イベントレポート
【ペリフェラル編・その2】Razerの超薄型ゲーミングノート「Blade」
~CorsairとAntecはExtended ATX対応ケースを展示
(2013/6/10 12:13)
- 会期:6月4日~8日(現地時間)
- 会場:
- Taipei World Trade Center NANGANG Exhibition Hall
- Taipei World Trade Center Exhibition Hall 1
- Taipei World Trade Center Exhibition Hall 3
- Taipei International Convention Center
Razer
Razerは、第4世代Coreプロセッサ搭載の薄型ゲーミングノート、「Razer Blade」および「Razer Blade Proを」5月31日に発表し、COMPUTEXでは双方の実機を展示した。
Razer Bladeは、1,600×900ドット表示対応の14型液晶を搭載するゲーミングノート。本体サイズは345×235×16.8mm(幅×奥行き×高さ)と、Ultrabook並みの薄さを実現しており、Razerは、世界最薄のゲーミングノートとしている。
搭載CPUは、第4世代Core i7のクアッドコア版となる、Core i7-4702HQ(2.2GHz)を採用。また外部GPUとしてGeForce GTX 765M(GDDR5 2GB)も搭載。薄型ボディながら、ゲーミングノートらしい充実したスペックとなっている。
ボディ素材はアルミニウムを採用しており、質感はかなり優れる。重量は1.88kgと、Ultrabookと比較するとさすがに重いが、クアッドコア版Core i7と外部GPUを搭載するゲーミングノートと考えると、なかなかの軽さと言える。
その他のスペックは、メインメモリ8GB、ストレージとして128GB/256GB/512GBのSSD、IEEE 802.11a/b/g/n対応無線LANおよびBluetooth 4.0を実現するKiller Wireless-N 1202などとなっている。側面のポートは、USB 3.0×3、HDMI 1.4a、ヘッドフォン/マイク共用ジャックなどを備える。
キーボードはアイソレーションタイプで、付属のユーティリティ「Synapse 2.0」を利用したマクロ登録も可能。ポインティングデバイスは、独立したクリックボタンを備えるタッチパッドを搭載。
対するRazer Blade Proは、Razer Bladeの上位モデルで、搭載液晶が1,920×1,080ドット表示対応の17.3型となり、搭載CPUも2.4GHz動作のCore i7-4700HQに強化されている。また、ポインティングデバイスには、液晶型タッチパッドと、115×115ドットの画像表示に対応する10個のDynamic Adaptive Tactile Keyを備える、Switchblade User Interfaceを採用。対応ゲームの各種情報を表示することも可能で、便利に活用できる。
本体サイズは、427×277×22.4mm(幅×奥行き×高さ)と、大型液晶および上位CPUを搭載するため、フットプリントが大きく、高さも厚くなっている。重量は2.98kgと3kgを切っており、従来モデルのRazer Bladeより軽くなっている。
搭載CPUや液晶、ポインティングデバイス以外のスペックは、Razer Bladeとほぼ同じ。外部GPUはGeForce GTX 765M(GDDR5 2GB)、メインメモリ8GB、ストレージが128GB/256GB/512GBのSSD、IEEE 802.11a/b/g/n対応無線LANおよびBluetooth 4.0を実現するKiller Wireless-N 1202などを搭載。「Synapse 2.0」を利用したマクロ登録にも、もちろん対応している。
双方とも2013年第2四半期の販売を予定しており、販売価格は、Razer Bladeが1,799.99ドル(SSD 128GB)から、Razer Blade Proが2,299.99ドル(SSD 128GB)からとなる。日本での販売は未定だ。
Corsair
Carbide Air 540
