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Opus 5.5肉薄のコーディング性能、3Dも作る3兆級LLM「Kimi K3.1 Pro」。11月4日までにオープンウェイト化

 オープンな大規模言語モデル(LLM)として初めてパラメータ数3T(3兆)級に到達した「Kimi K3」に、早くも改良版が登場した。Moonshot AIは10月24日(中国時間)、新しいLLM「Kimi K3.1 Pro」を発表した。同日からチャットサービス「Kimi」やデスクトップアプリ「Kimi Work」、コーディングツール「Kimi Code」、APIで提供を開始した。応答速度をK3.1 Proの2~3倍に高めた「Kimi K3.1 Pro Highspeed」も同時に提供する。オープンウェイト(モデルの重み)は11月4日までに公開する予定。

 Kimi K3.1 Proは、コーディングや3D制作、金融リサーチといったエージェント用途に向けたLLM。7月に発表したKimi K3をベースに、より大規模な計算資源を投じて事後学習を施した。100万トークンのコンテキストウィンドウに対応する。

 ベンチマークでは、実際のターミナル作業でコーディングエージェントを評価する「Terminal-Bench 4.0」で65.7%を記録した。「GPT-6 Astra」(58.2%)を上回った一方、「Claude Opus 5.5」(66.4%)にはわずかに届かなかった。また、大規模な強化学習により、長期コーディングの能力も強化した。

Kimi K3.1 Proの性能
コーディングの性能とコスト

 3D回りの強さを売りとしており、Unity、Unreal Engine、Godotなどのゲームエンジンと連携可能。フロントエンドのページやインタラクティブなThree.jsのシーン、3Dのアセットなどを制作できる。空間推論も得意とする。マルチビューのレンダリング画像からCADコードを生成して3D形状を再構築する「BenchCAD」では、ツール使用時に92.7%を記録した。Opus 5.5(96.2%)やGPT-6 Astra(95.9%)には届かなかった。

 あわせて、3Dモデルを作成・編集できる「3D Make」の提供も開始した。KimiのWeb版とアプリを通して提供しており、作成したモデルを3Dプリント向けにダウンロードできるほか、動画やLive Photoとして書き出せる。

 金融分野では、実際の財務文書を対象とした「OfficeQA Pro v2」で64.4を記録し、同社は最高水準の結果としている。事実の正確性も改善し、同社独自の「Kimi Hallu Bench Hard」(ツール使用時)では、主張単位で見たハルシネーションの発生率がKimi K3の23.4%から8.3%に低下した。ただし、GPT-6 Astra(5.5%)には及ばない。

 サイバーセキュリティ面では、オープンウェイトとして公開するに当たり、学習データからサイバー関連のデータを特定して除外した。脆弱性の発見と悪用を評価する同社独自の「xdev-bench-hard」では、この対策を施していないモデルの90.5%に対し、K3.1 Proは81%にとどまる。同社は、オープンウェイトのモデルでサイバー能力の最先端を押し広げないことを方針としている。K3.1 Proの攻撃的なサイバー能力は、公開から3カ月以上経ったプロプライエタリなフロンティアモデルに及ばないままだという。