イベントレポート
Thunderbolt 3対応デバイスは今後続々登場
～分かりやすいケーブルロゴも策定
2016年6月2日 14:50
IntelはCOMPUTEX TAIPEI 2016の期間中に、COMPUTEX TAIPEIの会場で記者説明会を開催し、昨年(2015年)の同イベントで発表した外部I/O技術となるThunderbolt 3に関するアップデートを行なった。
65以上のThunderbolt 3対応デバイスが現在開発中。今後数カ月で登場する見通し
Intel 副社長 兼 クライアントコンピューティング事業本部 CCD事業部長のシャハフ・クリステンセン氏は「現在Thunderbolt 3に対応した65を超えるデバイスが開発中になっている。今年(2016年)の後半にかけてもっと対応機器が増えていくだろう。2016年のPCのリフレッシュでは2倍の需要増加があると考えている」と述べ、今後Thunderbolt 3の利便性が向上するだろうとした。
それを受けて登壇したIntel クライアントコンピューティング事業本部 CCD事業部 マーケティング部長のジェイソン・ジラー氏は、Thunderbolt 3の現状について説明した。ジラー氏は昨年のCOMPUTEX TAIPEI 2015で発表したThunderbolt 3の特徴である、USB Type-Cコネクタを利用し、プロトコルとしてThunderbolt 3、USB 3.1、DisplayPort 1.2、PCI Expressを流せることなどを説明。1本のケーブルで複数のプロトコルに対応していることが重要だと述べた。
その上で「Thunderbolt 3は、1本のケーブルで最大40Gbpsを実現できる。前世代の倍で、USB 3.0の8倍の速度を実現できる」と説明し、その速度を生かした用途として、4Kビデオの再生、外付けボックスにビデオカードを入れて、ディスクリートGPUが入っていないノートPCなどから利用するソリューションや、ドッキングステーション、10Gbit Ethernetよりも高速なEthernetの代わりとして利用することなどを紹介した。
ジラー氏は「既にHPやRazerなど複数メーカーからThunderbolt 3を備えたPCが登場しているほか、HDMIアダプタのドングルなどが発表されている。これらは実に60もある。さらに今後65を超える製品が現在開発中であり、徐々に登場することになる」と述べ、対応製品が増えていくだろうという見通しを明らかにした。
さらに、Thunderbolt 3のロゴやアイコンなども策定したことなどを説明し、昨年からの差分としてはそのケーブルが40Gbps用なのか、20Gbps用なのかを示す数字を入れていることを明らかにした。ケーブルにThunderboltのアイコンと3という数字が入っている時には40Gbps、Thunderboltのアイコンだけで3という数字が入っていない時には20Gbps、Thunderboltのアイコンが入っていないものはUSB 3.1用のケーブルとなり、10Gbpsの速度になる。
なお、40Gbps対応で50cm以上のケーブルにする場合には、ケーブルがアクティブケーブル(コネクタの中に本体から電源を取るためのICが入っている)である必要があるが、現時点ではまだ市場には登場していない。ジラー氏は「今後アクティブケーブルは数カ月以内に登場する見通し。ただ、アクティブかパッシブかはユーザーには関係がないので、伝送速度が40Gbpsなのか、20Gbpsなのかを分かるようにアイコンを設定した」と述べた。
その後、会場で多数のThunderbolt 3に対応したデバイスを展示し、CESで発表され、先日日本でも発表されたRazer Blade StealthとRazer Core(別記事)を利用したThunderbolt経由で外付けGPUを使うデモ、さらにはAcerのモバイルGPUが内蔵されているThunderboltドッキングステーションなどが紹介された。
