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自前のWiMAXルーターを2+対応品に無償で交換してみた

〜申し込みの2日後にはWiMAX 2+が利用可能に

WiMAX 2+対応「NAD11」

 UQコミュニケーションが先日、WiMAX 2+のキャリアアグリゲーション対応を実施すると発表した。これにより、WiMAX 2+は、来春以降、現在の下り最大110Mbpsが220Mbpsに倍速化されることになる。

 一方、この高速化は現行のWiMAX網の周波数帯を転用する形で実現しているため、来春よりWiMAXについては下り最大速度が40Mbpsから13.3Mbpsに落ちてしまう。そこで同社は、一種の救済措置として、既存のWiMAXユーザーに対し、無料でWiMAX 2+対応製品へ機種変更するキャンペーンを11月1日より開始した。

 詳細についてはキャンペーンサイトを参照して頂きたいが、これを利用すると、既存ユーザーは、契約解除料、登録料、端末代を一切払うことなく、WiMAX 2+ルーターを入手できる。交換の対象となるのは、WiMAXの通信カード、アダプタ、ルーターおよび内蔵PCで、WiMAX 2+対応のルーターである「NAD11」か「HWD15」を選択できる。なお、これらの製品は、キャリアアグリゲーションには対応しない。

 WiMAXはWiMAX 2+に対して1つ利点がある。それは、利用量の制限がない点だ。しかし、WiMAX 2+製品はWiMAXとも互換性があるので、WiMAX 2+に移行しても、端末側でWiMAXモードを明示的に選べば、容量制限なく使い続けられる。そのため、WiMAXルーターユーザーは、移行によって失うモノは全くないと言ってもいい。カードやUSBアダプタ、内蔵PCで利用しているユーザーについては、利用形態が変わってしまうので注意を要するが、PCがWi-Fi非対応というのはほとんどないだろうから、こちらもほとんどのユーザーは、移行に際して大きな障壁はないのではないだろうか?

 かくいう筆者は、WiMAXルーターの「URoad-Aero」ユーザーである。職場や自宅では固定回線、外出先ではスマートフォンのLTE回線を主に使っているので、出番は少なく、これまで解約料などを払ってまで2+に乗り換えるというモチベーションが湧かなかった。

 そんな中、諸費用無料で機種変更できると聞き、休み明けの11月4日の18時頃に申し込みを行なったので、その流れを紹介したい。

 前述の通り、機種変更で選べるのはNAD11かHWD15。両製品の大きな違いは、HWD15にLTE通信機能もある点だ。LTE通信は不要であり、見た目やサイズ感がほぼ同じと言うことで、NAD11にすることにした。ちなみに、いずれもプラス2,000円でクレードルセットにできるが、据え置いて使う機会はないので、これは申し込まなかった。

 今回のキャンペーンはMVNOの契約者も対象となっているが、筆者はUQと契約しているので、UQ経由で申し込みを行なった。ちなみに、申し込みページへのリンク表記が地味で分かりにくいが、このページで申し込みできる。

 NAD11を選び、次のページで本体の色と料金プランを選ぶ。本体色はURoad-Aeroが白なので、今回も白にした。料金プランは、auのスマートフォンは持っていないので、必然的にUQ Flatツープラスを選んだ。

 この後、表示される画面でMy UQのアカウントを入力してログインすると申し込み内容の確認と確定ができる。WiMAX 2+では、月7GBの利用制限があるなど、条件や料金プランの詳細も異なるので、その辺りを熟知していない人は、前もって内容を確認すべきだが、それを抜きにすれば、申し込みはものの数分で終了する。非常に簡単だ。

 確定した後、手続き状況一覧を見てみると「WiMAX 2+への契約変更」が「完了」ステータスになっていた。ただし、「ご契約内容」を見ると、WiMAX 2+関連の手続き中の旨は表示されているが、この時点ではWiMAXの「UQ Flat」のままだった。機器契約情報を紹介しても、まだURoad-Aeroが表示されており、通信可能な状態が保たれていた。

製品はNAD11のホワイト、料金プランは通常のUQ Flatツープラスを選択
申し込み内容の確認画面。料金は一切かからない。なお、確定すると、キャンセルはできない
申し込みを完了
手続き状況一覧を見ると、WiMAX 2+への契約変更は完了となっている
ただし、その時点では、WiMAX 2+関連の手続き中とは表示されているが、料金プランはまだUQ Flat
また、機器契約情報もURoad-Aeroのままだった

 翌5日13時頃、配送手配完了のメールが届き、申し込み2日後の6日にはNAD11が手元に届いた。キャンペーン開始直後なので、多少日にちがかかるのではと思っていたが、ほぼ最短で受け取ることができた。UQにとっては、このキャンペーンは短期的には、儲けにならないどころか、マイナスなわけだが、にも関わらずこの迅速さは評価していいだろう。

 早速開封。同梱されているSIMを本体に挿入し、バッテリと裏蓋を取り付ける。バッテリは出荷時の状態で50%程度充電されていたので、すぐ電源が入った。最初、WiMAX/WiMAX 2+の電波を掴むまでに数分かかったが、WiMAX 2+の接続も無事確認できた。

 ここで再度URoad-Aeroを持ち出して接続してみたところ、こちらもまだ接続できた。この点についてUQに確認したところ、受け取ったWiMAX 2+端末を初めて接続すると、その日の夜くらいからWiMAXが解約になり、古い端末が利用できなくなるとのことだった。つまり、ユーザーはWiMAX 2+の申し込みをして、受け取って、使うまでの間、不通にならずに済む。これもユーザーにとって非常にありがたい配慮だと言えるだろう。

届いたNAD11の箱
WiMAX 2+では端末にSIMを挿す
届いてすぐ、WiMAX 2+での接続を確認できた
URoad-Aeroとの比較
NDA11が届いた時点でもまだ契約はUQ Flat
機器契約情報もURoad-Aeroのままで、接続もできた

 NAD11の使い勝手については、過去にこちらの記事でレビューしているので、ここでは割愛するが、NAD11のWiMAX 2+とURoad-Aeroで速度比較だけ行なってみた。

 測定を行なったのは、東京都千代田区にあるPC Watch編集部のオフィス。当編集部はスマートフォンもWiMAXもイマイチ電波の入りが良くない場所だが、今回は絶対的な性能計測が目的ではなく、むしろ普段自分が使いうる場所で試してみようと、あえてこの場所で測定した。結果としては、WiMAXが3Mbps前後のところ、WiMAX 2+は13Mbps前後だった。いずれも、褒め称えるほど高速ではないが、個人的には2+に移行したことで、4倍くらいの高速化が得られた形となる。

左がURoad-Aero(WiMAX)での計測結果
右がNAD11(WiMAX 2+)での計測結果

 というわけで、全てのユーザーが、現在の条件や環境をそのままに移行できるわけではないが、ほとんどの場合は、完全に無償で、失うものなくより高速な規格を利用できるようになる。まだ申し込みしていないユーザーは、積極的に検討すべきだろう。

(若杉 紀彦)