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プラスチックを食べる虫が発見。ごみ問題解消の手がかりとなるか

 英誌New Scientistは24日(英国時間)、スペインの科学者によってポリエチレンを食べ、消化する虫が発見されたことを報じた。ポリエチレンといった材料は丈夫なため、レジ袋などで多用される。反面、自然に風化される場合莫大な時間がかかることが問題となっており、解決につながる技術が求められている。

 発見された虫はハチノスツヅリガという蛾の幼虫で、100匹の幼虫が半日でポリ袋全体の3%に相当する92mgを食すことが明らかになった。時間はある程度掛かるものの、自然に風化される場合は100年以上掛かることを考慮すれば「十分に早い」とのことだ。

 さらに、幼虫はただポリエチレンを口にして噛み砕くだけでなく、実際に消化している点が重要となる。ポリエチレンを取り込んだ幼虫を調べたところ、ポリエチレンの分解を示すエチレングリコールが検出されたため、幼虫はポリエチレンを分解可能であるとされた。

 研究者はポリエチレンを分解する酵素の特定を計画しており、この酵素が特定され、化学的に製造することができれば生分解性プラスチックなどを高速に分解する用途などに応用が考えられるという。