NEW PRODUCTS TESTREPORT

	ソニー
	VAIOノートSR PCG-SRX7
	Bluetooth、有線/無線LANを装備した新生VAIOノート
	TEXT：法林岳之　Takayuki Hourin

ポインティングデバイスはタッチパッドだが、本体手前にセンタージョグを備えることで操作性は格段にアップしている

　幅広い環境で活用できるノートPCとして、高い人気を得てきたVAIOノート SRシリーズ。Windows XPの発売に合わせ、このSRシリーズもラインナップを一新した。その上位モデルに位置付けられるのが「PCG-SRX7」だ。

　本機の基本スペックを見ると、CPUには低電圧版モバイルPentium III-M 800AMHzを採用し、128MBのメモリ、30GBのHDDを標準で搭載。チップセットはIntel 815EMを採用する。メモリはMicroDIMMタイプのものを増設することにより、最大256MBまで拡張が可能だ。なお、OSにはWindows XP Home Editionがプリインストールされている。

　液晶ディスプレイは1,024×768ドット表示が可能な10.4インチTFT液晶を採用し、画面描画機能はIntel 815EM内蔵のものを利用している。従来モデルと共通の専用アダプタ(別売り)を利用することにより、外部ディスプレイに画像を表示させることも可能だ。

　キーボードは17mmのキーピッチ、2mmのキーストロークを確保しており、従来モデルとまったく変わらない。ポインティングデバイスも従来同様、タッチパッド式を採用しているが、周囲のデザインが変更され、中央にはVAIOノートGRや携帯電話などでもおなじみのセンタージョグが装備された。バックボタンも装備されているため、全体的に操作性はかなりよくなった印象だ。

トップパネルは金属的な手触りで高級感がある。また、本体右側面にはソニー製PCらしく、メモリースティックスロットも搭載している	バッテリは本体背面に装着される。また、底面のフタを外すことでHDDへ簡単にアクセスできる

本体左側面にはIEEE 1394に加えEthernet、モデムポートを備える。またPCカードスロット上部には無線LAN機能のON/OFFスイッチが位置している

　従来のSRシリーズはBluetooth機能を搭載していたが、PCG-SRX7では通信まわりの機能やインターフェイスが一段と充実している。Bluetooth機能は1.1準拠となり、プロファイルは「File Push」、「IP Connection」、「仮想COMポート」、「モデム接続」、「FAX」、「LANアクセス」をサポートする。ソニーでは同社製PDA「CLIE」のBluetoothアダプタやBluetoothモデムステーションなどとの接続を確認しているが、今回の試用ではauの携帯電話「C413S」、NECのISDN TA「AtermITX92」と接続することができた。

　同じワイヤレスの機能として、IEEE 802.11b準拠の無線LANも内蔵する。業界標準規格である「Wi-Fi」ロゴも取得しており、各社が販売する無線LANのアクセスポイントなどに接続可能だ。この2つのワイヤレス機能は本体側面のスイッチでON/OFFができ、ユーティリティでいずれか片方の機能のみをONにすることも可能だ。動作状態もパームレスト部のLEDで確認することができる。

　さらに、10Base-T/100Base-TX準拠のEthernetポート、V.90対応56kbpsモデムも内蔵しており、ネットワークおよび通信環境への対応はこのクラスのノートPCで最強と言えそうだ。

　バッテリ駆動時間は標準装備のバッテリーパック(L)で4～6時間だが、オプションで販売されるバッテリーパック(LLL)を利用することにより、最大12.5時間連続駆動することが可能だ。外出時間の長いモバイルユーザーでも安心して使うことができる。

　PCG-SRX7は従来モデルが持っていた多くのメリットを受け継ぎながら、Bluetooth、無線LAN、Ethernetポートと3つの通信機能を装備したことにより、さらに幅広い環境で活用できるノートPCへと進化している。1台で多彩な環境に対応したいユーザーにオススメしたい製品だ。