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NEW PRODUCTS TESTREPORT |
松下電器産業 | ||
人 CF-X10R | ||
デザインを一新し、使いやすさを追求したAVノートPC | ||
TEXT:法林岳之 Takayuki Hourin |
パームレスト部には独特の操作感を持つジョグホイールを備える。また、各キーのプリントは大きく見やすい |
本機はCPUにIntelのモバイルPentium III-M 850MHzを採用し、128MBのメインメモリ、容量30GBのHDD、DVD-ROM・CD-R/RWコンボドライブ、FDDなどを搭載したフルサイズノートとして構成されている。チップセットはIntel 440ZXを採用し、メモリは最大256MBまで拡張可能。HDDは1ドライブとしてNTFSでフォーマットされており、出荷時の空き容量は約22GBとなっている。コンボドライブはDVD-RAMおよびDVD-Rの読み出しにも対応した松下製の「UJDA720」を採用し、本体左側面に内蔵されている。
液晶ディスプレイは1,024×768ドット表示が可能な14.1インチTFT液晶を採用する。ビデオチップはATI RAGE Mobility-M1を採用し、ビデオメモリは8MBを搭載している。本機に採用されている液晶パネルは、従来モデルの約2倍に相当する最大250cd/平方メートルという高輝度表示が可能な「ビジュアルブライト液晶」と呼ばれるもので、ボタン1つで「ビジュアルモード」、「シネマモード」など、写真や動画などに適した明るさに変更することが可能だ。もちろん、DVD-Videoの再生品質もクリアで視認性が高い。このモード変更による輝度の変更は周囲の明るさに合わせたいときにも利用できるので、非常に便利な機能だ。
キーボードは19mmのキーピッチを確保しているが、従来モデルに比べ、キートップの文字を約130%拡大することにより、幅広い年齢層のユーザーが使いやすい環境を整えている。キーボード上部にはメール、インターネット、AV機能を割り当てた専用ボタンなどが並ぶ。ポインティングデバイスは従来モデル同様、ジョグホイールと光学式トラックボールを組み合わせたものが採用されており、ホイールの回転操作による画面スクロール操作などを可能にしている。
本体背面(上)には大画面テレビにも接続可能なビデオ出力端子を持つほか、右側面(下)にはIEEE 1394端子も備えることでDVキャプチャを楽しむことも可能となっている | 本体左側面には近年人気の高いDVD-ROM・CD-R/RWコンボドライブを備える |
写真では分かりにくいが、トップパネルはツヤのあるコーティングを施されており、高級な雰囲気を持つ |
インターフェイスは右側面にPCMCIA Type2スロットを2基、IEEE 1394(S400)端子を2つ、光オーディオ出力端子やLINE IN、マイク端子、左側面にSDメモリースロット、背面に2つのUSBポート、外部ディスプレイ端子、V.90対応モデム端子、Ethernetポートを備える。
ソフトウェアも同社独自のものとして、デジタルカメラの画像をラベルや携帯電話の待受画面に変換できる「画贈屋さん3」、画像をアート風に変換して絵ハガキにできる「絵かき屋さん」などがプリインストールされている。
CF-X10Rはボディまわりの質感など、もう少し作り込んでほしかった部分もあるが、単なるAVノートPCとしての進化だけでなく、高輝度な液晶ディスプレイやキートップの大きな文字、思わず回してしまうジョグホイールなど、取り付きやすい工夫を施すことによって、幅広い年齢層のビギナーにもなじみやすい製品として仕上げられている。Windows XPの登場を機に、AVノートPCにチャレンジしたいユーザーなら、有力候補として検討したいモデルだ。
■写真撮影
若林直樹(STUDIO海童)
□松下電器産業のホームページ
http://www.panasonic.co.jp/
□製品情報
http://www.pc.panasonic.co.jp/pc/products/x10/
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http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20011018/pana.htm