レビュー

写真で見る7サムボタン付きゲーミングマウス「Naga Hex V2」

Naga Hex V2

 Razerが7月末に投入したゲーミングマウス「Naga Hex V2」は、親指で操作するボタンを7つ装備した高機能なゲーミングマウスである。価格はオープンプライスで、実売価格は9,000円前後だ。今回この多機能マウスを写真でレビューする。

 Naga Hexシリーズはもともと親指で操作する6つのボタンを備えた高機能マウスであった。発売は2012年である。この間、このシリーズには新カラバリなどが投入されたものの、抜本的な改良は入っておらず、センサーを含む各部の仕様が時代遅れとなっていた。

 Naga Hex V2では、最新の第5世代レーザーセンサーを搭載している。一見、従来と同じPhilips製センサーなのだが、かなりの改良が加えられている。最大解像度が16,000dpiに引き上げられているだけでなく、長らくPhilips製センサーの悩みの種であった、ゆっくりマウスを引き上げるとリフトオフディスタンスが非常に長くなる問題や、クリック時にポインタが動いてしまう問題などが解消されている。

 また、ポインタの操作感もよく、狙ったところでピタッと気持ちよく止まるというのは、これまでにない経験である。これは基本的にかぶせ持ち(マウス全体に手のひらを委ねる持ち方)が前提の形状から来ているというのもあるのだが、このマウスを動かしてすぐに従来のセンサーとの違いが分かった。

 秀逸なのはホイールで、クリック感がしっかり得られるものの、それでいて回転中はとっても静かだ。またチルトボタンもついており、ビジネスにおいても有効である。

 筆者の手は指が長い方なので、かぶせ持ちでは左右クリックのスイッチを通り越してしまい、指の第1関節でスイッチを押しているような違和感があったが、一般的な手の大きさの人なら問題ないだろう。

 親指からアクセスする7つのボタン部もよく作られており、親指の腹がちょうど中央に収まる。筆者はボタンを覚えるのが大変であったが、慣れればかなり速いスピードで7つの機能にアクセスできることだろう。ただボタンが従来から1つ増えているため、従来からの乗り換えユーザーは“慣れ直し”が必要である。

 ユーティリティは従来通りRazer Synapseを使用し、クラウド経由でデバイスの設定を同期できる。マクロやプロファイルなどの設定も同期可能なので、便利に思うユーザーも多いことだろう。

 大きく謳われてはいないのだが、本製品はRazerのChromaライティングシステムもサポートしており、ユーティリティ上からLEDの色を自由にカスタマイズできる。カスタマイズできる場所はホイール、サムボタン、Razerロゴの3カ所で、個別に設定も可能となっている。光らせ方は固定のほか、色を循環させたり、点滅させたり、ボタン押下とともに光らせたりできる。ただし点滅のタイミングは3カ所共通である。

 Naga Hex V2は間違いなくゲーミングマウスなのだが、ゆったりとしたかぶせ持ちスタイルで長時間の使用に向いているほか、多ボタンを利用してさまざまなショートカットやマクロを再現できるという意味では、デザイン業界やビジネスシーンでも活躍できそうである。ゲーミングデバイスという先入観を持たずに手にしてもらいたいマウスだ。