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片面2層4倍速DVDドライブ実力測定
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バッファロー DVM-RD16FB/B |
アイ・オー・データ機器 DVR-ABP16W |
DVR-108は、DVD+R DLの最大4倍速記録と、片面1層DVD±Rの最大16倍速記録に独自に対応した製品で、いずれも、もっとも速い書き込み速度を実現している。パイオニア自身の「DVR-A08-J」を始めとして、アイ・オー・データ機器、バッファロー、ロジテックが搭載製品を同日に発表した。
今回、アイ・オー・データ機器とバッファローから試作機をお借りできたので、ベンチマークを行なった。試作機のため、実際の製品とは異なる可能性はあるものの、実力の一端を知ることができた。
なお、ベンチマークテストについては前回に引き続き、北川達也氏の計測による。また、僚誌「DOS/V POWER REPORT」編集部の協力を得た。
使用した機材は、ドライブがアイ・オー・データ機器「DVR-ABP16W」、バッファローが「DVM-RD16FB」で、いずれもATAPI接続の内蔵用ドライブ。
テスト環境は、Pentium 4 2.4GHz、メモリ1GB、HDD 160GB(7,200rpm)だ。
●やっぱり速いDVD+R DL 4倍速
最初に、DVD+R DLのテストを行なった。
DVD+R DLの利点は片面2層記録による8.5GBの大容量だが、書き込み速度は最大2.4倍速に留まっており、記録時間が40分を越えることが欠点となっている。4倍速記録によって、記録時間が短縮できれば実用性は大幅に向上する。
今回、ライティングソフトの「nero 6」がDVD+R DLに対応したため、このソフトのベンチマークテスト機能を用いて計測を行なった。計測結果がプログラムによって表示されるため、ストップウォッチによる計測誤差が少ないというメリットがある。
計測の結果、2.4倍速記録時に約44分かかるのに対し、4倍速記録時では約27分に短縮されている。約40%もの大幅な改善で、4倍速記録のメリットは大きい。
書き込み時のグラフを見ると、2層切り替え時を除き、ほぼ全域で4倍速記録ができており、平均転送速度も3.98~3.99倍を記録している。
ドライブ以外は同等の環境ながら微妙な差があるのは、試作ファームウェアのバージョンや内容が微妙に異なるのだろう。テスト用に借用してからもファームウェアのバージョンアップがあるような状態だったので、その旨ご了承いただきたい。アイ・オーのDVD+R DLの4倍速記録のみ新旧の両ファームで計測した。
また、メディアはすべて三菱化学製を使用した。
DVD+R DL記録時間 | ||
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アイ・オー | DVR-ABP16W(4倍速) 新ファーム | 27分00秒 |
DVR-ABP16W(4倍速) | 26分58秒 | |
DVR-ABP16W(2.4倍速) | 44分16秒 | |
バッファロー | DVM-RD16FB(4倍速) | 26分54秒 |
DVM-RD16FB(2.4倍速) | 44分13秒 |
DVD+R DL4倍速記録グラフ | |
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DVR-ABP16W(新ファーム) | DVM-RD16FB |
DVD+R DL メディアブックタイプ | |
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また、記録されたDVD+R DLメディアのブックタイプは「DVD-ROM」となっている、再生時の互換性を高めるためにブックタイプをDVD+R DLではなくDVD-ROMにするのは常套手段化した感じだ。同一の内容だったので、ここではDVR-ABP16Wのものを掲示した。
●片面1層の16倍速はメリットが少ない
続いて片面1層の16倍速記録のテストを行なった。
まず、DVD-Rの結果だ。DVR-ABP16Wでは16倍速のほか、12倍速と8倍速の計測も行なった。メディアはマクセル製の8倍速対応メディアを使用した。
結果は、なんとも微妙なもので、16倍速の記録は7分4秒と7分8秒なのだが、12倍速記録は7分3秒で、なんと12倍速記録の方が速くなっている。
グラフをみていただくとおわかりのように、16倍速で書き込める領域は、かなり限られている。一方で、16倍速に切り替える前には、準備のためか、いったん書き込み速度が落ちている。
つまり、16倍速になったことによって稼いだ時間よりも、その準備のための時間の方が長くなってしまっているということだ。
書き込みの平均速度でも、16倍速記録時で10.11~10.12倍速なのに対し、12倍速記録時で9.98倍速であり、大差はない。
このあたりは、各種の要因で、多少の改善はみられると思うが、現状では最大16倍速になったことによるメリットはほとんどないか、逆に遅くなる場合すらあると言えるだろう。
DVD-R記録時間 | ||
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バッファロー | DVM-RD16FB(16倍速) | 7分4秒 |
アイ・オー | DVR-ABP16W(16倍速) | 7分8秒 |
DVR-ABP16W(12倍速) | 7分3秒 | |
DVR-ABP16W(8倍速) | 8分4秒 |
DVD-R 16倍速記録グラフ | |