Extended ATX対応のキューブスタイルケース、「Carbide Air 540」。Extended ATX対応の大型ケースではあるが、マザーボードの裏側に電源ユニットやドライブベイを配置する2層構造を採用することにより、Extended ATXフルタワーケース相当の拡張性を実現しつつ、高さが低く奥行きも短いボディを実現。横幅こそ大きいが、フルタワーケースよりも設置性は優れる。また、前方から後方まで直線的なエアフローを実現し、高発熱のパーツも効率良く冷却できるという。
ドライブベイは、マザーボード裏側の層に5インチ×2と、2.5インチシャドウ×4、マザーボード設置側にホットスワップ対応の3.5インチシャドウベイを2個備える。3.5インチシャドウベイがマザーボード側の層に用意されているのは、他のドライブに比べてやや発熱が多いからだそうだ。電源は裏側の層に搭載するが、マザーボードの真裏に設置されるため、ケーブルマネージメントにも優れる。ファンは、標準で140mmファンがフロントに2個、リアに1個装着。また、トップに最大280mm、フロントに最大360mmの水冷ラジエータも搭載可能となっている。ケース内部の空間には余裕があるため、大型の水冷ラジエータも問題なく搭載できる。日本での発売時期は2013年夏頃を予定しており、販売価格は未定。北米での価格は139ドル前後。
Carbide 330R
Carbide 300Rをベースとした静音ミドルタワーケース、「Carbide 330R」。前面パネル、左右側面、トップに吸音材を装着。内部の構造はCarbide 300Rとほぼ同じで、ドライブベイは5インチ×3、3.5インチシャドウ×4を用意。ただ、マザーボード上部の空間が55mmと大きく取られており、上部に水冷ラジエータとファンも搭載できるようになった。加えて、前面パネルは右開きと左開き双方に対応する。こちらも日本で2013年夏頃に発売を予定しており、販売価格は未定。北米での価格は89ドル前後。
Vengeance Pro
オーバークロック向けDDR3メモリの最新モデル、「Vengeance Pro」シリーズ。Vengeanceシリーズの上位に位置する製品で、8層基板を採用することにより、優れたオーバークロック耐性を実現。また、ヒートスプレッダの形状が変更され、上部が直線的な形状となった。高さも若干低くなっているそうで、CPUクーラーとの干渉も軽減。動作クロックは、1,600MHz、1,866MHz、2,133MHz、2,400MHzに対応するモデル、4GB×2枚、8GB×2枚、8GB×4枚などのパッケージが用意される。カラーもブラック、ブルー、レッドで、特別カラーのゴールドの投入も検討しているという。日本では6月8日より販売が開始されている。
マウス、キーボード
ゲーミングマウスの新モデルは、4モデルを用意。
まず「Vengeance M95」と「Vengeance M65」の2モデル。これらは、発売済みのVengeance M90/M60の上位モデルで、8,200dpiのレーザーセンサーを採用する点が従来モデルとの変更点。カラーは、M95が2色、M65が3色ラインナップされる。
次に新型モデルとなる、「Raptor M40」と「Raptor M30」。一般的なゲーミングマウスは重量が重く扱いにくいという日本ユーザーの声を反映し、シャシーにプラスチックを採用するなど軽量化を実現。また、ボタンも少なくしており、センサーに光学センサーを採用するなど、どちらかというと仕様はシンプル。とはいえ、M40にはウェイトシステムも盛り込まれており、ゲーミングマウスらしい仕様もしっかり搭載している。
ゲーミングキーボードは、「Vengeance K70」、「Vengeance K65」、「Raptor K50」の3モデルを用意。
Vengeance K70は、茶軸、青軸、赤軸のキースイッチを採用するモデルが用意され、ボディカラーもシルバーとブラックを用意。このうち、日本語レイアウトは、赤軸のブラックカラーでの展開を検討しているという。バックライトも搭載しており、全面点灯やFPS用キーのみの点灯などに切り替えられる。また、Vengeance K65は、テンキーを省いたコンパクトなゲーミングキーボード。キースイッチは赤軸で、ピッチや配列はK70と同じ。こちらも日本語レイアウトでの展開を予定している。
