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Oculus SDK最新版でCPUの先行並列処理に対応

~CPUの処理開始が2.8msec早まる

上が従来の過程、下がキューアヘッドを使った場合の過程

 Oculus用のSDK 0.6.0.1 Betaが米国時間の25日付けで公開された。このバージョンでは、CPUとGPUの並列処理を改善し、GPUがフレームを描画する時間を増やせる「キューアヘッド」(Que Ahead)機能を搭載する。

 Oculus RiftなどのHMDでは、頭の動きに応じて、フレームを再描画する必要があるが、従来までは、GPUのフレームレンダリングが終了して初めてCPUが次のフレーム描画用に頭の位置を計算し、続いてGPUが演算するという過程だったため、レンダリングが遅いと、描画が頭の動きにスムーズに追随できない状況が多く発生していた。

 これに対してキューアヘッドを用いると、GPUがフレームレンダリングを行なっているのと平行して、CPUが従来よりも2.8msec早く頭の動きを検知できるようになる。これによって、その分GPUのレンダリングにかける時間を伸ばすことができ、描画を円滑化できる。

 なお、このバージョンもWindows 10は非対応で、AMD GPUでは拡張モードを利用できない。

(若杉 紀彦)