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アフリカの自然を保護する「Chinko Project」。Windows 10の自動更新で業務に支障

 中央アフリカ共和国のサバンナや熱帯雨林、そして生態系を保護し、人間との共存のために活動を行なう「The Chinko Project」が、Windows 10への自動アップグレードにより、業務に著しい支障をきたしたという記事が英The Register誌によって報道されている。

 The Chinko Projectは中央アフリカ共和国西部の17,600平方kmに渡る雨林やサバンナの保護活動にあたっている。危険な密猟者から自然を保護するだけでなく、貧しい地元民への雇用や教育機会の向上にも一役買っている。だが、資金は少なく、固定回線もない。通信は衛星通信に頼ることとなる。

 そんな中、プロジェクトに寄付されたWindows 7/8.1マシンがある日、Windows 10へのアップグレードを開始してしまった。これによって、タダでさえ狭いネット帯域がバイナリのダウンロードで逼迫。そして、現地で武装密猟者から攻撃を受けているプロジェクトメンバーをナビゲートするためのマシンもクラッシュしてしまったという。また、衛星通信は従量課金制であるため、不要な支出も生じてしまった。

 The Register誌はこの件に関して、プロジェクト活動に危険をもたらしかねなかった補償として、大きな寄付を行なうべきであると論じている。