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■■「次世代プレイステーション」の基本仕様を公開、国内発売はこの冬を予定
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/990302/play.htm
●ポリゴン(polygon)
多角形。
3DCGでもっとも広く用いられている立体の表現方法に、立体を多角形の平面を使って定義していく方法があり、このようなタイプをポリゴンモデル(polygon model)と呼んでいる。広い意味でのポリゴンは、あらゆる多角形を指し、ポリゴンベースのモデラーもそのように作られているものが多いが、汎用のレンダリングエンジン(ライブラリやアクセラレータ)を使用する場合や、アプリケーション間のデータ交換などで用いられるのは、もっとも単純な三角形もしくは四角形までで、最終的には単純で微小な平面の組み合わせで、複雑な立体を表していくのが一般的である。
立体の表し方には色々な方法や呼び名があるが、形状という点では、このポリゴンモデルをはじめ、曲面(※1)などを組み合わせて表面だけを定義していく張りぼて型のサーフェイスモデル(※2)、中身の詰まったものとして扱うソリッドモデル、線分だけで表現するワイヤーフレームモデルなどに分類される。また、実際の表現方法という点では、ソリッドモデルに使われる直方体や球などの比較的単純な基本形態(プリミティブ~Primitive)を組み合わせていくCSG(Constructive Solid Geometry)表現や、メタボールと呼ばれる濃度(あるいは引力)を持つ球を使い、一定の濃度面(引力面)を立体とするメタボール表現、平面図形を移動させて立体を作るスイープ表現などがよく使われる。
(※1)2DCGで曲線を数式を使って表すのと同様に、3DCGでは面の形状を数式で表す。もっともよく使われるものには、ベジェ曲線を応用したベジェ曲面、Bスプライン曲線をベースに自由曲面用に拡張したNURBS(Non-Uniform Rational B-Splines)曲面がある。
(※2)最近は平面を使うポリゴンモデルに対して、曲面をベースとしたタイプを特にサーフェイスモデルと呼ぶことも多い。
●Bi-Linear Filtering
バイリニアフィルタリング
●Tri-Linear Filtering
トライリニアフィルタリング
●MIPMAP(Multum In Parvo MAP、MAPping)
ミップマップ、ミップマッピング
●Bump Mapping
バンプマッピング
3DCGで、物体の表面に模様などの属性を張り付ける技法のひとつ。
3DCGで描かれる3次元の物体は、通常それを構成するポリゴンなどのパーツ単位に、形状や色、光に対する特性などのパラメータが定義されている。したがって、物体の表面に複雑な模様や質感などを付ける場合には、本来は個々のパラメータの変化に合せて微細なパーツを定義していかなければならない。がこれでは、リアルな物体の表現に、膨大な手間とデータ量が必要となるため、これを補う様々な手法が用いられている。
模様を描いた画像などを立体の表面に張り付け、これをパラメータの変化として適用する手法をマッピングといい、適用するパラメータによって、色々な呼び名が付けられている。マッピングの代表ともいえるテクスチャマッピングは、模様や図柄、写真などの画像データを用意し、それを立体の表面にそのままプリントするもので、色に対して適用することからカラーマッピングとも呼ばれる。ちなみに、木の年輪のような物体の表面だけでなく内部にまで適用される3次元のテクスチャをソリッドテクスチャ(solid texture)という。
テクスチャマッピングの際には、2次元画像を3次元の物体に張り付けるための座標変換だけでなく、テクスチャのイメージをできるだけ損なわずに美しく見せるための様々な技術が用いられる。フィルタリングは、テクスチャの隣接するピクセルを平均化することによって歪みを最小限に抑える技法で、4点を平均化するバイリニア(Bi-Linear)や、8点のトライリニア(Tri-linear)などのアルゴリズムがよく使われている。リアルタイム性が重要なゲームなどでは、128×128ドット、64×64ドット、32×32ドット……というように、予めいくつかのサイズのテクスチャを用意しておき、張り付ける物体の描画サイズに合せて切り替える手法も用いられる。このような複数の解像度のマッピングデータをミップマップといい、これを用いた手法をミップマッピングと呼んでいる。
物体の色に適用されるテクスチャマップに対し、法線ベクトルに適用し、表面に凹凸感を付けるものをバンプマップという。法線は、通常は面に垂直な線で、入射する光と反射する光を二分する方向に向いている。この法線をマッピングデータの明暗を使って制御し、微妙な傾きを付けることによって、凹凸感を出すための陰影を作るのである。ちなみにこのバンプマッピングは、反射光が変化することによる擬似的な凹凸だが、モデルそのものの形状に適用するディスプレイスメントマッピング(displacement mapping)と呼ばれるものもある。
■■後藤弘茂のWeekly海外ニュース
「圧倒的なデモに静まり返った次世代プレイステーション発表会」
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/990304/kaigai01.htm
●モーションブラー(motion blur)
2Dや3D CGの表現技法のひとつで、物体が移動した時に生ずる残像(ぶれ)をつける処理。
動きの速い物体を撮影すると、フィルムにかすれたようなぶれの跡が残る。写真などの静止画では動きやスピード感を、動画ではフレームからフレームへの滑らかな動きを表現するのに有効な効果である。2Dのグラフィックスソフトでは、動きの方向や適用量などのパラメータなどを指定して、ぶれの効果に相当するぼかしを付ける機能が用意されているものがある。3Dのアニメーションソフトでは、カメラのシャッタースピードとそれに伴うぶれをシミュレートして画像に合成したり、TVの飛び越し走査に合せた60フィールドでレンダリングするなどの方法で、より滑らかな動きを演出している。
ある問題を解決するための処理手順。厳密にはルールが明確に定義されており、必ず停止する性格のものと定義されている。
アラビアの数学者al-Khwarizmi(アルファリズミ)の名に由来することばで、コンピュータでは、プログラムのもととなる解法のこと。言い替えれば、アルゴリズムをそれぞれのプログラム言語に置き換えたのがプログラムである。
人間の動きをデータとして取り込む技法。CGのキャラクタに反映してリアルな動きを付けたり、TVに使われているリアルタイムアニメーションなどに利用されている。
動きの取り込み方法には光学式、磁気式、機械式などがある。光学式は、体の主要部分にいくつかのマーカーを付け、これを複数のカメラで異なる方向から撮影(赤外線カメラと反射マーカーがよく使われる)。マーカーの動きを解析して(一種の三角測量)、時間軸に沿った3次元の位置データとして取り込む。磁気式はマーカーの代わりに磁気センサ(電磁誘導をおこすためのコイル)を体に取り付け、特定の場所に置かれた磁気発生器の磁気を検出し、位置と向きを計測する。機械式は、ポテンショメータ(回転角を電圧に変換する回転式のボリュームのようなもの)とジャイロスコープ(船などが積んでる傾きを検出するもの)を体に取り付け、3次元の位置データを計測する仕組みになっている。
[Text by 鈴木直美]