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InstantGoに関する6つの誤解

 Microsoft公式のWindows Experience Blogにおいて、「InstantGo」に関する6つの誤解について19日(米国時間)付けで投稿されている。

 InstantGo(旧称:Connected Standby)は、その旧称が表わす通り、画面がオフになったスタンバイモードでも通信を継続する技術だ。Windows 8/RTから取り入れられている。しかし、対応機種が少ないこともあってか、それについて多くの誤解がなされているという。その具体的な内容と、事実は下記の通りだ。

誤解事実
InstantGoはWindowsのソフトウェア技術であるInstantGoは、ハードウェアとソフトウェア(ドライバ)、OSの密接な統合によって実現される新しいユーザー体験である
InstantGoはARMシステムのみで動くInstantGoはARM、x86、x64のいずれでも動作する
InstantGoは、ネットワークに繋がっているシステムだけが恩恵を受ける全てのInstantGoシステムは、瞬時にスタンバイ/復帰できる(これにより結果的にバッテリが長持ちする)
InstantGoはSurface ProとSurface 2でのみ動作するInstantGoはMicrosoftのSurface(RT)/Surface 2および、Dell Venue 8 Pro/11 Pro、ASUS T100TA、Lenovo ThinkPad Tablet 2、ソニーVAIO Duo 13、パナソニックLet'snote MX3などでも動作
InstantGoはWindows RT専用全てのWindows RT機と、適切なハードウェアを搭載したWindows 8.xシステムがInstantGoに対応
InstantGoはタブレットのみで動作InstantGoは、タブレットだけでなく、着脱式2-in-1やノートPCでも動作

 まとめると、InstantGoは、Windows RTだけでなく、x86プロセッサを搭載したWindows 8.xでも動作するということだ。ただし、Windows 8.xについては、対応するコンポーネントが限られ、ドライバやソフトウェアは作り込みが必要となる。それが対応機が少ない理由だ。実際、現時点でCoreプロセッサ搭載機でInstantGo対応機はVAIO Duo 13、パナソニックLet'snote MX3くらいしか存在しない(Surface Pro 3も対応という話もある)。

 InstantGoの利点は、スタンバイ時でも通信が断続的に行なわれるので、メールやオンライン予定表などが常に最新の状態に保たれていることと、Skypeの着信など、外部からのプッシュ通信にも対応できる点。より簡単に言うと、スマートフォンのようにPCを扱えるようになる。

 そして前述にある通り、バックグラウンドで通信を行なっても、バッテリ消費量は極めて低く、InstantGo非対応機より積極的にシステムをスタンバイに落とすため、バッテリが長持ちするという利点もある。そのほかの詳細は、関連記事を参照されたい。

 ただ、作り込みが必要なことから、ユーザーがPCを買った後にこの機能を付け足すことはできない。この機能に魅力を感じるなら、最初から対応した製品を買う必要がある。ちなみに、対応しているかどうかは、実機のコマンドプロンプトで「powercfg /a」というコマンドを実行し「Standby (Connected)」と表示されていることで確認できる。

(若杉 紀彦)