ニュース

IDC Japan、国内インクジェットは4年ぶりのマイナス成長

~カラーレーザー複合機は大きな伸び

3月13日 発表

 IDC Japan株式会社は13日、2013年のインクジェットプリンタ/複合機、レーザープリンタ、レーザー複合機の各カテゴリにおける市場動向を発表した。

 インクジェット製品の総出荷台数は前年比8.2%減の571万台で、2009年以来4年ぶりに前年比から減少に転じた。その要因として、低価格インクジェット複合機の需要や、無線LAN機能などを搭載した製品への買い替えが落ち着いたことが挙げられている。

 インクジェット製品のうち、プリンタの出荷台数は前年度比10.9%減、複合機は同7.8%減。四半期別に見ても全四半期で前年同期比減となったほか、第4四半期については10月から12月中旬まで前年同期比減が続き、12月終盤に前年同期比を上回る出荷数になった。12月後半になるほど価格が低下する傾向を消費者が知るようになったことを要因として挙げている。

国内インクジェット複合機/プリンタの出荷台数推移(出典:IDC Japan、2014年3月)

 レーザープリンタの総出荷台数は前年比1.5%減の84万8千台。カラーレーザーは同9.3%減の25万4千台、モノクロレーザーは同2.2%増の59万4千台となり、カラー製品の比率は29.9%と2012年から後退した。

 2012年にはカラーレーザーで大型案件があったといい、同規模の案件が2013年になかったことが出荷台数減やカラー構成比減に繋がった要因であるとしている。

国内レーザープリンタの出荷台数とカラー比率推移(出典:IDC Japan、2014年3月)

 レーザー複合機の総出荷台数は前年比3.5%増の72万9千台で、2010年からの堅調な伸びが続いた。フォーマット別ではA3カラーが同8.9%増、A4カラーが同20.3%増と、カラーレーザー複合機が伸びており、カラー製品の比率は70%と、前年の66%から高まっている。

 カラーレーザー複合機が伸びた要因としては、シャープが大手コンビニエンスストアチェーンで置き換えを行なったことや、各ベンダーの新製品投入、消費者の安定したカラーへのニーズが挙げられている。

国内レーザー複合機の出荷台数とカラー比率推移(出典:IDC Japan、2014年3月)

(多和田 新也)