Raptor K50はメンブレンスイッチを採用するゲーミングキーボード。こちらはMMO RPGやRTS向けとして位置付けられており、マクロキー18個×3バンクで合計54個のマクロを登録可能。また、3色LEDバックライトを内蔵し、フルカラーでバックライトの発色を変更可能という。こちらは、日本語レイアウトでの展開は検討中としている。
発売時期は、ゲーミングマウスが2013年夏以降を予定しており、価格は未定。ゲーミングキーボードは、現時点では発売時期、価格とも未定。
Antec
Nineteen Hundred
AntecのExtended ATX対応ハイエンドフルタワーケースの新モデル「Nineteen Hundred」。ケース内部は2層構造となっており、上層にマザーボード、下層に電源ユニットを搭載する、過去にAntec製ケースでよく見られた、デュアルチャンバー構造そのものだ。ただ、電源ユニットは下層だけでなく上層にも搭載可能で、電源ユニットの2台乗せに対応。これは、Antec独自の電源ユニット2台を同期させて運用できる「OC Link」を実現するためのものだ。
フルタワーケースということもあり、ドライブベイは非常に豊富で、上層に5インチ×3、3.5インチシャドウ×6、2.5インチシャドウ×2、下層に3.5インチシャドウ×6と圧倒的。また、ケース内の空間も非常に広く、水冷用大型ラジエータも余裕で搭載可能。また、裏面配線を考慮し、マザーボード裏側の空間が広めに確保されている点も嬉しい。ファンは、フロントに3、トップに2、リアに1、HDDトレイに2と、合計8個の120mmファンが搭載できる。8月後半に発売を予定しており、日本での販売価格は未定。
P100
静音性重視の「Performance One」シリーズの新モデルとなるのが「P100」だ。270度まで開く吸音材を装着した前面パネルなど、デザインは従来モデルをしっかり踏襲しつつ、コンパクトなサイズを実現。一見するとMicro ATX対応のタワーケースかと思うが、ATX対応のミドルタワーだ。ケースとしての仕様はオーソドックスで、ドライブベイは5インチ×3、3.5/2.5インチシャドウ×4と標準的。3.5インチシャドウベイは横に引き出せるため、ドライブの増設や交換も楽に行える。電源は下部に搭載し、すき間は狭いものの、裏面配線も考慮されている。ファンは、フロントに1個、トップに2個の140mmファン、リアに120mmファンを1個搭載可能。8月後半の発売を予定している。
ISK600
ゲーミングPC用途にも対応するMini-ITXケース「ISK600」。比較的コンパクトサイズながら、ATX電源や2スロット占有の大型ビデオカードなどを搭載可能。また、リアには120mmファンが搭載でき、120mmサイズの水冷ユニットの搭載も考慮されている。ドライブベイは3.5インチシャドウ×1、2.5インチシャドウ×2とスリム光学ドライブベイを用意。素材は、カバーがアルミ、シャシーはスチールを採用している。こちらも8月後半の発売を予定している。
KUHLER H2O
オールインワン水冷キットの新モデル「KUHLER H2O」シリーズを3モデル展示。120mmサイズのラジエータを搭載する標準モデル「KUHLER H2O 750」、厚さの増した120mmサイズラジエータを搭載する高性能モデル「KUHLER H2O 950」、240mmサイズの大型ラジエータと120mmファンを2個搭載するハイエンドモデル「KUHLER H2O 1250」が用意される。
特徴は、従来はCPU側の水冷ヘッドに搭載されていたポンプがファン側に取り付けられている点と、ファンからの空気の流れを整え、直線的に風がラジエータに当たるように、整流板が取り付けられている点などだ。特に、ポンプがファン側に搭載されるようになったことで、リザーバータンクからクーラントを効率良く送り出せるようになり、冷却効率が高まっているそうだ。特に、ハイエンドモデルの1250では、ポンプが2個搭載され、より冷却効率が高まっているという。この、ファン側にポンプを搭載する構造は、現在特許申請中だそうだ。また、水冷ヘッドには温度センサーとLEDが内蔵され、温度によって上部のAntecロゴ部分の発色が変わるギミックも搭載。950および1250の2モデルは、付属のソフトを利用して発色の変わるタイミングの温度を自由に変更可能となっている。
発売は7月中旬頃を予定しており、北米での販売価格は750が69ドル、950が99ドル、1250が109ドル。