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角の1点で直立し、歩行もできる立方体型メカ

「Cubli」
12月17日 公開

 スイス連邦工科大学チューリッヒ校Institute for Dynamic Systems and Controlの研究者らは、角の1点で直立できる立方体型メカ「Cubli」を開発し、その動画をYouTubeにて公開している。

 Cubliは、1辺15cmの立方体形状で、フレームの内部に、3つのリアクションホイールと、それを制御する、プロセッサ、センサー、モーター、バッテリなどが内蔵されている。

 リアクションホイールは、宇宙船の方向制御などに利用されている技術で、独楽が回転によってバランスを取るように、3つの円盤を調和的に回転させることで、物体の角度を安定させることができる。

 動画の最初に現われるように、Cubliは立方体だが、その角の1点で自立し続けられる。Cubliを指で押したり、載せている台を傾けてもバランスを失うことがない。

 さらに、リアクションホイールを急加速したり、急停止させることで加速度を与え、ジャンプしたり、倒れたりすることもできる。この角度や方向も自由に制御できるため、自ら転がるサイコロのように、任意の方向/場所に「歩いて」行くことすらできる。

 Cubliで用いられている技術は今後、惑星探査や、自分自身を組み立てるロボなどに応用される予定という。

(若杉 紀彦)