イベントレポート

未来の学びが一同に! 教育ITソリューションEXPOレポート

~日本HPが国内未発表の新コンセプトPC「Sprout by HP」を出展

第7回教育ITソリューションEXPOは、東京ビッグサイト東1/2ホールとTFT会場の2カ所で開催された

 2016年5月18日~20日、東京ビッグサイトと東京ファッションタウンビル(TFTホール)の2つの会場を使って「第7回教育ITソリューションEXPO」(略称EDIX)が開催された。EDIXは、学校/教育関係者を対象とした教育分野日本最大の専門展示会である。近年は、STEM教育などと呼ばれる、科学や技術、工学、数学を重視した教育に注目が集まっており、今回から新たに「学びNEXT」と呼ばれるみらいの学びゾーンが設けられた。学びNEXTには、日本HPやアスク、リンクスインターナショナルといった、本誌読者お馴染みの企業が多数出展していた。筆者が特に面白いと思ったものを中心に紹介していきたい。

今回から新たにTFT会場にみらいの学びゾーン「学びNEXT」が設けられた

3Dカメラとプロジェクタを内蔵した一体型PC「Sprout by HP」

 日本HPのブースでは、日本未発表の新コンセプトPC「Sprout by HP」が展示されていた。Sprout by HPは、いわゆる液晶一体型PCだが、上部に3Dカメラ(Intel RealSense)とプロジェクタが搭載されているほか、大きなタッチ機能付きマットが付属していることが特徴だ。現実とデジタルを繋ぎ合わせるイマーシブ・コンピューティングというコンセプトに基づいた製品であり、プロジェクタでマットに映像を映し出し、それをタッチして操作したり、オプションのターンテーブルを接続することで、本格的な3Dスキャナとしても利用できるようになっている。

 例えば、マットに鍵盤の絵を映し出して、それをタッチして演奏することや、マットの上に表示されたパーツを指で動かして絵を描くといったことが可能だ。3Dスキャン機能も、物体の置き方を変えて何度かスキャンすることができるようになっており、この種の3Dスキャナとしてはかなり精度の高いスキャンが可能であった。

 Sproutとは、“新芽”を意味する言葉だが、その名の通り、デジタルとリアルを自由に行き来できる本製品は、小学校などの教育現場において大きな力を発揮できそうだ。Sprout by HPは、海外では個人向けモデルが発表済みだが、日本では法人向けとしての展開を検討中だという。価格や発売時期は現時点では未定だが、投入されるとしても来年(2017年)の可能性が高く、価格は25万円から30万円程度になりそうとのことだ。

 そのほか、6月発売予定の一体型ワークステーションの新製品「HP Z1 G3 Workstation」や、9月に発売予定のWindows 10 Mobile搭載ファブレット「HP Elite x3」の展示も行なわれていた。

日本HPのブースでは、日本未発表の新コンセプトPC「Sprout by HP」が展示されていた
Sprout by HPは、上部に3Dカメラ(Intel RealSense)とプロジェクタを搭載した液晶一体型PCであり、大きなタッチ機能付きマットが付属している。マットに鍵盤のグラフィックスをプロジェクタで映し出し、その上をタッチすることで演奏するといった使い方が可能になる
【動画】タッチ機能付きマットを鍵盤として使っているところ。最大20点の同時タッチに対応する
プロジェクタとタッチ機能付きマットの組み合わせにより、直感的な操作が実現できる
オプションとして3Dスキャン用ターンテーブルが用意されている
3Dスキャンを行なうには、まずターンテーブルをUSBポートに接続し、プロジェクタで指示される位置にセットして、キャリブレーションを行なう
キャリブレーションが完了したら、スキャンしたい物体をターンテーブルの上に置き、3Dスキャンを開始する
3Dスキャンの様子。ターンテーブルは60度ずつ回転するようになっており、6回に分けてスキャンを行なう
1周しただけでは、影となる下側の部分の形状を取得できないので、物体の置き方を変えて、2サイクル目のスキャンを開始する。スキャンデータは自動的に結合される
通常は向きをかえて3回程度スキャンすれば、ほぼ完全な形状が取得できる。画面にはスキャンされたデータが表示されている
Sprout by HPの上部には3Dカメラとプロジェクタユニットが内蔵されている。手前で光っているのがプロジェクタで、奥に3つ並んでいるのが3Dカメラ(Intel RealSense)である
タッチ機能付きマットは本体下部に接続するようになっており、取り外しも可能だ
3Dスキャン機能では、色情報も同時に取り込むことが可能だ。マウスを3Dスキャンした例
ワークステーションZシリーズも展示されていた。液晶一体型の「HP Z1 G3 Workstation」は、6月中旬発売予定である
HP Z1 G3 Workstationは、23.6型4K液晶を搭載。従来の27型液晶搭載Z1シリーズに比べて、47%のサイズダウンを実現
モバイルワークステーション「HP ZBook Studio G3 Mobile Workstation」も展示されていた
Windows 10 Mobileを搭載した6型液晶搭載ファブレット「HP Elite x3」。今秋発売予定である
HP Elite x3はSoCとしてSnapdragon 820を搭載しており、ドッキングステーションに装着することでContinuumを利用できる

