株式会社東芝は、最大1.6TBの容量を実現した「PX02SMB160」など、エンタープライズ向け2.5インチSSD 3シリーズ11モデルを製品化し、2012年10月より順次サンプル出荷する。BtoBおよびOEM向けで、リテール向けには販売しない。
処理速度を重視したエンタープライズ向けのモデル。高性能サーバー向け高性能タイプの「PX02SM」シリーズ、エントリー/ミドルレンジサーバー向けスタンダードタイプの「PX02AM」シリーズ、エントリーサーバー向け読み出し/立ち上げ専用タイプの「PX03AN」シリーズの3種類が用意される。
PX02SMシリーズは東芝として初めて24nmプロセスのエンタープライズマルチレベルセル(eMLC)のNANDフラッシュを採用したほか、新開発のコントローラと12GbpsのSASインターフェイスの搭載により、シーケンシャルリード速度で従来比約1.8倍の900MB/secという高速性を実現した。ランダムリード性能も12万IOPSを実現しているという。また、最大容量は1.6TBとなる。
このほか、独自のエラー訂正技術「QSBC」を採用し、複数のエラー訂正回路を搭載することで、内部で発生するさまざまなエラーに対し適切に処理を行ない、効率的で精度の高い処理を実現するという。
PX02AMシリーズはPX02SMシリーズと同様24nmプロセスのeMLCを採用するが、インターフェイスはSATA 6Gbpsとなり、シーケンシャルリード速度は最大500MB/secとなる。またPX03ANは19nmのクライアントマルチレベルセル(cMLC)のNANDとSATA 6Gbpsの採用で低価格化を図っている。
各製品の主な仕様は下表の通り。
【表】各製品の仕様容量 | NAND | インターフェイス | 厚み | シーケンシャルリード | シーケンシャルライト | ランダムリードIOPS | ランダムライトIOPS | 総書換えデータ量 | |
PX02SMB160 | 1.6TB | 24nm eMLC | SAS 6Gbps/12Gbps | 15mm | 900MB/sec | 400MB/sec | 12万 | 3万 | 29.2PB |
PX02SMF080 | 800GB | 7mm | 14.6PB | ||||||
PX02SMF040 | 400GB | 7.3PB | |||||||
PX02SMF020 | 200GB | 3.7PB | |||||||
PX02AMF040 | 400GB | SATA 6Gbps | 500MB/sec | 240MB/sec | 3.6万 | 2万 | 2PB | ||
PX02AMF020 | 200GB | 1PB | |||||||
PX02AMF010 | 100GB | 130MB/sec | 2万 | 0.5PB | |||||
PX03ANF048 | 480GB | 19nm cMLC | 240MB/sec | 3.6万 | 1,500 | 0.06PB | |||
PX03ANF024 | 240GB | 0.03PB | |||||||
PX03ANF012 | 120GB | 130MB/sec | 2万 | 0.015PB | |||||
PX03ANF505 | 55GB | 300MB/sec | 65MB/sec | 1.2万 | 1,000 | 0.008PB |
(2012年 8月 21日)
[Reported by 劉 尭]