イベントレポート

Lian Li、利便性が向上したテーブル形PCケースを展示

~側面ガラスケースやアタッシュケース型の新モデルも

 アルミ製でオリジナリティあふれるPCケースを多数販売しているLian Liは、COMPUTEX TAIPEI 2015に合わせて新製品を公開し、会場ブースで展示した。

DK-Q2 X/DK-03 X

 今年展示された新製品の中で、最も注目度の高かったのが、デスク型PCケース新モデル「DK-Q2 X」および「DK-03 X」だ。昨年(2014年)日本でも発売された「DK-01」をはじめとするデスク型PCケースの最新モデルとなる。

 従来からの変更は、PCケース部分の高さが薄くなったという点だ。従来モデルは、ケース部分がかなり分厚く、テーブルとして使う場合にちょうどいい高さに調節しても、椅子に座るとPCケース部に膝が当たってしまうことがあった。しかし、新モデルではPCケース部分が薄くなったことで、膝が当たることがほぼなくなり、使い勝手が高まっている。

 この変更に伴って、DK-Q2 XではPCケース部を引き出しのように手前に引き出す構造が廃止され、PC設置は上部に設置されている強化ガラス板を外して行なうように変更されている。なお、大型モデルのDK-03 Xでは従来同様、手前に引き出す構造が採用されている。

 DK-Q2 Xは、SP-ATX仕様のマザーボードを1枚、DK-03 XはSP-ATX仕様のマザーボードとMini-ITX仕様のマザーボードを同時に1枚ずつ搭載可能。ファンは、双方とも左右側面に120mmファンを4基ずつ、計8基搭載でき、360mmの水冷ラジエータも搭載可能となっている。さらに、オプションでフルカラーLEDを搭載し、ツマミで明るさや発色を変更できるギミックも搭載可能となっている。

 サイズは、DK-Q2 Xが1,000×700×790~820mm(幅×奥行き×高さ)、DK-03 Xが1,300×700×790~820mm(同)。発売時期は7月を予定しており、価格は未定。

DK-Q2 X
テーブル形PCケース新モデル「DK-Q2 X」
従来よりもPC収納部が薄くなった。サイズは1,000×700×790~820mm(幅×奥行き×高さ)
このように、テーブルとして利用可能
座っても膝がPC収納部に当たらなくなり、テーブルとしての利便性が向上
SP-ATX仕様のマザーボードに対応。ビデオカードはライザーケーブルを利用して水平に設置。内部メンテナンスは天板ガラスを外して行なう
後部にはディスプレイアームを設置するための大きな穴を備える
手前にはスリム光学ドライブベイやUSB 3.0などの前面ポートを用意。右のツマミは内部LEDの調光を行なうもので、オプション扱いとなる
オプションで内部にLEDを装着でき、発色も変更可能
DK-03 X
幅が1,300mmと広い「DK-03 X」
こちらもPC収納部が薄くなっている
従来モデルにあったキーボード収納トレイは省かれ、キーボードやマウスはテーブル上に置く
こちらは従来モデル同様引き出し式となっている
テーブル内部右はSP-ATXマザーボード搭載部
左がMini-ITXマザーボード搭載部
マザーボード装着部は簡単に取り外し可能
ケーブルは裏面配線が基本
オプションのケースを収納することも可能
右側面には小物入れやフックも装着できる
手前にはスリム光学ドライブベイやUSB 3.0などの前面ポートを用意

PC-O8

 PC-O8は、前面と左側面にガラスのパネルを採用した「Oシリーズ」ケースの新モデル。昨今、ケース内にLED照明を搭載したり、LEDイルミネーション搭載パーツの利用、透明の水冷システムにカラフルな冷却水を利用するなどしてPCをドレスアップする例が増えているが、そういった用途に対応できるケースだ。また、それを意識してか、発色を変更できるLED照明を標準で搭載している。

 内部は2つの空間に仕切られた、デュアルチャンバー構造となっており、左側にマザーボード、右側にストレージや電源ユニットを搭載可能。対応マザーボードはATX/E-ATXで、120mmファンを最大6基搭載可能。もちろん水冷システムの搭載にも対応する。ストレージベイは3.5インチベイが6基、2.5インチベイが2基と余裕がある。本体サイズは341×428×404mm(同)。価格と発売時期は未定。

前面と左側面がガラスとなった「PC-O8」
内部をドレスアップして楽しむ用途に最適
内部はデュアルチャンバ構造で、左にはマザーボードを装着
右は電源やストレージを搭載
背面
天板
天板のファン用フィルタは簡単に着脱可能
標準でLED照明を搭載する

PC-Q17WX

 PC-Q17WXは、ASUSのゲーミングPCブランド「R.O.G.」の認証を受けて製作されたという製品。側面にはR.O.G.のブランドロゴが記されているとともに、R.O.G.製品で広く採用されている幾何学模様や、ブランドカラーである赤が使われるなど、ブランドをイメージしたデザインとなっている。対応マザーボードはMini-ITXだが、R.O.G.ブランドの認証を受けているということで、当然ゲーミング用途がメインターゲットとなっている。

 Mini-ITX対応ながら、電源はATX仕様に対応。ゲーミング仕様に耐えられるよう、リアに80mm×2、上部に120mmと140mm、底面に120mm×2のファンを装着でき、余裕の放熱性能を備える。もちろん水冷システムの装着もサポート。また、カード長270mmのビデオカード、奥行き150mmの電源ユニット、高さ140mmのCPUクーラーを装着可能となっている。本体サイズは、276×201×407mm(同)。Mini-ITXマザーボードでパワフルなゲーミングPCを作りたい場合に魅力的な存在だ。価格と発売時期は未定。

R.O.G.ブランドの認証を受けた「PC-Q17WX」
右サイドパネルにはR.O.G.ロゴとともに「CERTIFIED」(認証)の文字が見える。また、R.O.G.のブランドカラーである赤も使われている
前方下部の電源ボタンとフロントUSB 3.0ポート部分は、R.O.G.おなじみの幾何学模様を配置
左サイドパネルを外した状態
左側面パネルを開けた状態
電源ユニットは垂直に搭載。ATX電源の装着に対応
前方パネルを外した状態。空冷ファンや内蔵ドライブなど自由に搭載可能
底面にもSSDやファンなどを自由に配置できる
背面
トップ
標準でLED照明を搭載

PC-TU300A

 ケース上部にハンドルを備える、アタッシュケース型PCケースの新モデル。従来はMini-ITX仕様だったが、こちらはmicroATX仕様となっている。アタッシュケースを彷彿とさせるデザインや、後方レバーで側面パネルを簡単に外せる点など、従来モデルの特徴はそのまま継承。電源ユニットはケース内部前方に装着する構造で、電源ケーブルは裏面配線が基本となる。本体サイズは、384×218×442mm(同)と、コンパクトさを極限まで追求しているわけではないが、その反面パワフルなマシンも余裕を持って作れるようになっている。カラーはシルバーとブラックが用意される。価格と発売時期は未定。

microATX仕様のアタッシュケース型ケース「PC-TU300A」
アタッシュケースを模したデザインで、トップにはハンドルを配置
このようにハンドルを持って持ち運べる
サイドパネルを外した状態
電源ユニットはケース前方下部に取り付ける
内部ドライブベイ
天板
天板にはファンフィルタを装着
背面
シルバーとブラックを用意

プロトタイプ

 ブースでは、製品化がまだ確定していない、プロトタイプもいくつか展示されていた。それらは写真でまとめて紹介する。

PC-V33
PC-Q10
PC-X510WX

(平澤 寿康)