家庭にも気軽におけるサイズのパーソナル3Dプリンタ「ダヴィンチ Mini w」

 パーソナル3Dプリンタ市場で急成長を遂げているXYZプリンティングジャパンのブースでは、日本では未発表の新モデル「ダヴィンチ Mini w」が出展されていた。ダヴィンチ Mini wの本体サイズは、400×336×362mm(幅×奥行き×高さ)で、ダヴィンチ Jr.(420×430×380mm)よりもさらに一回りコンパクトになっているが、最大造形サイズはダヴィンチ Jr.と同じ150×150×150mm(同)を実現している。ヒートベッドは搭載しておらず、利用できるフィラメントはPLAのみとなる。価格や発売時期は未定だが、おそらく夏頃になりそうで、価格についても期待したい。

 そのほか、5月に発表された新製品「ダヴィンチ Jr.1.0 3in1」や、4月に発表された二足歩行エデュテインメントロボット「Bolide」、光造形方式の「ノーベル 1.0」など、さまざまな製品が展示されていた。

パーソナル3Dプリンタ市場で世界シェアNo.1を誇るXYZプリンティングジャパンのブース
日本未発表の新モデル「ダヴィンチ Mini w」が出展されていた。ダヴィンチ Jr.よりもさらにコンパクトだが、最大造形サイズは150×150×150mm(同)で、ダヴィンチ Jr.と同じだ
こちらは、5月16日に発表された新製品「ダヴィンチ Jr.1.0 3in1」。3Dスキャナを内蔵するほか、オプションのレーザーモジュールを利用することで、紙や革などへのレーザー刻印が可能になる
ダヴィンチ Jr.1.0 3in1の3Dスキャン機能を利用して、人形をスキャンし、そのデータを使って3Dプリントした例(左が元の人形、右がスキャンしてプリントしたもの)
ダヴィンチ Jr.1.0 3in1のレーザー刻印機能を利用して、コルクにイラストを刻印した例
フルカラータッチ液晶を備えた「ダヴィンチ 1.1 Plus」。カメラも内蔵しており、タブレットやスマートフォンから印刷状況を確認できる
ダヴィンチ 1.1 Plusは大型カラー液晶を搭載しているので、状況も分かりやすい
XYZプリンティングが開発中の3D CADアプリ「XYZmaker」。現在はβ版で、無料ダウンロードが可能。初心者にも分かりやすい
プロフェッショナル向け3Dプリンター。左が「ダヴィンチ 1.0 Pro 3in1」で、右が光造形方式の「ノーベル 1.0」
ダヴィンチ 1.0 Pro 3in1での作例。後ろはオプションのレーザーモジュールを利用して刻印を行なったもの。出力精度も、ダヴィンチシリーズよりも高い
光造形方式の「ノーベル 1.0」。FDM方式に比べて、より精度の高い造形が可能だ
ノーベル 1.0での作例。最大造形サイズは128×128×200mm(同)とやや小さいが、最小0.025mmピッチでの積層が可能
無線LANに対応した「ダヴィンチ Jr.1.0w」。PCから無線LAN経由での印刷が可能
東北学院大学の熊谷研究室や広尾学園のICTルームなど、XYZプリンティングの3Dプリンタを導入している学校の事例が紹介されていた
新製品である二足歩行エデュテインメントロボット「Bolide」も展示されていた
時々Bolideと多脚ロボットのデモを行なっていた

