ニュース

日本HP、薄さ22~25mm/重さ1.4kgの11.6型コンバーチブルノート

~Windows 7の選択も可能なビジネス向け製品

EliteBook Revolve 810
5月下旬 発売

直販価格:155,400円~

HPが過去にリリースしたコンバーチブル型製品

 日本ヒューレット・パッカード株式会社(日本HP)は8日、11.6型液晶を搭載するコンバーチブル型ノートPC「EliteBook Revolve 810」を発表。5月下旬より同社直販サイトのHP Directplusで発売する。“Revolve”は“回転する”などの意を持ち、液晶ディスプレイが回転することから連想して名付けられた。

 2012年10月に発表したUltrabook「EliteBook Folio 9470m」、10型Windows 8タブレット「ElitePad 900」に続く、ビジネスユーザー向けの製品。この両者の隙間を埋める製品に位置付けられる。キーボードを搭載したPCの機能を全て必要とするが、情報収集、プレゼンなどの参照も多用する人、タッチ対応アプリケーションの開発者などに提案したいとしている。

 本体サイズは285×212×22~25mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約1.4kg。日本HP製品内の比較では、直近の同社のコンバーチブル型製品(12.1型液晶搭載)である「EliteBook 2760p」の290×212×32.3mm(同)/約1.8kgに対して、最薄部で32%の薄型化、22%の軽量化となっている。

 液晶は1,366×768ドット表示に対応する11.6型のタッチ液晶。400cd/平方mの高輝度液晶を搭載することで屋外での視認性を高めた。また、周辺光センサーを備えるほか、ジャイロセンサーにより、縦横の自動回転も可能。

 ガラス面にはコーニング製のゴリラガラス2を採用。また、26方向からの落下テストや粉塵内でのテストなど米軍の調達基準(MIL-STD-810G)を満たし、115,000時間に及ぶ品質テストをクリアした耐久性も売りにしている。

 キーボードはキーピッチ19mm、キーストローク2mmの日本語87キーボードで、全SKUにバックライトを内蔵。液晶下部にはWindowsボタンも装備する。

 ビジネス向けのセキュリティ機能は、従来「HP Protect Tools」と呼ばれていたものを、「HP Client Security」と名称を改めて訴求。BIOS保護やデバイス制御などの機能を含有する。また、盗難/紛失時にリモートで位置確認やロック、データ消去を行なう「Find My PC」の4年間のサービスが標準で付属。TPMチップも搭載する。

 インターフェイスはIEEE 802.11a/b/g/n(2x2アンテナ搭載)、Gigabit Ethernet、92万画素Webカメラ、Bluetooth 4.0+EDR、microSDカードスロット、USB 3.0×2(うち1ポートはPowered対応)、音声入出力、DisplayPort。センサーは周辺光センサー、加速度センサー、デジタルコンパス、ジャイロセンサーを搭載。NFCリーダも内蔵する。

 オプションでEliteBook Folio 9470mと共通で利用できるドッキングステーションも用意。ミニD-Sub15ピン、有線LAN、DisplayPort、USB 3.0×4(うち1ポートはPowered対応)、音声入出力を搭載する。

 バッテリは6セル/44Whで、駆動時間は最大約8時間。バッテリの取り外しも可能だが、オプション販売は現時点で未定となっている。

 本製品は3モデルがラインナップされ、最上位モデルはCore i5-3437U(1.9GHz、ビデオ機能内蔵)、Intel QM77 Expressチップセット、メモリ4GB、SSD 128GB(mSATA)、Windows 8 Pro(64bit)の構成で価格は176,400円。同スペック、同価格で、OSをWindows 7 Professional(64bit)としたモデルも用意。

 最廉価モデルとして、CPUをCore i3-3227U(1.9GHz、ビデオ機能内蔵)とし、Windows 7 Professionalを搭載するモデルが155,400円で用意される。ただし本モデルはIntel vProに対応しない。

 以下に、デモ機による各部の写真を紹介する。デモ機は英語キーボード版となるが、国内で販売される製品は前述のとおり日本語キーボード配列となる。

ヒンジ部をひねることでタブレットスタイルにするタイプのコンバーチブル型製品
タブレットスタイル。写真手前側のはみ出し部分は、クラムシェルスタイル時の安定性やヒンジの強度を向上させるための設計
液晶パネルを奥に一杯まで倒した状態
天板側
ヒンジ部。前モデルのEliteBook 2760pに似た形状。クラムシェル→タブレットスタイルへは時計回り180度のみで逆回転はできない
【動画】クラムシェルからタブレットスタイルへの移行
液晶ディスプレイ下部にWindowsボタンを装備。Windows 8でホーム画面へ移動できる
液晶ディスプレイ上部にはWebカメラとマイクを内蔵
バッテリも取り外しが可能。ただしバッテリ単体のオプション販売は現時点で未定となっている
右側面のインターフェイスは左から電源、無線LANオン/オフ、音量+/-、microSDカードスロット、ヘッドセット、拡張ドック用ポート。左側面にインターフェイスの実装はない
背面のインターフェイスは左からGigabit Ethernet、USB 3.0、セキュリティロック、DisplayPort、Powered USB 3.0、電源
ディスプレイは1,366×768ドット表示対応の11.6型タッチ液晶(光沢タイプ)
【動画】キーボードは全モデルバックライト搭載。明るさを2段階に切り替えられる。また操作を何もしないと15~20秒ほどで自動消灯する
【動画】ElitePad 900などにもプリインストールされる「HP Pagelift」。前面カメラしか持たない本製品だと使い方が難しいが、内蔵カメラで撮影したスライドなどのパースを自動修正できる。動画では写真に写ったPCの液晶ディスプレイのパースを自動修正している
EliteBook Folio 9470mと共通の「HP ウルトラスリム ドッキングステーション」を利用可能。ミニD-Sub15ピン、有線LAN、DisplayPort、USB 3.0×3、音声入出力を増設できる

(多和田 新也)