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NASA、木星の衛星「エウロパ」から噴出する水蒸気を観測したと発表
~高さ200kmに到達
2016年9月27日 15:40
米航空宇宙局(NASA)は26日(現地時間)、ハッブル宇宙望遠鏡が、木星の衛星「エウロパ」の地表から噴出する水柱とおぼしきものを捉えた写真を撮影したと発表した。
エウロパは太陽系内で地球外生命体が存在する可能性が最も高い星の1つ。地表は氷に覆われているが、潮汐力によって生じる熱で、氷の層の下にはシャーベット状(または液体)の海が存在すると考えられており、地球の海の2倍に相当する海を持っているとされる。
NASAでは、15カ月間で撮影した10枚のエウロパの画像の内、3枚で水柱が上がっていることを確認しているとする。
柱はエウロパの地表面から高度200km前後まで達しており、地表面への着陸や氷層に穴を開けるなどの方法とは異なり、噴出した水柱から地下のサンプルを採取できる可能性がある。
今回観測されたのが水柱であることが判明すれば、土星の衛星「エンケラドス」に続き、エウロパは水の噴出が観測された第2の衛星となる。
NASAは今後、2018年より稼働予定のジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡を利用し、赤外線ビジョンによってエウロパから噴出する柱の活動を観測する予定で、エウロパに複数の探査機を送り込み、至近距離で水柱を観測するミッションも計画しているとする。