デンソーが産業用アームロボット「COBOTTA」をデモ

デンソーブースで展示されていた産業用アームロボット「COBOTTA」

 デンソーは、産業用アームロボット「COBOTTA」をデモしていた。COBOTTAは、産業用アームロボットとしては小型軽量であり、学習用としての意味合いも強い。軸数はアーム部が6で、ハンド部が1であり、最大可搬質量は500g、最大速度は250mm/sと抑えられているため、安全柵を設置せずに利用できる。ブースでは、写真を撮影して似顔絵を描くデモなどを行なっており、注目を集めていた。価格は未定で、発売は来年を予定しているとのことだ。

【動画】COBOTTAの動作の様子
COBOTTAは、タブレットやペンダントを利用して動かすことができる
2台のCOBOTTAを利用して、カメラで撮影した来場者の似顔絵を描くデモを行なっていた。左のCOBOTTAにはカメラが搭載されており、右のCOBOTTAの指先はボールペンが付いている
顔を検出して上半身を撮影し、その画像から顔の輪郭を抽出して、ボールペンで似顔絵を描画する仕組みだ
筆者の顔の輪郭が抽出された
【動画】似顔絵を描いている様子
完成した筆者の似顔絵。特徴がうまく抽出されている

IchigoJamを使って、BASICでロボットを制御できる子ども向けプログラミング教材「ソビーゴ」

 2020年から小中学校でのプログラミング教育が必修化されることが決定しており、学びNEXTでは、さまざまな子ども向けプログラミング教材が出展されていたが、その中でも特に興味を惹かれたのが、日本発のこどもPC「IchigoJam」を活用したプログラミング教材「ソビーゴ」である。

 ソビーゴは、ワイズインテグレーションとナチュラルスタイルの共同開発によるもので、5歳以上をターゲットにした「ソビーゴBP1」と、8歳以上をターゲットにした「ソビーゴRP1」の2種類がある。

 ソビーゴBP1は、リアルなブロックとタブレットを組み合わせた教材であり、まず、リアルなブロック(カワダのダイヤブロックを採用)を組み合わせてプログラムを作成し、それと同じようにタブレットの画面でブロックを並べることで、画面の中のキャラクターがそのプログラム通りに動くというものだ。ソビーゴBP1の販売価格は9,800円(税別)の予定であり(タブレットは付属しない)、低価格なことも魅力だ。

 ソビーゴRP1は、IchigoJamとIchigoJam用モーターボード「MapleSyrup」、タミヤのツインモーターギヤボックス、PS/2キーボードなどを組み合わせた教材であり、こちらも価格は14,800円(税別)と、この種の教材としてはかなり安い(液晶ディスプレイは含まれない)。IchigoJamは、BASICでプログラミングが可能であり、LEDを点灯させるLチカから始まって、段階的にロボットの制御を学習できるように教材が作られている。

 どちらも発売は7月20日を予定しており、販売直前にはデモンストレーション教室が開催されるとのことだ。低価格なこどもPC「IchigoJam」をうまく活用したプログラミング教材であり、教本の完成度も高かった。

子ども向けプログラミング教材「ソビーゴ」を展示していたワイズインテグレーション/ナチュラルスタイルブース
5歳からが対象の「ソビーゴBP1」で利用するブロック。ブロック1つ1つが命令に対応している
ソビーゴBP1では、まず、リアルなブロックを使ってプログラムの組み立てを行ない、次にタブレットの画面で同じようにブロックを並べると、キャラクターがその通りに動く
ソビーゴBP1の教本。それぞれのブロックの役割が書かれている
ソビーゴBP1では、リアルなブロックと、仮想ブロックを使ったビジュアルプログラミングを行なえる
こちらは、8歳からが対象となる「ソビーゴRP1」。IchigoJamとMapleSyrup、ツインモーターギヤボックス、PS/2キーボード、教本などがセットになっている(液晶ディスプレイは付属しない)
ソビーゴRP1では、BASICが動くこどもPC「IchigoJam」とIchigoJam専用こどもモーターボード「MapleSyrup」を利用している。2段の基板のうち、上がMapleSyrupで、下がIchigoJamである
ソビーゴRP1では、昔懐かしいBASICによりロボットの制御が可能である
ソビーゴRP1の教本。まずはIchigoJamの使い方が解説されている
ソビーゴを前後左右に動かすプログラムの解説。OUT命令を使って、モーターの制御を行なう
【動画】ソビーゴRP1で製作したロボットの動作の様子

