2009 International CESレポート【SanDisk編】 容量240GB、読み込み速度200MB/secで500ドルを切るSSDなど
1月7日(現地時間) 開催 会場:Las Vegas Convention Center 米SanDiskは、CES会場にて同社第3世代のSSDを初めとする、各種フラッシュメモリ製品を発表した。ここでは、発表会およびインタビューで得られた情報を元に紹介する。 「G3」はその名が示す通り、同社第3世代(Gen 3)となるハイエンド向けSSD。同社会長兼CEOのEli Harari氏の言葉を借りるなら、「モバイルPCにとって、航空業界にボーイング707が登場したのと同じくらいのインパクトがある製品」だという。 特徴の1つは、容量が増えたことで、60GBと120GBに加え240GBをラインナップ。1.8インチ(C18-G3)と2.5インチ(C25-G3)の両方が用意され、インターフェイスはSATA 3Gbps。米国ではオンラインでの直販を行ない、価格は順に149ドル、249ドル、499ドルと、一般ユーザーも十分購入可能な価格帯に抑えた。
メモリチップは43nmプロセスのMLCを採用。新コントローラにより、シーケンシャルリードの速度は200MB/sec。また、先だって発表した独自のファイル管理システム「ExtremeFFS」により、MLCでありながら、シーケンシャルライトも140MB/secと高速化を実現した。 同社が提唱しているSSDの速度の指標である「vRPM」は40,000vRPMとなり、単純比較で7,200RPMのHDDよりも5倍以上高速となる。同じく同社が提唱するSSDの寿命の指標である「LDE」は、240GBのモデルで160TBW(Tera Bytes Written)で、一般的ユーザーの使い方であれば100年分以上の寿命に相当するという。 また、既報の通り、ネットブックなどULCPC向けのSSDである「pSSD」の第2世代のモデルも発表している。G3と同じ43nmのMLCを採用。具体的数値は公開していないが、第1世代よりも大きく性能を向上させているという。 容量も第1世代より増え、8/16/32/64GBのモデルをラインナップ。インターフェイスはPATA(pSSD-P2)とSATA(pSSD-S2)の両方がある。pSSDは市販は行なわず、PC OEMメーカーにのみ提供する。ちなみに、第1世代のpSSDはHPの「HP Mini 1000」に採用されている。
USBメモリの新製品として「Ultra Backup USB Drive」を発表。その名の通り、バックアップを主用途としている。同社によると、USBメモリを手軽なバックアップメディアとして使うという用途が増えており、それに応えるものとして製品化したという。 本体にある「Backup」ボタンを押すと、独自のバックアップソフトが起動し、指定したフォルダのバックアップが簡単にできる。バックアップソフトの起動時はパスワード入力が必要で、本製品にバックアップされるデータもAESで暗号化される。 最大容量は64GBなので、HDD全体をバックアップするには心許ないが、必要なデータのバックアップだけであれば、ほとんどのユーザーにとって十分な容量だとしている。なお、蛇足ではあるが、製品自体が取り外し可能で小さいため、物理的に本体ごと紛失しないよう、その管理に一定の注意を払う必要はある。 このほかにも、microSDカードに1,000曲の最新ヒット曲が入って、価格がたったの99.99ドルという携帯音楽プレーヤー「slotRadio」、容量16GBのmicroSDHC、最大容量2TBまでサポートする次世代SDの「SDXC」規格、同じく2TBまでサポートするメモリースティックの新規格なども発表している。
□CESのホームページ(英文) (2009年1月13日) [Reported by wakasugi@impress.co.jp]
【PC Watchホームページ】
|