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DVM-RD16FB | DVR-ABP16W |
DVD-R 12倍速記録グラフ | |
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DVR-ABP16W |
DVD+Rの場合も同様の傾向で、より顕著な結果となっている。16倍速記録の場合は7分19秒~7分21秒かかっているのだが、12倍速記録の場合は7分9秒で終了している。メディアは太陽誘電製の8倍速対応メディアを使用した。
DVD+R記録時間 | ||
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アイ・オー | DVR-ABP16W(16倍速) | 7分19秒 |
バッファロー | DVM-RD16FB(16倍速) | 7分21秒 |
DVM-RD16FB(12倍速) | 7分09秒 | |
DVM-RD16FB(8倍速) | 8分12秒 |
DVD+R 16倍速記録グラフ | |
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DVR-ABP16W | DVM-RD16FB |
DVD-R 12倍速記録グラフ | |
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DVM-RD16FB |
●ベンチマークのまとめ
今回のテストはドライブを入手してからの時間が短かったことと、DVD+R DLメディアの入手性の関係で「nero 6」を使用して計測を行なった。
結果としては、DVD+R DLの最大4倍速記録はメリットが大きく、書き込み時間を大幅に短縮できる。一方、片面1層記録の最大16倍速記録はDVD±Rのいずれでも、最大12倍速記録よりも、書き込み時間がかかっており、現状ではメリットはほぼない。
もちろん、16倍速記録に正式に対応したメディアの登場、ドライブのファームウェアの改善、ライティングソフトによる最適化などによって異なる結果が出ると思われるが、おおまかな傾向は変わらないだろう。
余談だが、DVD+R DLメディアの入手性は相変わらず悪く、「AKIBA PC Hotline!」スタッフの手を煩わせて、ようやく数枚入手するような状態だった。
●パッケージ内容による選択
今回は、ほぼ同じドライブを使用した2社の試作機を使用した。ライティングソフトについても、標準添付されるものではなく「nero 6」を使用したため、ほぼベアドライブとして扱っており、両者の差は少ない。
しかし、実際の製品では、バンドルソフトをはじめとする製品内容が異なっているので簡単に触れておきたい。
アイ・オー・データ機器の「DVR-ABP16W」のバンドルソフトウェアは、DVD作成ソフト「Ulead DVD MovieWriter 3 SE for I-O DATA」、ライティングソフト「B.H.A B's Recorder GOLD BASIC Ver.7」、パケットライトソフト「B's CLiP5」という構成だ。従来の同社の路線をそのまま踏襲している。
これに対し、バッファローの「DVM-RD16FB」は、今回はバンドルソフトがSonic製でまとめられている。DVDオーサリングソフト「MyDVD Ver.6」、ライティングソフト「RecordNow! Ver.7」、パケットライトソフト「DLA」、バックアップソフト「Simple Backup」という構成だ。CPRM記録されたディスクが再生できる「CinePlayer2」も付属する。
両社のバンドルソフトは、CPRMディスクの再生対応以外は、機能的にはほぼ差がない。なじみのあるソフトがバンドルされている方を選んでもいいし、現状に満足していなければ今とは違う方を選ぶという手もある。ちなみに、パイオニアの「DVR-A08-J」は、バッファローと同じSonic製のバンドルソフトだ。
パイオニア「DVR-A08-J」には、ブラック、ピュアホワイト、シルバーの3色が用意される |
□関連記事
【6月29日】DVD+R DL対応スーパーマルチドライブベンチマークテスト
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2004/0629/dvddl.htm
【5月13日】アイ・オー、片面2層対応DVD+R DLドライブレビュー
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【7月13日】アイ・オー、業界初の16倍速DVD±R/4倍速DVD+R DL対応ドライブ
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2004/0713/iodata.htm
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【7月13日】パイオニア、4倍速DVD+R DL/16倍速DVD±Rに独自対応した「DVR-A08-J」
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2004/0713/pioneer.htm
【7月13日】ロジテック、4倍速DVD+R DL/16倍速DVD±R対応外付けドライブ
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2004/0713/logitec.htm
(2004年7月15日)
[Reported by PC Watch編集部]
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