やじうまPC Watch
これもIoT? まさかの「Windows 10搭載冷蔵庫」が登場
~LGがIFAでプロトタイプを参考展示
2016年9月7日 11:43
IoTという言葉のもと、さまざまな機器がネットに繋がりつつある。そんな中、IFA 2016で想像もしていなかったIoT機器を、韓国LG Electronicsが展示した。
それは、大型冷蔵庫の扉にタッチ対応ディスプレイを搭載し、Windows 10を動作させるようにした、「Windows 10冷蔵庫」だ。Windows 10搭載ということで、IoTというカテゴリに入るかどうかは微妙だが、白物家電にネットワーク機能を搭載しているため、一応IoT機器ということにしておく。
フレンチドアスタイルの大型冷蔵庫の扉に、30型はあろうかという大型のタッチ対応ディスプレイを内蔵。扉一面がディスプレイになっているかのような雰囲気だ。しかも、このディスプレイは透過型となっており、冷蔵庫の中身が透けて見える。LGは、これまでも中身の見える窓を付けた冷蔵庫を発表し、扉を開けずに中身が確認できて便利とアピールしていたが、今回はそれを一気に進化させ、さまざまな情報を表示できるディスプレイを搭載するに至った形だ。
そして、冷蔵庫にWindows 10が動作するPCを内蔵し、このディスプレイにWindows 10が表示される。キーボードやマウスは付属せず、基本的にはWindows 10タブレット相当として動作する。専用に用意されたアプリを利用し、冷蔵庫内の温度のモニターや調節、家族にメッセージを残したりといったことができる。
また、通常のWindowsアプリも動作するので、動画や音楽の再生、インターネットアクセス、メールの送受信、ブラウザを利用したオンラインショッピングなど、Windowsでできることなら、基本的に何でもできるという。
この冷蔵庫はそれだけに留まらない。庫内上部にはカメラを搭載し、誰が扉を開けたかをチェックできるようになっていたり、冷蔵庫上部にはスピーカーを搭載し、音楽や動画の音声を単体で再生できるようにもなっている。さらに、このスピーカーはBluetooth対応で、スマートフォンやポータブルオーディオプレーヤーなど、Bluetooth対応機器と連携して音を鳴らすことも可能という。もちろん、基本は冷蔵庫なのだが、ここまで来ると冷蔵庫なんだかPCなんだかタブレットなんだか、訳が分からない。
ちなみに、今回の展示機はプロトタイプとのことで、PC部分の詳細は非公開。プロパティを開いて確認しようとしたのだが、止められてしまったため、搭載CPUなどの仕様は不明だ。ただ、操作してみた印象では、それほど高スペックのPCではないといった印象で、恐らくAtomクラスのCPUを利用した、Windowsタブレット相当のスペックではないかと思われる。また、ディスプレイの仕様も教えてもらえなかった。
なお、この冷蔵庫は技術展示ではなく、2016年末頃を目途に実際に販売も計画しているという。ただし、日本での販売は恐らくないだろう。