イベントレポート

Xperia Z5シリーズ実機レポート

Xperia 5を持つソニーの平井一夫氏

 既報のとおり、Sony MobileはIFA 2015に合わせて開催した発表会において、Xperiaブランドの最新スマートフォン「Xperia Z5」シリーズ3機種を発表した。本稿では、会場で撮影したXperia Z5シリーズの実機写真を紹介する。

Xperia Z5

Xperia Z5正面。フットプリントはXperia Z4と同じだ

 Xperia Z5(以下、Z5)は、5.2型フルHD(1,920×1,080ドット)液晶を搭載するフラッグシップスマートフォンだ。本体サイズは、72×146×7.3mm(幅×奥行き×高さ)と、フットプリントはXperia Z4と同じだが、0.4mmほど厚くなっている。実際にXperi Z4と比べて手に持ったわけではないが、ほぼ同じ感覚で持てそうだ。

 デザインもXperia Z4に近いが、全体的にナチュラルで、シンプルな印象が強くなっている。背面ガラスがつや消しのフロストガラスとなっている点も、落ち着いた印象を与えている要因になっていると感じる。また、側面フレーム部と液晶面や背面のガラスが、ほぼ段差のない一体成型に近い仕上がりとなっていることもあって、手にした時のなめらかさは好印象だった。

下部側面。高さは7.3mmとXperia Z4よりわずかに厚くなっている。防水だが、Micro USBコネクタはキャップレス仕様
左側面
Xperiaロゴは左側面に刻印されている
上部側面。こちらにはヘッドフォン端子を装備
左側面。電源ボタンの形状が変わり、従来から印象が大きく変わっている
背面。背面にはつや消しのフロストガラスを採用

 背面のメインカメラは、見た目こそ従来モデルと変わらないが、有効画素数約2,300万画素の1/2.3インチ積層型CMOS「Exmor RS for mobile」の採用などハード・ソフトともに一新。また、相差方式とコントラスト方式の双方を利用したハイブリッドオートフォーカス機能による、最速0.03秒のオートフォーカスはかなり快適。思った場所に瞬時にピントが合い、シャッターチャンスを逃すことはなさそうだ。

新カメラモジュール採用のメインカメラ。有効画素数約2,300万画素の1/2.3インチ「Exmor RS for mobile」や、f2.0のGレンズを採用
高速オートフォーカスの様子

 右側面電源ボタンは、従来の円形から楕円形に変わり、新たに指紋認証機能が内蔵された。指紋を登録した指で電源ボタンを押せば、スリープ復帰と指紋認証によるロック解除が行なわれ、即座にホーム画面が復帰する。指紋認証はタッチのみで、スライドなどの操作は不要。認証も非常に機敏で、かなり便利に活用できそうだ。

電源ボタンは横長の楕円形となり、指紋認証機能を内蔵
指紋認証は電源ボタン部に指をタッチするだけ
指紋は最大指5本分まで登録可能
指紋認証を経てホーム画面に復帰する様子

Xperia Z5 Compact

 Xperia Z5 Compact(以下、Z5 Compact)は、Z5をベースに4.6型HD(1,280×720ドット)液晶を搭載したコンパクトモデル。メモリ容量などスペック面で若干の違いは見られるが、メインカメラや指紋認証機能搭載電源ボタンなどは同じで、機能面での差はほとんどない。

 サイズが一回りコンパクトなため、片手でも楽に持てる。本体サイズは、65×127×8.9mm(同)と、Xperia Z3 Compactより幅が0.1mm増えているだけで、ほぼ同じサイズと言える。片手での画面操作も軽快に行なえた。また、カメラ機能や指紋認証機能の反応もZ5と全く変わらない印象だった。

Z5 Compact。4.6型HD液晶搭載で、本体サイズはXperia Z3 Compactとほぼ同じ
Z5(奥)との比較。一回りコンパクトで持ちやすい
下部側面。高さは8.9mm
Z5(下)と比べると、Z5 Compactはやや厚い印象
左側面。Z5 Compactではこちらにストラップホールを配置
Xperiaロゴも左側面に刻印している
上部側面
右側面。電源ボタンは大型の楕円形で、指紋認証機能を内蔵する点もZ5と同じ
背面。こちらもつや消しのフロストガラスを採用
メインカメラの仕様はZ5と同じ

Xperia Z5 Premium

 最上位モデルとなるXperia Z5 Premium(以下、Z5 Premium)は、5.5型4K(3,840×2,160ドット)液晶を搭載することもあり、会場では映像表示能力の高さを中心に展示。Z5 Premiumと通常の液晶を並べて設置し、双方に同じ画像を表示していたが、近付いてみても画素が識別できないほどの高精細かつ鮮やかな発色は圧巻だった。ただし、Z5と比べてみると、最大輝度でもわずかに暗い印象。開口率が狭くなることで、どうしても輝度は低下してしまうようだ。

 本体サイズは、75.8×154.4×7.8mm(同)と、Z5よりやや大きく、手にするとややかさばる印象。なお、フットプリントはiPhone 6 Plus(77.8×158.1×7.1mm(同))よりわずかに小さいが、厚さはZ5 Premiumのほうがある。重量は180gで、ずっしりと手に存在感が感じられる。

 液晶以外の機能面はXperia Z5と同等で、カメラや指紋認証機能なども同様に快適に利用できた。背面のガラスは、先の2機種と違い強い光沢仕様となっており、プレミアム感が高められているが、指紋の痕が付きやすい点は少々気になった。

Z5 Premium。5.5型4K液晶搭載が最大の特徴だが、サイズはやや大きい
Z5 Premiumの4K液晶と一般的な液晶の表示品質を比べる展示。写真では分かりづらいが、発色やコントラストなどがかなり違う
Z5 Premiumに表示されている映像を接写したものだが、これでも画素はほとんど分からない
左からZ5 Compact、Z5、Z5 Premium。この写真では分かりにくいが、画像を表示させるとZ5 Premiumはやや輝度が低く感じられた
3機種の高さの比較。いちばん上のZ5 Compactが最も厚く、次に下のZ5 Premiumで、中央のZ5が最も薄い
下部側面
左側面
左側面にXperiaロゴを刻印
上部側面
右側面。電源ボタンの形状や指紋認証機能搭もZ5/Z5 Compactと同じ
背面には光沢の強いガラスを採用し、高級感を感じるものの、指紋の痕は付きやすい
裏面カメラはZ5/Z5 Compact搭載のものと同じだ

(平澤 寿康)