イベントレポート
【詳報】Makerbot、家庭向けから大型まで3種類の3Dプリンタ新製品
~手軽なモデリングツールや有償データなども公開
(2014/1/7 18:10)
米Makerbotは6日(現地時間)、CESに合わせてプレスカンファレンスを開催し、3機種の新しい3Dプリンタを発表した。
出力部分の基本的な性能や使い勝手は共通で、出力サイズが主な違いとなる。共通の特徴は、USB以外にWi-Fi接続に対応する点、PLAフィラメント対応で、印刷中に切れると、自動中断し、ユーザーに通知してくれる点、カメラを内蔵し、出力の様子をPCやスマートフォンで確認したり、最終出力の写真をSNSなどにアップロードできる点など。また、上位2機種はUSBメモリなどからの出力とEthernet接続に対応し、設定変更や出力の残り時間などを表示できる3.5型液晶とダイヤルを備える。層解像度は最下位モデルが200μm、上位2モデルが100μm。
ハードウェアだけでなくアプリにも注力しており、同社が運営し、ユーザーが3Dデータを公開できるコミュニティ「Thingiverse」の閲覧やデータダウンロード、内蔵カメラによる工程確認、写真のSNSなどへのアップロード、Wi-Fiでのデータ転送などの機能を持ったアプリの、Windows/Mac OS/Linux版や、iOS/Android版を今春より提供していく。
また、3Dモデリングの技術を持たないユーザー向けに、テキストを入力し、配置を決定するだけで立体的な文字を造形でき、いくつかのパラメータを指定するだけでオリジナルのブレスレットが作成できる「PrintShop」アプリや、同社のデザイナーがデザインするオリジナルキャラクターの有償データも提供していく。
「Replicator Mini」は、家庭向けモデルで、PCと繋いで、後は本体に1つだけあるボタンを文字通りワンタッチするだけで手軽に出力できることをウリとする。出力サイズは100×100×125mm(幅×奥行き×高さ)。今春出荷で価格は1,375ドル。
プロシューマ向けの「Replicator」(すでにReplicator 2があるが新製品にはバージョン番号は付かない)は、出力サイズが199×25×150mm(同)で、Replicator 2より11%大きなサイズに対応できる。本日より発売し、出荷は2月、価格は2,899ドル。なお、Wi-Fiは後日対応。
「Replicator Z18」は従来より遙かに大きなサイズで出力可能なモデルで、人間が被れるヘルメットなども作成できる。もちろん、小さなものを多数同時に出力するのにも威力を発揮する。“Z18”は出力の高さが18インチ(457mm)を指している。大型のものを安定して作成するため、プリンタ自体が高温チャンバーの機能も持つ。出力サイズは305×305×457mm(同)。今春出荷で、価格は6,499ドル。