イベントレポート

Silicon Motion、PCIe 3.0 x4/NVMe 1.3対応SSDコントローラ新モデルを展示

~搭載製品は2017年第3四半期以降に登場予定

Silicom Motionの、PCIe 3.0 x4/NVMe 1.3対応SSDコントローラ「SM2262」

 Silicom Motionは、COMPUTEX TAIPEI 2017会場近くのホテルにおいて、PCIe 3.0 x4/NVMe 1.3対応の新SSDコントローラを2モデル展示した。

 「SM2262」は、PCIe 3.0 x4/NVMe 1.3対応の高性能SSDコントローラ新モデル。NANDは8チャンネル/16CE接続対応で、3D NANDもサポート。キャッシュメモリはDDR3/DDR3L/LPDDR3/DDR4に対応。Silicom Motionの第4世代低密度パリティ検査符号もサポート。アクセス速度はシーケンシャルリード最大3,200MB/s、シーケンシャルライト最大1,700MB/s、4Kランダムリード最大370,000IOPS、4Kランダムライト最大300,000IOPSとなっている。

ハイパフォーマンス製品をターゲットとしている
SM2262の主なスペック
搭載SSD試作機でのベンチマーク結果。スペックを上回るスコアが得られている

 また「SM2263XT」も、PCIe 3.0 x4/NVMe 1.3対応SSDコントローラ新モデル。こちらはDRAMキャッシュレス構成となっている点が特徴で、エントリークラスのSSDをターゲットとしている。

 ただ、DRAMキャッシュレスではあるが、システムメモリの一部をキャッシュとして利用する「Host Memory Buffer」機能をサポートしているため、エントリークラスながら高い性能を発揮するという。

 公表されているアクセス速度は、シーケンシャルリード最大2,200MB/s、シーケンシャルライト最大1,500MB/s、4Kランダムリード最大250,000IOPS、4Kランダムライト最大220,000IOPSと、十分な速度が確保できるという。NANDは4チャンネル/16CE接続対応で、3D NANDをサポート。Silicom Motionの第4世代低密度パリティ検査符号もサポート。フォームファクタは、M.2だけでなくBGAも想定されている。

 NANDフラッシュメモリと積層化することで、11.5×13mmと非常に小型なBGA SSDを実現可能とのことで、モバイルPCなど、スモールフォームファクタでの利用に最適とのこと。

 なお、両コントローラともすでにサンプル出荷が開始されており、2017年第3四半期以降に順次搭載製品が登場予定とのことだ。

エントリークラスをターゲットとする、PCIe 3.0 x4/NVMe 1.3対応SSDコントローラ「SM2263XT」
SM2263XTの主な仕様。DRAMキャッシュレス構成ながら、「Host Memory Buffer」機能により、十分なアクセス速度を実現する
搭載SSD試作機のベンチマーク結果。これだけの速度が発揮されていれば、実使用上まったく不満はないはずだ
M.2だけでなくBGA SSDとしての利用も考慮されている
NANDフラッシュメモリと積層実装することで、11.5×13mmのサイズで256GBのSSDを実現可能

「Application Performance Class 2」対応SDカードコントローラ

 SDカードコントローラのロードマップも示されており、今年(2017年)2月にSDアソシエーションが設定した最新仕様「SD 6.0」に含まれる、「Application Performance Class 2(A2)」に対応するSDカードコントローラの投入も発表した。

 A2では、アクセス速度がランダムリード4,000IOPS以上、ランダムライト2,000IOPS以上、シーケンシャルアクセス10MB/s以上と設定されており、SM2705ENはその仕様を満たしている。加えて、1.8Vの低信号電圧(LVS)もサポート。3D NANDフラッシュメモリにも対応しており、MLC/TLCともに利用可能。容量は最大2TBまで対応できるという。

 コントローラは「SM2705EN」と「SM2707EN」の2種類が用意される。A2対応や1.8V LVS対応は同じだが、SM2705ENは1チャンネル4CE接続対応で、容量は最大256GBとなるのに対し、SM2707ENは1チャンネル8CE接続対応で、容量は最大2TBまで対応可能となっている。

 これらコントローラを採用したSDカードは、2017年第3四半期以降に市場に登場してくる予定。

SD 6.0で設定された「A2」対応のSDカードコントローラも2製品発表