イベントレポート

Kingston、エンスージアスト向けNVMe PCIe M.2 SSD「KC1000」を展示

~Hyper Xブランドのゲーミングキーボードやマウスの新製品も

Kingston初のNVMe対応M.2 SSD「KC1000」

 Kingstonは、COMPUTEX TAIPEI 2017開幕に合わせて、エンスージアスト向けM.2 SSD新モデル「KC1000」を発表し、会場近くのホテルで展示した。

KC1000

 KC1000は、NVMe/PCI Express 3.0 x4対応のM.2 SSD新モデルで、ハイエンドゲーマーやエンスージアスト、4K動画の編集作業などをターゲットとするハイエンドモデル。Kingston製SSDとして初のNVMe対応M.2 SSDとなる。

 コントローラは、Phision製「PS5007-E7」を採用し、NANDフラッシュメモリはMLC。アクセス速度は、シーケンシャルリードが2,700MB/s以上、シーケンシャルリードが1,600MB/s以上、4Kランダムリードは29万IOPS以上、4Kランダムライトは19万IOPS以上となる。また、耐久性にも優れており、総書き換え容量は最大容量の960GBモデルで1,000TBWに達している。主な仕様は下にまとめたとおり。容量は、240GB、480GB、960GBをラインナップ。PCI Express変換カード装着モデルも用意される。日本では、2017年6月中旬から下旬の発売を予定している。

容量240GB480GB960GB
コントローラPhison PS5007-E7
NANDフラッシュメモリMLC
シーケンシャルリード2,700MB/s
シーケンシャルライト900MB/s1600MB/s
4Kランダムリード225,000IOPS290,000IOPS
4Kランダムライト190,000IOPS
総書き換え容量300TBW550TBW1,000TBW
平均故障間隔(MTBF)2,000,000時間
保証期間5年
PCI Express 3.0 x4対応の変換カード装着モデルも用意される
ベンチマークテストでは、シーケンシャルリード2,800MB/s超、シーケンシャルライト1,600MB/s超を記録していた

 また、データセンター向けSSD新モデルも展示された。そちらは、ハーフハイト・ハーフレングスのPCI Express型SSD「DCP1000 PCIe AIC SSD」と、2.5インチ型のU.2 SSD「DCU1000 PCIe U.2 SSD」の2製品。DCP1000 PCIe AIC SSDは、NVMe PCI Express 3.0 x8対応で、容量は800GB、1.6TB、3.2TB。アクセス速度はシーケンシャルリードが6,800MB/s以上、シーケンシャルライトが6,000MB/s以上となる。

 総書き換え容量は、800GBモデルが748TBW、1.6TBモデルが1,500TBW、3.2TBモデルが2,788TBWと、非常に優れた耐久性も備える。DCU1000 PCIe U.2 SSDは、NVMe PCI Express 3.0 x4のデュアルインターフェースで、容量は最大4TB、アクセス速度はシーケンシャルリードが3,600MB/s、4Kランダムリードが850,000IOPSとなる。

PCI Expressカード型のデータセンター向けSSD「DCP1000 PCIe AIC SSD」
U.2対応2.5インチSSD「DCU1000 PCIe U.2 SSD」

Hyper XはFPSにフォーカスしたゲーミングブランドとして積極的に展開

 Kingstonは、2007年にHyper Xブランドのメモリモジュールを投入して以降、SSDや大容量USBメモリなど、Hyper Xブランドで様々な製品を投入。また、2014年にHyper Xブランドでゲーミングデバイスに本格参入し、ヘッドセットやマウスパッド、ゲーミングキーボードを投入してきた。そして、今後はHyper Xブランドを、本格的なゲーミングブランドとして確立していくとのこと。

 特にFPSゲームにフォーカスし、従来よりもゲーミングデバイスを手広く展開していくのはもちろん、サポート体制の充実、eスポーツチームの支援、各種ゲーミングイベントへの参画など、より積極的にゲーミング市場へと打って出る計画だという。その一環として今回発表されたのが、FPS向けのゲーミングマウス「PulseFire FPS」と、ゲーミングキーボードの「Alloy FPS Pro」と「Alloy Elite RGB」だ。

 PulseFire FPSは、非常に優れた応答速度やトラッキング性能に定評のある、Pixart製「PMW3310」光学センサーを採用。分解能は上部ボタンをクリックすることで、400~3,200dpiの範囲で4段階に変更できる。また、6個のスイッチは全てオムロン製を採用。重量は約95gで、人間工学に基づいた最適な形状を実現しているという。さらに、スムーズに操作できるよう、底面に大型ソールを装着しており、接地面を問わず、なめらかな動きが可能になっている。

FPS向けゲーミングマウス「PulseFire FPS」
ゲーマーの意見を取り入れ、人間工学に基づいた扱いやすい形を追求。クリックボタンやホイールなどのスイッチは全てオムロン製
左側面にも2個ボタンを用意
Pixart製PMW3310光学センサーを採用し、分解能は400~3,200dpiの範囲で4段階に調節可能。底面の大型ソールによってなめらかな動きも実現

 「Alloy FPS Pro」も、FPSに特化した仕様のゲーミングキーボード。FPSではマウスの使用頻度が高いため、なるべくマウスの可動範囲を広く確保できるよう、コンパクトサイズを実現。また、金属フレームを採用することで剛性を高め、安定した入力を可能としている。バックライトはHyper Xブランドカラーの赤。ポーリングレートは1,000Hzで、100%のアンチゴースト機能、フルNキーロールオーバー機能も搭載する。キースイッチは、Cherry MX レッド、ブルー、ブラウンを選択できる。

 同じくゲーミングキーボードの「Alloy Elite RGB」は、FPSではなくMMOやMOBAなどがターゲット。Alloy FPS Proに比べるとやや大ぶりなボディで、大型のパームレストを装着できたり、メディアコントロールキーなども備わっている。また、キースイッチにCherry MX RGBを採用しており、フルカラーLEDイルミネーションが可能となっている点も、Alloy FPS Proとは異なる特徴となっている。

 PulseFire FPSおよびAlloy FPS Proは、2017年6月下旬以降、Alloy Elite RGBは2017年8月下旬以降の販売を予定している。

FPS向けのゲーミングキーボード「Alloy FPS Pro」
マウス可動範囲を多く取れるように、テンキーを省いてコンパクトさを追求
キースイッチは、Cherry MX レッド、ブルー、ブラウンから選択。バックライトは赤単色
MMOやMOBAをターゲットとしたゲーミングキーボード「Alloy Elite RGB」
Alloy FPS Proとは異なり、テンキーやメディアコントロールキーなども用意
キーボード手前には着脱式パームレストも装着可能
キースイッチはCherry MX RGBを採用しており、フルカラーLEDイルミネーションに対応