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買いはGeForceかRadeonか？ GPU18製品を上から下まで一斉ベンチ
2020年1月22日 06:00
2019年、CPU市場は空前のAMDフィーバーだったが、2019年のビデオカード市場はNVIDIAの怒濤の攻めの年だった。DOS/V POWER REPORT 2020年冬号では、現行GPUの一斉ベンチマークを実施し各GPUの力関係を明らかにした。さらに、オーバークロック度合いや掲載クーラーの仕様、カード長や実売価格など、製品ごとに異なる要素も加味した上で執筆陣・編集部の投票を実施し、お勧めのビデオカードを選定した。ここではその内容を抜粋してご紹介しよう。(TEXT：加藤勝明)
早速、現行GPUの性能を横並びで比較してみよう。「3DMark」のスコアではGeForce系がシングルGPU最速RTX 2080 Tiを筆頭に、エントリーのGTX 1650まで現行世代のグレード順に密に並んでいるのに対し、Radeon系はRadeon VII～RX 5700の上位グループとRX 590～RX 5500 XTの下位グループに分かれる。消費電力は誌面の都合上省略したが、RTX 2080 Tiの高負荷時の433W（3DMarkの「Time Spy」実行時のシステム全体の消費電力）を筆頭にアッパーミドルで300～400W、ミドルレンジで150～300W程度。現状のプロセスルールでは（強OCしないなら）ハイエンド構成でも700W程度の電源ですむ。
実ゲームベースのパフォーマンスは「Apex Legends」、「モンスターハンター：ワールド（MHW）」のフルHD環境で計測した。描画負荷が軽くフレームレート上限（144fps）のあるApex Legendsではミドルレンジ以上のGPUを使う意義が薄いのに対し、重量級のMHWではGPUの力量差が明確に出ている。どちらのゲームでも全体的にGeForce系が優秀だが、Radeon勢が奮わないように見えるのはPolarisといった旧世代のGPUの存在と、Navi世代の超ハイエンドの欠如とアッパーミドル帯の層の薄さによる部分も大きい。2020年に登場予定のRX 5600シリーズでこの図式がどう変わるのか楽しみだ。
パワレポ執筆陣・編集部のお勧めビデオカードはこれだ！
意外にも満票が入ったのは、ZOTACのショート基板を採用するRTX 2070 SUPERだった。小型ながら高い性能を持つカードであり唯一無二の存在として評価されている。3万円～6万円部門ではゴツい3連ファンよりも、多くのケースで使える2連やシングルファンのモデルが推されている。3万円未満でも同じ傾向だ。コンパクトなタイプやLow Profileが選ばれるなど、性能も大事だが、PCパーツとしての扱いやすさが大きな評価基準となっているのが分かる。年間何十台も組み立てる人間のサガだろうか。
| レコメンド | 製品名 | 加藤勝明 | 三門修太 | 芹澤正芳 | 編集部 |
|---|---|---|---|---|---|
| 6万円以上部門 | |||||
| 金 | ZOTAC GAMING GeForce RTX 2070 SUPER MINI | 1 | 1 | 1 | 1 |
| 銀 | ZOTAC GAMING GeForce RTX 2080 Ti AMP Extreme | 1 | - | 1 | 1 |
| 銀 | ASUSTeK ROG-STRIX-RTX2080S-A8G-GAMING | - | 1 | 1 | 1 |
| 3万円～6万円部門 | |||||
| 金 | MSI GeForce RTX 2060 SUPER VENTUS XS J OC | - | 1 | 1 | 2 |
| 銀 | ASUSTeK PH-GTX1660S-O6G | - | 1 | 1 | 1 |
| 銀 | MSI Radeon RX 5700 XT EVOKE OC | 1 | - | 1 | 1 |
| 3万円未満部門 | |||||
| 金 | ASUSTeK TUF-GTX1650S-O4G-GAMING | 1 | - | 1 | 2 |
| 銀 | ZOTAC GeForce GTX 1650 SUPER Twin Fan | - | 2 | - | 1 |
| 銀 | MSI GeForce GTX 1650 4GT LP | 1 | - | 1 | 1 |
この記事の続きはDOS/V POWER REPORT 2020年冬号でお読みいただけます。2020年冬号では「PCパーツ100選＋700」と題した150ページ超の総力特集を掲載しています。この1年の自作PC市場を総括しているほか、本誌執筆陣の厳しい目と徹底した検証で選出したレコメンド製品を各ジャンルから発表！ さらに新顔、定番含めた主要パーツをズラリ紹介しています。どの製品を買ったらよいか迷っているあなたも、どんなパーツが売られているかを知りたいあなたもマストバイの1冊です。
【検証環境】
CPU：Intel Core i9-9900K（3.7GHz）、マザーボード：GIGA-BYTE Z390 AORUS MASTER（rev. 1.0）（Intel Z390）、メモリ：G.Skill F4-3200C16D-16GTZR（PC4-25600 DDR4 SDRAM 8GB×2 ※PC4-21300で動作）、システムSSD：Western Digital WD Black NVMe WDS100T2X0C［M.2（PCI Express 3.0 x4）、1TB］、データSSD：Micron Crucial MX300 CT1050MX300SSD4/JP［M.2（Serial ATA 3.0）、1.05TB］、電源：SilverStone Strider Platinum ST85F-PT（850W、80PLUS Platinum）、CPUクーラー：NZXT Kraken X72（簡易水冷、36cmクラス）、OS：Windows 10 Pro 64bit版、Apex Legends：トレーニングモードで一定のコースを移動する際のフレームレートをCapFrameXで計測、モンスターハンター：ワールド：一定のコースを移動したときのフレームレートをCapFrameXで計測
【使用したビデオカード】
ZOTAC GAMING GeForce RTX 2080 Ti AMP Extreme
ZOTAC GAMING GeForce RTX 2080 SUPER AMP Extreme
ZOTAC GAMING GeForce RTX 2080 AMP Extreme
ZOTAC GAMING GeForce RTX 2070 SUPER AMP Extreme
ZOTAC GAMING GeForce RTX 2070 AMP Extreme
ZOTAC GAMING GeForce RTX 2060 SUPER Mini
ZOTAC GAMING GeForce RTX 2060 AMP
ZOTAC GAMING GeForce RTX 1660 Ti AMP
ZOTAC GAMING GeForce GTX 1660 AMP
ZOTAC GAMING GeForce GTX 1650 OC
ASUSTek TUF 3-GTX1660S-O6G-GAMING
ASUSTek PH-GTX1650S-O4G
AMD Radeon VIIリファレンスカード
AMD Radeon RX 5700 XTリファレンスカード
AMD Radeon RX 5700リファレンスカード
AMD Radeon RX Vega 64リファレンスカード
AMD Radeon RX Vega 56リファレンスカード
ASRock Phantom Gaming X Radeon RX590 8G
ASRock Phantom Gaming X Radeon RX570 8G
ASRock Phantom Gaming Radeon RX560 4G
ASRock Radeon RX 5500 XT Phantom Gaming D 8G OC
ASUSTeK STRIX-GTX970-DC2OC-4GD5