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MITが4足チーターロボをさらに調教。走りながら障害物の跳躍が可能に

 マサチューセッツ工科大学(MIT)が開発した4足で自立走行が可能なロボットの映像は、報道、ブログ、SNSなどを通じて多く取り上げられているため、弊誌の読者も一度はご覧になったことがあるのではないだろうか?

 そのロボットをMITの研究者はさらに“調教”し、走りながら、障害物を跳躍しすることに成功。その模様をYouTubeに公開した。

 動画の前半では、ルームランナー上で、ケーブルに繋がれた状態のロボットが、時速8kmの速度で走りながら、いくつかの異なる高さの障害物を見事に跳躍。最も高いものはロボットの全高の半分を超える40cmの高さがある。

 そして後半では、室内にて一切ケーブルなどの補助を受けることなく、3つの障害物を順に飛び越えていく様が捉えられている。若干のぎこちなさはあるが、このロボットがモチーフとしているチーターさながらの華麗なジャンプだ。

 この技能を獲得するため、ロボットには「LIDAR」と呼ばれるレーザーセンサーを搭載。眼前の障害物までの距離と高さを計測し、近付くにつれて歩幅を調整しつつ、障害物直前でそれを超えるのに十分な高さに跳ね上がり、着地時には高さに応じたショックを前腕で吸収するといった一連の動作を行なっている。

 ちなみに、跳躍の高さについては、最適解を求めていない。障害物を飛び越えるのにぎりぎりの高さにしてしまうと、障害物にぶつかるリスクが増えるのと、走行中の短い時間に最適解を求めるのが困難なため、ある程度余裕のある必要十分な高さをはじき出し、跳躍しているという。

 おそらくこの技術が最初に取り込まれるのは軍事用途と思われるが、お散歩からアクロバティックな行動までできるロボットペットの誕生まで、そう長くはかからないのかも知れない。

 このロボットは6月に米国で開催されるDARPA Robotics Challengeに出展される。

(若杉 紀彦)