ニュース

RITEA、2014年度PC総出荷台数の21.4%に相当するリユースPCを販売

~PCを筆頭にリユース市場が急拡大

国内リユースPCの年度別販売台数推移(RITEA調べ)

 一般社団法人 情報機器リユース・リサイクル協会(以下RITEA)による2014年度の情報機器リユース(使用済み)市場の調査結果が発表された。

 RITEAの調査報告書によると、近年は企業などを中心に使用済み機器を廃棄するのではなく、リユース業者への売却がトレンドとなっており、2014年度における使用済みPCの買い取り台数は3,251,000台と前年比25%増、そしてリユースPCの販売台数は2,701,000台で前年同期比17%増と、過去最高値を記録した。

 PCだけでなく、ディスプレイ/コピー機/ネットワークデバイス/デジタルカメラ/スマートフォン/タブレットなどといった情報機器(18品目ある)の合計は4,207,000台で、前年の3,499,000台から20%増となり、こちらも過去最高を記録した(集計は2006年度から開始)。

 RITEAはこれらの伸長について、リユース業者への売却の加速、Windows XPサポート切れによる機器の入れ替えが2014年度も続いたこと、景気回復の基調を受けて買い換え需要が拡大したことの3点を理由に挙げている。

 調査会社MM総研が2015年5月20日に発表した2014年度(同4月~2015年3月)のPC総出荷台数は12,609,000台であり、実にその21.4%に相当する台数のリユースPCが販売されたことになる。

 そのほか、スマートフォンとタブレットのリユースに関する調査報告もなされており、2014年度のリユーススマートフォンの販売台数は174,000台で前年比64%増、リユースタブレットの販売台数は44,000台で前年比20%増となる。面白いのは従来型携帯電話(通称ガラケー)のリユース販売台数も伸びていることで、こちらは販売台数42,000台の前年比367%増と大きく伸長した。

 RITEAはリユース情報機器の海外への輸出事情を調査するために、2014年7月から「Direct Reuse」ロゴを貼付したリユースPCとリユース液晶ディスプレイの輸出を始めており、その集計初年度(2015年3月まで)の結果によると、輸出地域は東アジア/東南アジア/南アジア/東アフリカ/北アメリカ/北ヨーロッパの6地域10カ国となっており、輸出販売台数の合計は402,000台に上ったことを公開し、リユース情報機器輸出の実態を初めて明らかにした。

(中村 真司)