従来製品は半光沢だったが、独自の「VisiClarity」技術により、非光沢に近いレベルまで映り込みを抑えている。また、同社初のフラット型ウルトラワイドモデルで、作業用のソフトウェアとチャットアプリを並べて表示するといった使い方ができる。

 OSからモニターの設定を操作できる「M-Mate」も搭載する。従来はMacBookに対応していなかったが、本製品で対応範囲を広げ、色や画面の明るさなどの設定をMacのキーボードから操作できるようになった。

 接続性では、1組のキーボード/マウスで3台のデバイスを切り替えられるKVM機能を備える。USB Type-Cを2基搭載するため、ミニPCに加えてMacBookやタブレットもシームレスにつなげられる。PBP(ピクチャー・バイ・ピクチャー)にも対応し、KVMを使いながら画面を左右に分けて2台の映像を同時に表示でき、しかも最大3台のPCの切り替えが可能なのもポイントとなっている。さらにワイド画面を生かし、左右それぞれに個別のカラープロファイルを設定可能だ。

ダークアーマー・フィルム
VisiClarity
16:9の作業領域を使っていても、タイムラインなどほかの情報を並べておける
Macから輝度などを調整できるM-Mateアプリ
KVMスイッチ機能は最大3台まで対応
高い色再現性も特徴
2つの色空間を並べて表示できるDual Gamut View
焼き付きを防止するMSI OLED Care 3.0も備える

 同日発表のPRO MAX EDGE AI+ 11M-008JPは、Ryzen AI Max+ 395と128GBのメモリを容積4Lのアルミニウム製筐体に収めたミニPC。11月5日に発売し、価格はオープンプライスで、実売予想価格は81万8,000円前後の見込み。会場では、本機でローカルLLMを動かしながら341QPXW14Gに作業ウィンドウを並べるデモを展示していた。

PRO MAX EDGE AI+ 11M-008JP
PRO MAX EDGE AI+ 11M-008JPの背面
PRO MAX EDGE AI+ 11M-008JPの用途
128GBのメモリが特徴
MSI計測の各モデルの速度
Qwen3.8-Flash-Nextの計測結果
Strata動作中の消費電力は180W前後で、かなり性能寄りのチューニング
Strata動作デモ
コーディング作業ではシーンによっては64tok/sの速度を叩き出していた

 セッション後半には、映像監督/ディレクターのかとうみさと氏が登壇。かとう氏はミュージックビデオ(MV)の企画から絵コンテ、撮影、カラーグレーディングまでを手がけており、普段はMac StudioとPremiere Proで編集しているという。

 かとう氏は今回、事前にPRO MAX 341QPXW14Gを試す機会があったそうだが、タイムラインを横に広く表示できる点を挙げた。編集中にクライアントから指示書や依頼が届くことが多く、これまでは横にノートPCを置いてメモを開いていたが、ウルトラワイドなら編集画面の横に資料やメモを置いたまま作業できるという。ノートPCを置くのに空いたスペースは、別の紙の資料を置けるとして点も評価した。

かとうみさと氏

 一方、QD-OLEDの発色については、黒がきれいに表現される点を挙げた。暗部はベタッと潰れたり暗くなりすぎたりしがちだが、本製品は奥行きがあり、グラデーションも美しいと評価。スマートフォンでは分からない質感まで確認できるとした。

 また、Apple製品に近い発色である点も重要だとした。カラーグレーディングでは色の専門家とMacで作業することが多く、制作環境と視聴者がPCやスマートフォンで見る色との差を抑えやすいという。さらに、映り込みが少ないことも、色を確認するうえで利点になるとした。

 Macとの連携では、キーボードから輝度を調整できることや、ケーブル1本で給電できる点を評価した。外出先のカフェで企画書を書き、帰宅後にMacBookをモニターにつなぐだけで続きの作業に入れるのがいいという。

 最後にかとう氏は、「MVは細かなディテールの積み重ねでできている。PRO MAX 341QPXW14Gを利用することで、細かな質感や黒の階調まで確認でき、作品としてのクオリティが向上する」と高く評価した。