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理研、新スパコン「HOKUSAI GreatWave」を稼働開始

~理論演算性能は1PFLOPS

超並列計算システム採用された富士通「PRIMEHPC FX100」

 理化学研究所は3日、スーパーコンピュータシステム「HOKUSAI GreatWave」の稼働を開始したと発表した。

 2009年より稼働している旧来のスーパーコンピュータシステム「RICC」(RIKEN Integrated Cluster of Clusters)の高稼働率に伴うジョブ実行待ちを解消すべく、新たに構築されたスーパーコンピュータシステム。理研による研究活動の基盤システムとして、実験、シミュレーション、データ解析などを行なう。

 機能の異なる3つの演算システムを高速ネットワークで接続し、1つの計算システムのように利用できる。HOKUSAI GreatWaveではオンラインストレージシステム、超並列計算システム、アプリケーション演算システムの3つを接続した。

 オンラインストレージシステムは理研内全研究室のバックアップも兼ねる。超並列計算システムには富士通「PRIMEHPC FX100」を採用。アプリケーション演算システムにはNVIDIAの「Tesla K20X」を4枚搭載したサーバを30ノードと、1TBのメモリを搭載したサーバを2ノード組み込んでいる。

 理論演算性能は約1PFLOPS(1ペタフロップス、1,000兆回/秒の浮動小数点演算が可能)、ストレージ総実効容量は2.1PB、総理論帯域は190GB/sec。

 現在はトライアル運用を実施しており、5月下旬より本運用が始まる予定。また、2016年頃には新システムの「HOKUSAI BigWaterfall」を導入予定であり、両者を「HOKUSAIシステム」として統合し、運用を開始するとしている。

システム構成図
冷却装置

(関根 慎一)