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愛・地球博プレスプレビュー

【グローバル・コモン編】
世界各国のパビリオンが集結

会期:3月25日から

会場:愛知県名古屋東部丘陵
    (長久手会場/瀬戸会場)



 愛・地球博の外国館は「グローバル・コモン」と呼ばれ、6つのゾーンに分けられている。プレスプレビューのときにはまだ未完成のパビリオンも多かった。ここでは技術系の展示があるパビリオンを中心に、見られた範囲で紹介していく。

 子供の頃にはちょっと退屈だった外国館でも、大人になって見るといろいろ味わい深い。そのごく一部しか紹介できないことをご容赦頂きたい。

●グローバル・コモン1 アジア

グローバル・コモン1。正面がカタール館、その左がイエメン館 正面が韓国館、右が中国館。中国館はまだ未完成だった

・韓国館

 テーマは「生命の光」。伝統芸能とハイテクを合わせて展示している。そういう意味ではやはり日本と似ているのかもしれない。

韓国館 入り口を入るとすぐ、水のスクリーンに金魚が映し出された展示がある。手を出すと金魚が寄ってくる 【動画】空中を金魚が泳ぐ様子
小型高精細なディスプレイを並べた壁 ディスプレイ 【動画】中では毎日伝統芸能が披露される。予定では「2005人前のビビンパ作り」なども行なわれるとか
提灯が天井からぶらさげられている その傍らにはこんなパネルも。もちろん女性が記念写真を撮るためのパネルもあった

・ネパール館

宇宙を象徴する曼荼羅をテーマとしているネパール館 中の様子。敢えてアップは載せないが欄間に注目してほしい

・パキスタン館

パキスタン館 即身仏の彫刻などがある

●グローバル・コモン2 北・中・南アメリカ

グローバル・コモン2。国連館などもある 入り口にあるオブジェ

アメリカ館

 今年で生誕300年、雷から電気を取り出した発明家として知られるベンジャミン・フランクリンをホストとして「フランクリン・スピリット」をテーマとした展示を展開している。館内はエクステリア、エントランス、プレショー、メインショー、ポストショーの5つで構成されているが、筆者が訪れたときには故障中で入り口しか見られなかった。なお、アメリカ館では再び持ち物検査が実施される。警備が一番厳重なパビリオンだ。

アメリカ館。発明家のベンジャミン・フランクリンをホストとして「フランクリン・スピリット」をテーマとした展示を展開 ベンジャミン・フランクリンが迎える

・カナダ館

 「多様性の叡智」がテーマ。ジオスフィア(地球圏)、バイオスフィア(生物圏)、エスノスフィア(民族圏)の3つの概念的スフィアを通してカナダの魅力を紹介。「サイバー・エクスプロレーション・サロン」というエリアではカナダの家庭とインターネットを使ってコミュニケーションが可能。

カナダ館。ハイテクホスト「テク人」が液晶ディスプレイのオーバーヘッドスクリーンを背負って宣伝中 PCの入った背面
中では、通路とシアター部、両方で同じ映像を違う形で見せている。アートとして面白い趣向 見終わったあとのポストショーゾーン

・中米共同館

 7カ国の共同パビリオンである中米共同館では、中米地域の現在の姿や魅力がイメージを裏切らないさまざまな展示で魅力たっぷりにディスプレイされている。

中米共同館 中米館内部 中米の国々の海岸の砂を触ることができる
中米らしくピラミッドも コパンのマヤ遺跡の石碑。マヤ文字が彫られている 樹冠と樹冠の間を行き来するキャノピー体験もできる

●グローバル・コモン3 ヨーロッパ

グローバル・コモン3 右に見えるのがスペイン館、左はフランス館 その反対側のグローバルループから。右がフランス館と繋がっているドイツ館、左はイタリア館

スペイン館

 大聖堂をイメージして設計されたパビリオン。「人生のわざと智恵を分かち合う」がテーマ。巨大なトマトやエビなど、食材のオブジェが天井を覆う。火星の生命の起源を研究している宇宙生命学センターを再現する「イノベーション」ゾーンには、探査ロボットのレプリカがある。

外観がスペイン館の一番の特徴
2016年の火星探査を待つ「Ptinto(ペティント)」というロボットのレプリカも見られる 天井に食材のオブジェをぶら下げた展示もある。スペインの豊かな食文化をアピール

