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ドコモ、全機種Android 4.4/Snapdragon搭載の夏モデル
(2014/5/14 17:43)
株式会社NTTドコモは14日、2014年夏モデルを発表し、スマートフォン/タブレット/フィーチャーフォン/USBデータカード合計12モデルを5月15日より順次発売する。価格はオープンプライス。
2014年夏モデルでは、上位のスマートフォンを中心に、国内で初めてVoLTEによる通話サービスに対応。通話音質改善、通話接続までの時間短縮、ビデオコールへの対応、通話中の高速データ転送をサポートした。また、スマートフォン7モデルは、災害などの非常時に動作する機能を最小限にする「非常用節電機能」を搭載。バッテリ残量15%の状態でも約3日間の待ち受けが可能という。
このほか、従来から約1.25倍充電速度を高めた「急速充電2」、4K動画記録/再生対応機種の拡大、dアニメストアのH.265/HEVCフォーマットへの対応、全機種Android 4.4の搭載などを実現した。
スマートフォン
スマートフォンは、Samsung製の「GALAXY S5 SC-04F」、ソニーモバイル製の「Xperia Z2 SO-03F」、「Xperia A2 SO-04F」、シャープ製の「AQUOS ZETA SH-04F」、「Disney mobile on docomo SH-05F」、富士通製の「ARROWS NX F-05F」、「らくらくスマートフォン3 F-06F」の7モデル。
主な仕様、特徴および発売時期などは下表の通り。
端末 | 発売時期 | SoC | メモリ | ストレージ | 画面サイズ | 重量 | VoLTE | 防水/防塵 | 特徴 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
SC-04F | 5月15日 | MSM8974AC(2.5GHz) | 2GB | 32GB | 5.1型フルHD | 約147g | ○ | ○/○ | 有機EL、高速オートフォーカス、Wi-Fi+LTE同時ダウンロード |
SO-03F | 5月21日 | MSM8974AB(2.3GHz) | 3GB | 32GB | 5.2型フルHD | 約163g | ○ | ○/○ | 4K動画/スローモーション対応、デジタルノイズキャンセリング |
SO-04F | 6月中旬 | MSM8974(2.2GHz) | 2GB | 16GB | 4.3型HD | 約138g | × | ○/○ | 2,070万画素カメラ、小型サイズ |
SH-04F | 5月23日 | MSM8974AB(2.3GHz) | 2GB | 32GB | 5.4型フルHD | 約154g | ○ | ○/- | 前面81%が画面のEDGEST、F1.9カメラ |
SH-05F(Disney) | 5月下旬 | MSM8974(2.2GHz) | 2GB | 32GB | 5型フルHD | 約141g | × | ○/- | シェイクでディズニーテーマ変更、3万件のディズニーコンテンツ |
F-05F | 5月下旬 | MSM8974AB(2.3GHz) | 2GB | 32GB | 5型フルHD | 約159g | ○ | ○/- | Super ATOK ULTIAS、1,000cd/平方m高輝度画面 |
F-06F | 8月 | MSM8926(1.2GHz) | 2GB | 8GB | 4.5型HD | 約135g | × | ○/○ | 原研哉デザイン、Super ATOK ULTIAS for らくらく搭載 |
タブレットとそのほか
タブレットは、7型で世界最軽量233gを実現した「AQUOS PAD SH-06F」と、10.1型で世界最薄/最軽量を実現した「Xperia Z2 Tablet SO-05F」の2モデル。主な仕様、特徴および発売時期などは下表の通り。
端末 | 発売時期 | SoC | メモリ | ストレージ | 画面サイズ | 重量 | VoLTE | 防水/防塵 | 特徴 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
SH-06F | 6月中旬 | MSM8974AB(2.3GHz) | 2GB | 32GB | 7型WUXGA | 約233g | ○ | ○/- | 新書並サイズ、IGZO液晶搭載 |
SO-05F | 6月下旬 | MSM8974AB(2.3GHz) | 3GB | 32GB | 10.1型WUXGA | 約439g | ○ | ○/○ | ユニボディ採用、防水防塵、Bluetoothキーボードカバーオプション |
このほか、フィーチャーフォンとして「F-07F」、「SH-07F」、Xi対応USBデータカードとして「L-03F」を発売した。
LTE基地局を大幅拡大、10Gbpsの5Gも策定へ
5月14日に都内で開かれた記者会見には、株式会社NTTドコモ 代表取締役社長の加藤薫氏が、新製品とサービスについて説明。
4月に発表したVoLTEを見据えた料金プラン「カケホーダイ&パケあえる」を6月1日より提供開始するとともに、新料金の登場に合わせてさまざまなキャンペーンを展開していくこと、そして今回VoLTEに対応したスマートフォンを投入していくとした。
日本で初めて開始するVoLTEサービスについては、コーデックの改善による通話音質の向上、呼び出しまでの時間短縮、通話中でもデータ通信速度の低下を抑える「高速マルチアクセス」、いわゆる“テレビ電話”を実現する「ビデオコール」などの機能を、デモを交えながら紹介した。
新製品に共通する特徴としては、ユーザーの声を元に、さらに高速化した「急速充電2」、非常時に不要な機能をオフにして待機時間を増やす「非常用節電機能」の実装などを挙げた。
また、新たに周辺機器ブランド「docomo select」を立ち上げ、フィットネス製品やnottv対応TVチューナ、ヘッドフォンやBluetoothスピーカーなどを展開していくとした。
サービス面においては、音楽配信サービス「dヒッツ」、宅配サービス「dデリバリー」が好調の中、新たに月額400円で雑誌の記事が読める「dマガジン」サービスを開始する。dマガジンの独自機能としては、雑誌をまたいで指定ジャンルの記事だけが読める機能などを搭載した。
また、アニメなどの動画の配信を行なう「dアニメストア」は、H.265/HEVCコーデックを採用し、これまでの約半分のファイルサイズとなることで、ダウンロード時間を短縮できるようになる。約50作品が6月末までに順次対応されるという。一方「dビデオ」でも、HD画質コンテンツを提供開始し、HDMIでTVなどへ大画面出力をした時の画質を改善した。
これらの製品やサービスを支えるネットワークについては、LTE基地局を2014年度末までに、現在の55,300局から95,300局へ大幅に拡張する計画を明らかにした。またこのうち100Mbps以上対応の基地局も、2013年度末の3,500局から4万局程度に増やすとしている。
さらに、2014年度の後半には、転送速度225Mbpsを実現する「LTE-Advanced」の実証実験および商用を開始する。加えて、10Gbps以上の転送速度を実現する5Gについても現在開発中であることを紹介した。
発表会には、ドコモのCMに登場している渡辺謙さん、石原さとみさん、堀北真希さん、松坂桃李さんも招かれ、VoLTEへの期待や、新製品の特徴について語られた。