「littleBits」や「レゴWeDo」の新製品も登場

 また、コルグのブースでは、同社が販売代理店となっている電子工作キット「littleBits」のデモを行なっていた。littleBits自体は、既に発売が開始されているが、NASAとのコラボで誕生した「SPACE KIT」、ワイヤレスモジュールが付属する「GIZMOS & GADGETS KIT」やArudinoモジュールが含まれる「ARDUINO CODING KIT」などの新製品が展示されていた。

コルグブースでは、同社が販売代理店となっている「littleBits」をデモしていた
littleBitsは、モジュール同士をマグネットで繋げるだけで電子工作を楽しめることが魅力だ
NASAとのコラボによって誕生した「SPACE KIT」。12個のモジュールから構成されている
SPACE KITを使った作例。宇宙科学を楽しく学べる
ワイヤレスモジュールが付属する「GIZMOS & GADGETS KIT」。無線でのコントロールが可能だ
新製品の「ARDUINO CODING KIT」。Arduinoモジュール(右の袋の中)と7つのモジュールを使い、ブレッドボードなしでプロトタイピングを実現できる

 レゴエデュケーションのブースでは、子ども向けロボットプログラミング教材としては定番とも言える「レゴマインドストームEV3」や、低学年向けの「レゴ WeDo 2.0」を展示していた。レゴ WeDo 2.0は、2016年4月に登場したばかりの新製品であり、前バージョンに比べて、パーツ数が増え、センサーも追加されているため、より自由度の高い作品作りが楽しめるようになっている。

2016年4月に登場したプログラミング教材「レゴ WeDo 2.0」。ブロックを並べてビジュアルプログラミングが可能で、小学校低学年から利用できる。前バージョンに比べてパーツ数が増え、センサーも追加された
レゴ WeDo 2.0基本セットに含まれるパーツ
タブレットからWeDo 2.0で作成したロボットへは無線でプログラムの転送や制御が可能
こちらは高学年向けの「レゴマインドストームEV3」。より高度なプログラミングが可能だ

AgICとのコラボで誕生したマーカーで回路を描けるサーキットツール

 また、山崎教育システムは、東大発のベンチャー「AgIC」との協業による、導電性サーキットマーカーを使ったサーキットツールを展示していた。導電性サーキットマーカーには、銀ナノ粒子インクが入っており、描いた線がそのまま導線となる。LEDやトランジスタなどのパーツは、マグネットで簡単にボードに固定できるようになっており、紙に導電性サーキットマーカーで回路を書いて、その上にパーツを載せていくだけで回路実験ができる。直列回路や並列回路の学習はもちろん、複数組み合わせることで、より大規模な回路を組むことも可能だ。AgICのうまい活用例として、こちらも感銘を受けた。山崎教育システムは、ほかにもロボット教材「プロロボUSBプラス」や5つのセンサーを搭載した「プロックNEO」、Shade 3Dをベースにした3Dモデラーソフト「創」なども展示していた。

山崎教育システムが展示していた「サーキットツール」。AgICが開発した導電性サーキットマーカーを使い、回路を自由に描けることが特徴だ
導電性サーキットマーカーには銀ナノ粒子インクが入っているため、描いた線に電気を流すことができ、回路実験ができる
サーキットツールのセット。LEDや抵抗、トランジスタなどのパーツはマグネットで簡単に固定できるようになっている
サーキットツールの説明。学校の授業で実際に使われており、それをベースにしたユニバーサル基板も9月に発売予定
ライントレーサーなどの実習が行なえるロボット教材「プロロボUSBプラス」
プロロボUSBプラスは、組み立てキットとなっており、ギヤトレインも自分で組み立てる
プロロボは、専用ソフトの「プロロボエディタ」を使って、フローチャート形式でのプログラミングが可能
5つのセンサーを内蔵した「プロックNEO」
Shade 3Dをベースにした3Dモデラーソフト「創」
3Dプリンタ「robox」との組み合わせも訴求していた

ほかにも小中学生を対象としたプログラミング教材が多数展示

ダイセン電子工業ブースで展示されていた中学校技術分野用ロボットプログラミングキット「α-Xplorer」

 こうしたプログラミング教材では老舗のダイセン電子工業は、中学校技術分野用ロボットプログラミングキットを展示していた。子ども向けロボット教室を展開するヒューマンアカデミーは、小学生向けの「ベーシック/ミドル/アドバンスコース」で製作するロボットと、中学生向けの「ロボティクスプロフェッサーコース」で製作するロボットをずらりと並べていた。

