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世界初、カメラ搭載のAndroidトランシーバー
~写真を高圧縮し、3.2Kbpsの簡易無線で転送可能
(2016/3/3 12:53)
帝国繊維株式会社(テイセン)は、トランシーバーとしては世界で初めてカメラを搭載し、高圧縮画像コーデックで画像を転送できる「デジタル簡易無線タブレットMix-100」を2016年7月に発売する。
簡易無線は固定回線や電話回線が不要なほか、特定事業者内で使用するための公衆網と比べて安全で安定した通信が可能。見通しで1~4kmの通信距離、通信費が不要といったメリットもある。しかし従来の簡易無線の通信速度は実効で3.2kbps程度で遅く、画像やデータの送信は難しかった。
そこで本製品は、情報システム総合研究所が独自に開発した高圧縮コーデック「MXcodec」を搭載し、効率的な高画質画像の転送を実現。同社の検証によると、640×480ドット(VGA)の画像(約900KB)を8KBまでに圧縮した場合、従来のJPEGと比較して高画質が得られるという。MXcodecは各地の自治体でも採用実績がある。
製品ジャンルこそトランシーバーだが、ハードウェアはAndroid 4.xのタブレットをベースとしている点も特徴。1GBのDDR3メモリや8GBのeMMC、800×480ドット表示/抵抗膜式タッチ対応の5型ディスプレイを備える。
インターフェイスはSDカードスロット、Micro USB、500万画素背面カメラ、音声入出力など。バッテリはリチウムイオン。本体サイズは184×30~40×94mm(幅×奥行き×高さ)。IP54相当の防塵防滴仕様となっている。
近年、災害時の通信途絶や携帯電話の圏外、および発信規制時でも使用できるデジタル無線が見直されている。その中で防災/減災や工事現場偽装回避といった場面では、現場写真が早急に求められる。こういったカメラ付きモバイルタイプ簡易無線機器へのニーズを受け、本製品が開発されたという。