ドイツ館

 自然と技術の共生を提唱する「ビオニス」がテーマ。全長300mの軌道上を走る「ライド」というシステムで中の展示を移動しながら観賞する。水滴型のキャビン「エクスペリエンス・ドロップ」には一度に6名まで乗れる。

 史上はじめて、フランス館とひとつのパビリオンスペースを共有しているところも大きなトピックだ。

プレスプレビュー時にはライドは未完成。乗れたのはプレスだけで、1日1時間だけしか稼動しなかった ライド内部から。中では何らかの映像が提示され、ストーリーに応じてライドが動く趣向になっているようだ 前のライドの後端が見える。ライドは上下にも多少動き、レールを切り替える

●グローバル・コモン4 ヨーロッパ

北欧やイギリス、ロシアなどのパビリオンが集まるグローバル・コモン4。会場の南端にある ひときわ目立つ「山」の文字はスイス館。中にはスイスの山の模型があるとか

イギリス館

 「恵みと、芽ぐみの星。」がキーワード。ガーデニング、アート、自然を応用し、現代アーティストによる造形作品がディスプレイされている。メディアアートをのんびり楽しむことができる。

イギリス館 中庭がある 実際にさわれるメディアアート作品群が並べられている
手を動かすとプロジェクションされた本のページがめくれていく 【動画】ページがめくられる様子 覗くとイギリスのさまざまな風景が見える

・リトアニア館

 「リトアニア文明・文化の発展」をテーマに、DNAの3次元モデル上に、映像を映し出している。

リトアニア館 中の様子

・ロシア館

 「人智圏の調和」がテーマ。マンモス成獣の原寸骨格標本、再使用可能な宇宙システム「C-XXI」のモデル、核反応、水素発電などエネルギー関連、医療や生態系関連、ナノテク関連など技術展示を行なっている。6月17日にはナショナルデーが行なわれる予定。

ロシア館 ロシアの豊かな自然をイメージ マンモスの骨格
潜水艇の模型 再使用可能な宇宙システム「C-XXI」のモデル

・ルーマニア館

 館内全体がステージになっており、観客が座るなかで伝統的な芸術のライブやショーが行なわれる。また、直径6mの巨大な木製水車の輪が館内に設置されており、来場者自らがそれを押すことで館内を水が循環させるようになっている。

能と円形劇場を組み合わせ、自然の丘を連想させることを目指したというステージで、アーティストが歌う 巨大な水車

●グローバル・コモン5 アフリカ/グローバル・コモン6 オセアニア・東南アジア

なぜかNEDOパビリオンはコモン5の中にある センターゾーンからグローバル・コモン6を臨む。手前にあるのは大花壇
マレーシア館 インドネシア館

 カンボジア館ではアンコールワット遺跡の模型などが見られる。

カンボジア館外観 アンコールワット遺跡の模型展示

 このほか、ヨルダン館では死海の海、シンガポール館ではスコールを体験できたりする。オーストラリア館ではワニの肉も食べられるなど、ここでしか楽しめないことがいろいろある。混んでいる企業パビリオンだけではなく、外国館もおすすめだ。

□愛・地球博のホームページ
http://www.expo2005.or.jp/jp/
□「愛・地球博」レポートリンク集
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2005/link/expo.htm
□関連記事
【3月18日】愛・地球博が25日開幕。18日にプレスプレビューを開催(AV)
http://www.watch.impress.co.jp/av/docs/20050318/aichi.htm
【3月15日】日立、6km/hで動作する倒立2輪ロボット「EMIEW」
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2005/0315/hitachi.htm
【3月4日】二足歩行する恐竜型ロボット公開
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2005/0304/nedo.htm
【2月23日】愛・地球博・日立グループ館プレス見学会
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2005/0223/hitachi.htm
【2月1日】NEDO、愛・地球博におけるロボットの安全基準を公開
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2005/0201/nedo.htm
【2004年12月3日】トヨタ、「愛・地球博」ロボットショーを公開
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2004/1203/toyota.htm
【2004年6月17日】NEDO、愛知万博に100体のロボットを投入
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2004/0617/nedo.htm

(2005年3月25日)

[Reported by 森山和道]

【PC Watchホームページ】


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