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ARで直感的に描ける3次元スケッチツール「Gravity」

Gravity

 イギリス・ロンドンの若手デザインエンジニア集団が、3次元スケッチツール「Gravity」の開発に取り組んでいる。

 Gravityは、ペンと紙に手で描くという、最も単純かつ効率的なアイディアを具現化する手法をデジタルに置き換え、かつ3次元化するものだ。Gravityは、専用のペン、パッド、仏Laster Technologies製AR(拡張現実)メガネで構成され、パッドにペンでスケッチすると、動きが赤外線センサーで読み取られ、ARとしてメガネのスクリーンに仮想スケッチ表示される。パッド上に描かれたグリッドから、位置/角度を検出し、仮想スケッチはパッドの動きに連動する。各種アイコンは、パッドの外側に表示されているほか、パッド上のコントローラで各種編集や調整を行なう。

 この仮想スケッチは、高さや角度を変えることができ、その状態でスケッチを続けることで、CADソフトに求められるのような高度な知識や経験がなくとも、直感的に3次元のスケッチを行なうことができる。また、3次元MRI画像をパッドにアップロードして、それに対してスケッチを描き加えるといった使い方も想定されている。百聞は一見にしかずで、動作の様子は動画を見て欲しい。

 ただし、製品化の時期や、詳細な動作のメカニズムなどは明らかにされておらず、動画の動作の様子は合成と思われるほか、英国では特許を出願中したとしているが、簡単に検索した限りでは該当の特許は見当たらなかった。しかし、2月に行なわれた英ロイヤル・カレッジ・オブ・アートの展示会には出展しており、エイプリルフールネタではなさそうだ。実現すれば、かなり格好良く、便利な物になるので、是非とも製品化にこぎ着けて欲しい。

(若杉 紀彦)