イベントレポート
Cooler Master、フルカスタマイズが可能なモジュラー型PCケース
~立体成型ベイバーチャンバー採用CPUクーラーなども
(2015/6/8 06:00)
MasterCase 5
今回発表されたCooler Masterの新製品は、ユーザーに自由な発想でオリジナルPCを作ってもらいたいという考えの元、“MasterConcept”という新たなコンセプトを掲げ、そのコンセプトに沿って開発されている。その、MasterConceptを元に開発されたPCケースが、今回発表された「MasterCase」シリーズのミドルタワーモデル「MasterCase 5」だ。
MasterCase 5の最大の特徴はカスタマイズ性の高さだ。フロントパネル、サイドパネル、トップカバー、内部ドライブベイなど、豊富なオプションパーツを用意し、フルカスタマイズが可能となっている。例えば、側面パネルでは、一般的な1枚板のものや、吸音材を装着して静音性を高めたもの、ガラス仕様のものなどが用意される。また、内部3.5インチドライブベイは、設置位置を自由に変更できるのはもちろん、ドライブベイの固定穴に工夫が施され、ドライブベイ以外のさまざまなパーツの装着にも対応できるようになっている。
カスタマイズ性を高めるだけではなく、細かな部分の使い勝手にもこだわりが見える。例えばサイドパネルは、ネジを外した状態で手を離しても倒れずに本体にとどまる工夫が盛り込まれている。こういった点は、スペックからは見えにくいが、ユーザーにとって嬉しい特徴と言える。
PCケースとしての仕様は比較的シンプルで、E-ATX対応のミドルタワーとなっており、電源ユニット装着部とマザーボード装着部が仕切られたデュアルチャンバー構造を採用している。電源などのケーブルは裏面配線が基本となるが、裏面側はクリアランスが確保されており、太いケーブルの配線も問題なさそうだ。
この、MasterCase 5は基本モデルとなり、この他に「MasterCase Pro 5」や「MasterCase Maker 5」という上位モデルも用意される。ただ、基本となるシャシー構造は全て同じで、外装に異なるオプションパーツを組み合わせている点が違いとなる。そのため、オプションパーツの用意で、MasterCase 5も上位モデル同等にアップグレードが可能となっている。
MasterCase 5は、2015年8月頃の発売を予定しており、日本での販売価格は18,000円程度になるとのこと。また、MasterCase Pro 5はMasterCase 5より3,000円ほど高い、21,000円前後を予定しているという。なお、最上位のMasterCase Maker 5の発売時期や価格は未定だ。
MasterAir Maker
「MasterAir Maker」は、ベイバーチャンバーを立体成型した“3Dベイバーチャンバー”採用のCPUクーラーだ。従来のベイパーチャンバーは、2枚を貼り合わせたような構造となっていたため、接合部分で熱伝導率が低下していた、それに対しMasterAir Makerの3Dベイパーチャンバーは、立体成型のため接合部分がなく、従来よりも冷却性能が15%向上しているという。空冷ファンは140mmサイズで2基装着されるが、ファンは簡単に着脱可能となっており、作業性の自由度が高められている。LEDライトによるイルミネーションも搭載する。
ケースやCPUクーラー以外にも、MasterConceptを元に設計された製品がいくつか展示されていたので、それらは写真でまとめて紹介する。
MasterLiquid Maker
Cooler Masterの水冷システムは、近年は簡易型が中心だったが、“MasterConept”に沿ったフルカスタマイズ型水冷システムに再参入。ポンプ、リザーブタンク、ラジエータなどをフルセットで用意する。
MasterSounds
内部のユニットやイヤーパッドなどをカスタマイズできるヘッドフォン。バーチャル7.1チャンネル再生対応ユニットや、ノイズキャンセリング対応ユニットなど、ユニットを自由に交換できる点がユニーク。