既存の3色と合わせて系6色で展開

　株式会社キングジムは、電子メモ機「ポメラ DM10」に限定カラー3モデルを追加し、5月15日より発売する。価格は27,300円。

　4インチのモノクロ液晶に折りたたみキーボードを組み合わせ、テキスト入力に特化したデバイス。これまで、パールホワイト/プレミアムブラック/トワイライトオレンジの3色で展開されてきたが、新たにパッションレッド/ターコイズブルー/レーシングシルバーが追加される。各色とも2,000台限定で販売される。なお、カラーが変更されるのは天板部分のみで、ベースカラーのブラックは共通。

　主な仕様は既存モデルと同一で、640×480ドット表示対応の4型モノクロTFT液晶、17mmピッチのキーボード、日本語入力システムにATOKを搭載し、PCに近い入力環境を提供する。

　また、電源はアルカリ単4型乾電池×2で、駆動時間は20時間。本体サイズは折りたたみ時で100×145×30mm(幅×奥行き×高さ)。キーボードを開くと、幅が250mmまで広がるなど、モバイルにも好適としている。重量は約370g。

　インターフェイスはUSB、microSDカードスロット。

ポメラを開いた状態	レーシングシルバーを閉じたところ

　このほか、アクセサリとして専用保護フィルムキット「DMP4」を5月15日に、ソフトケース「DMC2」とセミハードケース「DMC3」を5月18日より発売する。

　DMP4は、低反射タイプの液晶保護フィルムとクリーニングクロスのセット。価格は1,575円。

　DMC2は、ナイロン素材のソフトケースで、単4電池を3セット収納できる専用ポケットを備える。本体色はブラック/ターコイズブルー/ピンクの3色。価格は2,940円。

　DMC3は、ポリウレタン(外部)に起毛素材(内部)を組み合わせたハードケース。USBケーブルやmicroSDカードを収納できるポケットを備える。本体色はブラックとホワイトで、発売日は順に5月18日、6月18日。価格は3,990円。

DMP4	DMC2	DMC3

●ポメラは予想を大きく上回る反響になった

　12日に開かれた発表会では、代表取締役社長 宮本彰氏が挨拶。

　「ポメラは2008年11月に発売したが、広告宣伝を一切やらずとも大変な評判となり、予想を大きく上回る反響になった」と振り返った。

　続いて開発本部 電子文具開発部 立石幸士氏が登場。

　同氏は、「ユーザーのコア層である30代～40代の男性を意識し、やや落ち着いた明度の低いトーンで、遊び心のある色を用意した」と狙いを語る。

　各色については次のように説明した。レーシングシルバーは、表面処理をマット仕上げとし、シルバーというよりはチタンカラーに近い落ち着いた色味にした。パッションレッドは、おしゃれでチョイ悪なカラーを、本体色の黒と組み合わせて個性を引き立たせた。ターコイズブルーは、今年の流行色であるターコイズをベースに、黒とのコントラストや購入層を意識してダークなカラーにした。

　また、ソフトケースについては化粧ポーチのようなデザインとカラーバリエーションをイメージ。一方セミハードケースは、雑貨市場で定番のクロコダイルテクスチャにスタンダードな白と黒を用意したと説明した。

キングジム 宮本彰氏	キングジム 立石幸士氏

●ユーザーの9割が男性、30～50代がメイン

　次いで立石氏は、ポメラの現状と将来について説明した。

　ポメラは2008年11月に発売され、すぐに品薄になり2008年末には順次増産分が入荷し初め、2009年3月には品薄を解消。累計で3万台以上を販売した。当初は、初年度で3万台の販売を計画していたが、これを10万台に修正するという。品薄だった状態が3カ月ほどあったのが理由の1つ。また、TV CMを利用し、ポメラを周知する。

　また、現状のユーザー像についても説明。ユーザー登録によると、9割が男性で、40代が31.3%、50代が27.8%、30代が20.3%を占める。一方で、女性と20代が非常に少なくなっている。こういった層にアピールしていくのが、課題の1つという。

　そして、これらのユーザーから、小型化や高機能化、低価格化、ファッション性の高いデザインといった要望を受けているという。これに応えるために、時期は明確にできないがラインナップ化が必要。ただし、「多機能化は行なわず、デジタルメモにこだわる。2010年代には100万台の累計販売を実現したい」とした。

　質疑応答ではバックライトの搭載について回答。社長からも意見されているが、駆動時間を考慮すると、現時点で搭載する具体的な検討をしていないとした。

ポメラの売り上げは累計で3万台を突破	9割が男性で、40代が31.3%、50代が27.8%、30代が20.3%を占める	ユーザーからの要望