イベントレポート
ASUS、最大2,600Mbps転送の6×6 MIMO対応11ac無線LANルーターなど
~LTE対応製品ほかタブレットも多数
(2014/6/3 06:00)
- 会期:6月3日~7日(現地時間)
- 会場:
- Taipei World Trade Center NANGANG Exhibition Hall
- Taipei World Trade Center Exhibition Hall 1
- Taipei World Trade Center Exhibition Hall 3
- Taipei International Convention Center
COMPUTEX TAIPEI開幕前日となる6月2日のASUSプレスカンファレンスでは、ノートPCや4K表示対応製品以外にも、IEEE 802.11ac対応無線LANルーターやタブレットの新製品が発表されたので、本稿ではそれらを紹介する。
RT-AC3200
IEEE 802.11ac対応Gigabit Ethernet無線LANルーターの新モデル「RT-AC3200」。最大の特徴となるのは、6ストリーム通信(6×6 MIMO)に対応するBroadcom製チップセットを採用し、11ac時最大2,600Mbpsの超高速通信を実現している点だ。ASUSはRT-AC3200を世界最速の無線LANルーターとしている。
製品本体は、後方に6本のアンテナを備えており、見た目のインパクトは従来までの無線LANルーターを圧倒している。日本でも発売されている11ac 3×3 MIMO対応の無線LANルーター「RT-AC68U」も大きなアンテナが3本伸びており、かなりインパクトのある見た目だったが、RT-AC3200の6本伸びるアンテナはその比ではないほどに目立つ。ちなみに、背面には4本のアンテナしか実装できなかったようで、残り2本は左右側面に1本ずつ配置されている。
本体サイズは非公開だがかなり大きく、一般ユーザー向けの無線LANルーターとしてはほぼ最大級の大きさとなっている。本体は縦置きには対応しておらず、横置きでのみ利用可能なため、設置場所の確保には少々苦労する可能性がある。
機能面が非常に充実している点も大きな特徴だ。RT-AC68Uは他に類を見ない高機能さが特徴だが、その多くがRT-AC3200にも受け継がれているようだ。現時点では機能の詳細は非公開ながら、ルーターモードやアクセスポイントモードなど動作モードを切り替えて利用できるのはもちろん、VPNサーバ機能やUSBストレージを利用したNAS機能なども搭載されるという。RT-AC68Uと同等の機能が盛り込まれるのはまず間違いないだろう。
無線LAN部分の仕様は、IEEE 802.11a/b/g/n/acに準拠しており、2.4GHz帯域と5GHz帯域の同時利用が可能。また、11nで変調方式「256QAM」を採用し、最大600Mbpsの通信速度を実現している点もRT-AC8Uと同様。もちろん11acはビームフォーミングもサポートしており、常に最高の性能を発揮できるとしている。
有線LANポートは、WAN用ポート×1、LAN用ポート×4が用意され、双方ともGigabit Ethernetに対応。また、本体前方にUSB 3.0ポート、後方にUSB 2.0ポートを備え、USBストレージなどの各種USB機器を接続して利用できる。
発売時期および価格は未定。
MeMO Pad 8 ME581CL
1,920×1,200ドット表示対応の8型液晶を搭載するAndroidタブレット。こちらは、日本でauから発売が予定されている「MeMO Pad 8 AST21」とほぼ同等のグローバルモデル。仕様はau版に近く、もちろんLTE通信機能も搭載。FDD-LTE Cat4対応で、通信速度は下り最大150Mbps、上り最大50Mbpsに対応する。なお、3Gは下り最大42Mbps、上り最大5.76Mbpsとなる。
内部スペックもau版とほぼ同等だ。プロセッサはクアッドコアのAtom Z3580(2.3GHz)を採用し、メモリは2GB、内蔵ストレージ16GBまたは32GB搭載。Atom Z3580は64bit対応で、将来登場が予想される64bit版Androidやアプリケーションへの対応も問題ないとしている。
液晶は冒頭で紹介したように1,920×1,200ドット表示対応の8型液晶で、IPSパネルを採用。タッチパネルは10点マルチタッチ対応で、表面のガラスはCorning製の強化ガラス「Gorilla Glass 3」を採用する。
無線機能は、IEEE 802.11a/b/g/n/ac準拠の無線LANとBluetooth 4.0を搭載。センサー類は、GPS、加速度センサー、照度センサー、電子コンパス、ジャイロスコープ、磁気センサをー搭載。NFCも標準搭載しており、AndroidビームやNFC対応周辺機器の利用などが可能だ。カメラは、500万画素の背面カメラと、120万画素の前面カメラを搭載する。OSはAndroid 4.4。
本体サイズは、123×213×7.45mm(幅×奥行き×高さ)と、こちらもau版と同じ。それに対し重量は299gと、au版の約305gよりわずかに軽い(au版の重量は暫定値のため、同等となる可能性もある)。内蔵バッテリは、容量15.2Whのリチウムポリマーバッテリを採用し、約9時間の駆動が可能とのこと。
その他のタブレット
プレスカンファレンスでは、MeMO Pad 8以外にもタブレットの新製品がいくつか発表された。
1つは通話も可能なタブレット「Fonepad」シリーズの新モデルで、8型液晶搭載の「FE380CG」と、7型液晶搭載の「FE375CG」の2モデル。違いは液晶サイズのみで、その他のスペックはほぼ共通。プロセッサはAtom Z3560(1.83GHz、クアッドコア)を採用し、メモリは1GB、内蔵ストレージは8GBまたは16GB搭載。液晶パネルは双方ともIPS方式で、表示解像度は1,280×800ドット。液晶面にステレオスピーカーを搭載し、SonicMasterによる高音質サウンドを楽しめるという。
カメラは、500万画素の背面カメラと200万画素の前面カメラを搭載。通信機能は3G対応で、双方ともデュアルSIM構成となる。通信速度は下り最大42Mbps、上り最大5.76Mbps。バッテリ駆動時間は双方とも約10時間。OSはAndroid 4.4。
本体サイズと重量は、8型液晶のFE380CGが120×214×8.9mm(同)で328g、7型液晶のFE375CGが108.9×194.3×9.8mm(同)で299g。双方とも狭額縁仕様のため、液晶サイズの割にコンパクトとなっている。
また、先ほど紹介したLTE搭載のME581CLとは異なる、MeMO Padシリーズの新製品も発表された。こちらも8型液晶搭載の「ME181C」と、7型液晶搭載の「ME176C」の2モデルをラインナップする。ME581CLとは異なり、これらはLTE/3G通信機能を搭載しない低価格モデルとなる。液晶サイズ以外の仕様はほぼ同じで、プロセッサはAtom Z3754(最大1.86GHz)で、メモリは双方とも1GB。内蔵ストレージはME181Cが16GB、ME176Cが8GBまたは16GB搭載。液晶は双方ともIPSパネルで、表示解像度は1,280×800ドット。無線機能は、IEEE 802.11b/g/nおよびBluetooth 4.0を搭載する。500万画素の背面カメラと200万画素の前面カメラも搭載。OSはAndroid 4.4。
本体サイズと重量は、8型液晶のME181Cが124.9×211.7×8.3mm(同)で320g、7型液晶のME176Cが113.7×189.3×9.6mm(同)で295gとなる。