 そのほか、中国のMakeBlockも、Scratch 2.0でプログラミングが可能な初心者用教育ロボット「mBot」やデルタ方式の3Dプリンタを展示し、ソニーグローバルエデュケーションも開発中の教育キット「KOOV」を出展していた。

 また、アシアルは、クラウドベースの開発プラットフォーム「Monaca」のデモや体験授業を行なっていた。

C-Styleと呼ばれるプログラミング環境が用意されており、キーボードを使わずにマウス操作だけでプログラミングが可能。C言語と1対1に対応しており、C言語も自然に理解できる
こちらはロボカップジュニア向けのロボットとボール
【動画】京都市立全中学校に採用されているロボットプログラミングキット「TJ3B」の動作の様子
ヒューマンアカデミーのブースでは、同社が展開するロボット教室に関する展示を行なっていた
こちらは小学生向けの「ベーシック/ミドル/アドバンスコース」で製作するロボット。レゴに似たブロックを利用している
こちらは主に中学生向けの「ロボティクスプロフェッサーコース」の教材。Arduino互換ボードとfuroが開発したシールドを採用している
ロボティクスプロフェッサーコースでは、超音波センサーやジャイロセンサーなどを利用した、高度なロボットを製作する
【動画】ロボティクスプロフェッサーコースで製作した倒立振子。倒れないように、自動的にバランスをとっている
中国のMakeBlockは、さまざまな教育用ロボットを展示していた
8歳以上を対象とした初心者用教育ロボット「mBot」。Scratch 2.0を使ってビジュアルプログラミングが可能
【動画】倒立振子ロボットの動作の様子
デルタ方式の3Dプリンタも展示されていた
ソニーグローバルエデュケーションが開発中の教育キット「KOOV」
KOOVは、アーテックのブロックを採用している
【動画】KOOVの動作例。コントロールボードはArduinoベースだという
アシアルブースでは、クラウドベースの開発プラットフォーム「Monaca」のデモを行なっていた
Monacaでは、同じソースで、iOS向けとAndroid向けのアプリをビルドすることができる
また、スマートフォンの実機を用いたデバッグも簡単に行なえる

5万円台で購入できるレーザー加工機や乾電池型IoT、HTC VIVEのデモも

 また、smartDIYsは、5万円台で購入できるレーザー加工機キット「FABOOL Laser Mini」や、CO2レーザーを採用した大型レーザー加工機キット「Smart Laser CO2」を出展。リンクスインターナショナルは、乾電池型IoTの「MaBeee」のデモを行なっていた。また、アスクは、HTCのVR HMD「HTC VIVE」の体験デモを行なっており、ポジショントラッキングを含めた本格的なVRを体験できるということで人気を集めていた。現時点では、教育用として作られたVRコンテンツはほとんどないのだが、今後は、学校教育などでもVRをうまく活用する事例が出てきそうだ。

smartDIYsブースでは、5万円台で購入できるレーザー加工機キット「FABOOL Laser Mini」を展示していた
FABOOL Laser Miniは、組み立てキットであり、自分で組み立てる必要がある
FABOOL Laser Miniの作例。刻印だけでなく、厚さ2mmまでの木材なら切断も可能
革製品への刻印例
CO2レーザーを採用した、より大型でハイパワーの「Smart Laser CO2」
Smart Laser CO2の加工エリアは600×440mmと大きく、厚さ10mmまでの木材などの切断が可能だ
リンクスインターナショナルのブースでは、乾電池型IoT「MaBeee」のデモが行なわれていた
MaBeeeは、単3乾電池と同じ形状であり、中に単4乾電池を入れて利用する
【動画】MaBeeeを使えば、プラレールなどの単3乾電池で動作するオモチャをスマートフォンなどで制御できるようになる
アスクのブースでは、VR HMD「HTC VIVE」の体験デモを行なっていた
まず海中を探検してクジラに会える「theBlu」を体験できた
手に持つコントローラには、モーショントラッキングのために24個のセンサーが搭載されている
次は、3D空間の中で自由に絵をかける「Tilt Brush」を体験できた

(石井 英男)