会場となるMesse Berlinの南側入り口。設営中のため本日時点ではまだ立ち入りができない。ドラム式洗濯機のオブジェのスポンサーが、2011年の独SIEMENSから、Samsung Electronicsへと変わっている |
欧州最大の家電系展示会「IFA 2012」が、8月31日(現地時間)から開幕する。会場はドイツのベルリンにある見本市会場のMesse Berlin。バイヤーや一般来場者が訪れる展示会会期に先だって、メディア向けのイベント、カンファレンスは8月29日(現地時間)からスタートする。
IFA 2012は、コンシューマ家電の展示会としては欧州最大規模で、主催者発表によると2011年の総来場者数は239,519人。54カ国から1441社の出展があった。2012年も約238,000人の来場者を見込んでいる。米国で年初に開催されるInternational CESと並ぶ世界的な家電系の展示会といえる。
メーカー各社による出展内容は、いわゆる白物家電にあたる冷蔵庫や洗濯機、掃除機などをはじめとした家電製品から多岐に渡るが、家電製品のデジタル化とともに、PCはもちろん、タブレット、スマートフォンなどデジタル機器そのものもコンシューマ市場への急速な浸透を背景にして年々比重が高まる傾向にある。これもまたInternational CESと同様の構図と言えるだろう。
メディア向けのイベントは8月29日からスタートする。29日にはドイツ家電大手のSIEMENS(ジーメンス)、BOSCH(ボッシュ)などを皮切りに、午後にはPanasonic、Sonyなどがカンファレンスを開催する。いずれも欧州市場、そして世界市場に向けたデジタルTV、PC、タブレットなどの新製品が発表される見通しだ。
また、2011年にIFAで「GALAXY Note」を発表した韓国サムソン電子(Samsung Electronics)は、29日夜に「Samsung Mobile UNPACKED」イベントを開催する。2011年はSamsungグループ全体のカンファレンスのなかでUNPACKEDを行なって、GALAXY Noteをはじめとした製品を発表していたが、2012年はMobile事業部が同イベントを別会場で開催するという力の入れようだ。何らかの大きな新製品発表が行なわれるのは確実だろう。Samsungグループ全体のメディア向けカンファレンスは、30日にも別途行なわれる予定。ほかにも東芝、Lenovo、Dell、Acer、Intel、韓国LGなどのデジタル家電大手、PCメーカーが相次いでカンファレンスを予定している。
Microsoftは直接IFAに出展しないが、Windows 8とWindows RTの発売を控えてパートナー各社から搭載PCやタブレットなどが数多く展示されるのは間違いのないところ。Appleもまた出展者ではないが、iZoneと呼ばれる展示エリアは、事実上iOSとMac関連の周辺機器やアクセサリに特化した企画展示エリアとなっている。カンファレンス以外の展示会場にも見所は数多い。
PC WatchではこうしたPC、タブレット、スマートフォンをはじめとした各種新製品や関連周辺機器、そして市場動向などをメディア向けカンファレンス、ブース展示を通じて現地よりレポートする。
(2012年 8月 29日)
[Reported by 矢作 晃]