SanDisk、第4世代のSSD G4とP4を発表
SSD G4とP4 |
会期:6月1日~6月5日(現地時間)
会場:Taipei World Trade Center Nangang Exhibition Hall
Taipei World Trade Center Exhibition Hall 1/3
Taipei International Convention Center
米SanDiskは1日(台湾時間)、COMPUTEX会場にて同社第4世代のSSDとなる「G4」および「P4」を発表した。現在、OEM顧客にサンプル出荷を開始している。
G4はメインストリーム、P4はローエンド向けの製品。両製品共通の特徴として、前世代から容量およびアクセス速度が向上するとともに、フォームファクタの種類が増えた。メモリ素子は32nmプロセスにシュリンクされたMLC NANDフラッシュ。
G4はメインストリームノートPC向けの製品。サイズは2.5インチで、インターフェイスはSATA 3Gbps。容量はG3では60/120/240GBだったものが、64/128/256GBになった。アクセス速度は、読み込みが最大220MB/sec、書き込みが最大160GB/secと、G3の200MB/secおよび140MB/secから高速化されている。4KBランダムリードIOPSは最大2,500、4KBランダムライトIOPSは最大300。
ファイルアクセスのアルゴリズムには同社独自の「ExtremeFFS」を引き続き採用する。これは関連記事に詳しいが、データを書き換える際に、通常はブロックごとで消去→書き込みする必要があるところを、ページ単位で消去のマーキングだけを行ない、空いているブロックに書き込むことで、書き換えプロセスを高速化するとともに、メモリセルの長寿命化を両立させる技術。
具体的な製品寿命として同社では、平均故障間隔が200万時間、容量256GBモデルの書き込みが160TBWとしている。TBWというのは1TBの書き込みを行なうことを意味し、160TBWでは、一般的な用途で10年以上の寿命に相当するという。
このほか、動作時の消費電力は0.4W、アイドル時は0.3W、動作温度は0℃~70℃。Windows 7のTRIMに対応する。
本体サイズは69.85×100.5×9.5mm(幅×奥行き×高さ)だが、高さ7mmのモデルもある。重量は65g。
SSD G4 | ExtremeFFSの概要。ブロック単位でなくページ単位での書き換えを行なうことができる | G4の特徴 |
P4は、ネットブックなどローエンド向けの製品。これまでこのシリーズはpSSDという製品名だった。Gシリーズが米国などでは小売りもされるのに対し、PシリーズはPC OEM専用。また、Micro SATAやMini PCI Expressなどに取り付けるような小型のモジュールとなる。
インターフェイスはSATA 3Gbps。容量は8/16/32/64/128GBと、32nmへシュリンクしたことで、製品フォームファクタはそのままに、最大容量が64GBから倍増している。
大きな特徴はnCacheと呼ばれる500MB超の大容量キャッシュを搭載する点。高速な不揮発性SLCメモリを採用し、アクセス速度を高速化。また、DRAMではないので、不意の電源断などが生じてもデータが失われないメリットを併せ持つ。
アクセス速度は、読み込みが最大160MB/sec、書き込みが最大100MB/sec。4KBランダムリードIOPSは最大2,300、4KBランダムライトIOPSは最大800。平均故障間隔は200万時間、書き込み寿命は128GBモデルが36.5TBW。
動作時の消費電力は1W、アイドル時は0.3W、動作温度は0℃~70℃。Windows 7のTRIMに対応する。
また、インターフェイスがPATA(UDMA6)のモデルも用意される。アクセス速度は、読み込みが最大85MB/sec、書き込みが70MB/sec。4KBランダムリードIOPSは最大100、4KBランダムライトIOPSは最大600。
SSD P4小型ノート向けで、OEMに合わせてさまざまなフォームファクタで提供する | |
SLCのキャッシュを搭載することで高速化 | P4の特徴 |
このほか、同社はMicrosoftおよびInsydeとともに開発した、Windows 7を15秒で起動させる高速化技術についてもデモを行なった。具体的な仕組みについてはSanDiskから説明を受けることができなかったが、Insydeが開発したBIOSを用いることで、高速化を実現しているという。
【動画】3社によるWindows高速起動のデモ |
(2010年 6月 1日)
[Reported by 若杉 紀彦]